11月15日

 ジムニーが戻ってきた。オイル漏れの原因はやはり、クランクのオイルシールが外れかけたからだった。予想が的中である。だてに、エンジンばらしているわけじゃないぜ。車検で、タイミングベルトとともに交換したときに、打ち込みが甘かったらしい。車屋さん、平謝り。オイルシールとタイミングベルトが再び交換された。

 夕方、職場の人に乗せていってもらい、ジムニーを受け取る。こういう場合は、「困るね」と一言、語気強く申しむけ、将来こんな単純ミスを繰り返さないよう、嫌みの1つや2つ言って気合を入れてあげるべきなのかもしれないけれど、元来人との争いを好まないたちである。極めてにこやかに「直りましたか」と、頭を下げ、説明に聞きいる。「本当にすみませんでした」との言葉にも、「いえいえ」と何だか訳の分からぬ返事をして、足早にジムニーに駆け寄り、エンジンをかけて立ち去った。間抜けである。

 当然、メカニックのケアレスミス、お金が請求されるわけがないのだが、「支払いはするんですか」ぐらいの確認はすべきだったかもしれない。けれども、「今回はこちらの落ち度ですので」と恐縮されるのが目に見えているので、あえて口にしない。気が弱いのである。ま、プロにだって失敗はあるさ、と自分に言い聞かせて、腹の虫が暴れないように努めてしまう。

 とにかく、今製作中のエンジンで同じようなことが起こらないように、気を引き締められた出来事であった。

11月14日

 休み。残り少ない今シーズンを惜しんで、美ヶ原へ走りに行った。

 標高1800メートルあたりから、雪が解けずに残っている。路面はところどころ、雪解け水で湿っているだけで、凍ってはいない。まだ、夏タイヤで走れそうである。武石村方面に下る峠地点にさしかかり、息を飲んだ。背の高い木々の枝々には樹氷が付いて白く輝き、しかも霧がうっすらかかってきて、その霧のカーテンから太陽が円く姿をのぞかせて光の筋が伸びる。その光が木漏れ日となって暗い地面付近の白く化粧したクマザサを照らす。辺りは静寂。夏の風景とは一変している。

 路面にも一部、雪が残るようになってきた。ぎゅーんでは、雪道はまったくグリップしない。緊張しながらハンドルを握る。全面を覆うほどの雪はなかったので駐車場まで突き進む。生憎、雲がかかってきたので、北アルプスを望むことができない。晴れていれば真っ白になった穂高の嶺のダイナミックな連なりが見えるはずなのに、残念である。

 タイトルの写真を撮った駐車場で車を降りる。氷点下ではなさそう。その証拠に、樹木の枝から、積もった雪が解けて地面のクマザサに降りかかり、さらさらと音がしていた。ロードスターがアイドリングする音でさえ、やけに騒がしく聞こえる世界。この季節に来ると、周りの高原地帯を独占しているようで気分がいい。

 今日はあまりにも寒いので、安コートを買った。明日の朝はマイナス3度らしい。

11月13日

 廃油をつぎ足したロードスター。さすがに実家に戻った翌朝にオイル交換をした。名古屋のディスカウントストアで買った米国製のもの。何と1リットル弱で298円なのだ。ここには昔、バルボリンという向こうでは有名らしいメーカー(最近は日本でも売っている)のオイル(確か5W-50!)が黄色のプラスチック容器に入って同じ値段で売っていたので、それを目当てに行ったのだが、なかった。買ったのは10W-30の粘度で、鉱物油なのか合成油なのか、半合成なのかはパッケージからは判断できなかった。これを10本買った。オイルフィルターも交換。トヨタの4Aエンジン用のものを使う。

 工具を忘れてきたので、モンキレンチでゆるめようとしたらなかなかゆるまない。実家にもジムニーがあり、車載のタイヤレンチで外れるな、と思い、使ってみたらあっという間にゆるんだ。やはり、道具はきちんとしたものを使いたい。

 廃油が混じったオイルを廃油処理箱めがけて抜き、新しいオイルを入れる。これまで使ってきたちょっと高い化学合成油に比べると、粘度が低い気がする。名古屋弁で言うと「しゃびしゃびだがね」。

 エンジンをかけ、アイドリングさせる。油温を80度にしないと、オイルクーラーの中のオイルが残ったままになる。しばらくアイドリングさせた後に、入れたばかりのオイルを抜き、捨てる。オイルフィルターを新しいものに換え(ちゃんとOリングにオイルを塗る)、再び新しいオイルを注ぎ込む。ここまでやって3本余った。継ぎ足し用の在庫としてトランクに積みこむ。レベルゲージを見ると、ほとんど汚れがなく、ほぼ透明だった。

 松本からの帰り、ずっと高速走行だったが、油圧もWAKOSの4CTとそれほど変わらない。7000回転以上の音はうるさい気がする。いつもの山道を走れば、オイルの違いが分かるかも知れないが、それほど差は感じられない。オイルクーラーがあるからこの季節だとどれだけ回しても油温が100度に達することもないと思われる。だから、油圧を心配しすぎることもない。安いオイルで十分な気がするのだが。

 だって、日本のオイルって高すぎるんだもん。

11月12日

午後10時前、仕事を終えて帰宅しようと駅前通りに路駐してあったジムニーに乗る。縁石をまたいで駐車していたので、バックさせると、たくさんの黒いシミが。オイルっぽい。

あわててエンジンを止め車を降り、シミを触ってみるとやはりオイル。においをかいだり、粘りをみたりすると、どうやらエンジンオイルみたい。レベルゲージを外してみると、まだ半分弱は入っている。ゲージに付いたオイルとシミを比べてみると、同じものである。どこから漏れたのだ?

2年ほど前に、エンジンオイルが漏れたことがある。このときは、ターボチャージャーへオイルを送っているゴム製のパイプ劣化が原因だった。走行中にオイル臭いなと思っていたら、車の下にシミを発見したのだが、今回のシミはこのときとは比べものにならない。派手である。

懐中電灯でエンジンルームを見るも、よく分からない。車にあった新聞紙を敷き、スーツ姿で寝っ転がる。下からのぞくと、フロントデフ回りが派手にオイルまみれになっている。デフから吹いたわけではないので、エンジンからしたたったのだろう。かなり広範囲にオイルが飛んでいた。

車屋まで3キロほど。自走できなくはなさそうだが、やはり怖い。こういうときにははやりJAFを使うのが正しい。せっかく会費を払っているんだから。JAFに勤める友人に電話してみると、「5キロまでは無料。以降1キロ600円よ」とのこと。どうやら無料で運んでもらえそうである。#8139に電話して、状況と車種、名前、会員番号などを伝えて来てもらうことにした。

来るまでの間、エンジンルームとにらめっこ。ターボチャージャーやオイルフィルター回りは漏れている様子がない。オイルが付いているのは、かなり下の方である。どうやら、クランクに付いているプーリーの回りが怪しい。オイルシールがやられたのか? クランク回りから漏れたオイルがプーリーで吹き飛ばされて広範囲に飛び散った感じである。少しぐらいなら走れそうか?

でも、せっかくだから運んでもらう。15分ぐらいでJAFがやって来たので、エンジンルームを見せると「漏れてますね」。手際よくフロントタイヤがジャッキアップされ、ドナドナされていった。後輩の車に乗せてもらい、付いていく。自分の車が運ばれていく姿は、妙に寂しい。

まだ、車検から帰ってきてから1カ月もたっていないのだが。しかも、タイミングベルトとオイルシールを交換してもらっている。

こりゃ、クレームだな。

11月11日

 昨夜、名古屋近郊の実家へ向かう前に、オイルの残量が気になったので調べてみると、オイルレベルゲージの「L」よりも下だった。いつもの山道などでぶっ飛ばしたのが悪かったのか、ちと少ない。実家までの200キロを、標準量より下のレベルで走るのは嫌だ。オイルを継ぎ足さねばならぬ。

 助手席の後ろに置いてある2缶のオイル缶は、前回の補給で空っぽであった。足すオイルがどこにもない。時はすでに午後11時。ディーラーやカーショップも完全に寝静まった時間である。

 手持ちのオイルはなにがあるのか、と考えを巡らせる。エンジンの腰下を組むときに使っているトヨタの純正オイルは、鉱物油なので、化学合成のWAKOS4CTと混ぜる気にはならない。他に何があるか、と考えても思い浮かばない。やばい。このまま名古屋まで走ると、オイルが切れてエンジンが焼き付く恐れがある。

 何かオイルを足さねばならぬ。考えていたら、2年前に抜いたカストロールシントロンの廃油が確かオイルえ缶に保存してあることを思い出した。シントロンは化学合成油である。いくら再利用であろうと、鉱物油を混ぜるよりは、よいだろうと、物置を物色した。

 オイル缶はやっぱりあった。フタを開けて、中のオイルを手に付けてみると、ちゃんと粘度もあるし、色もまだ大丈夫そう。ああよかった、とこの再利用油をエンジンに注ぎ込んだ。

 アイドリングでの油圧が高いのは、たくさん継ぎ足したからだろう。気にすることはない。どうせ、名古屋まではリッター12キロの走り。大人しく、回すだけである。

 油圧に注目しながら走る。無事、実家にたどり着きました。

11月10日

 ロードスター乗りとで集まって、バーベキュー。屋根のある場所で、午前中から肉を焼き、喰らう。普段できない、マニアックな話に興じることができて、素晴らしい。「コンロッド削りすぎちゃったんですよ」なんて会話は、普通の集団ではできない。コンロッドはブロックに穴が開いた夢を見るくらい精神衛生上悪いので、いま動いているエンジンから1本拝借することにした。

 スロットル以外は吸排気系もすべてノーマルのNA6CEに乗った。他の人は「動きが軽い!」と驚いていた。確かに踏み込んだ時のレスポンスは良いのだけれど、トルクが薄すぎる。ノーマルってこんなだったのかしら。レスポンスが良いから楽しくはあるけれど。

 今日は200キロほど運転した。これから名古屋に向かうと再び200キロほど走ることになる。途中、我がチューニングヘッドが載って1万キロを突破する予定。

11月9日

 起きたら正午だった。もちろん、今日は出勤日。職場のボスから2回電話があった気がするが、何を話したのか覚えていない。というか、2回目の電話は保留にしてしまった。電話の向こう側でも、まさか相手が布団の中だとは気付いていないだろう。ばれなければいいのだ(本当か?)。

 昨日、午後10時ぐらいから職場の先輩といつものショットバーに飲みに行ったのだ。「お帰りなさい」とマスター。他の客から変な目で見られる。いつもの席に座り、半分ちょっとをアルコールが占めるバーボンの封を開け、ストレートでかぱかぱ飲んでいた。腹が空いていたので、野菜を大量に出してもらってばりばり食べ、気が付くと、いつしか他の客がいなくなっていた。マスターが心配そうな声をかけてきたので、ボトルを見たら、指2本分ぐらいしか残っていなかった。飲み過ぎ。

 でも、記憶は飛ばなかったな。 

11月8日

 一眼レフカメラのF90が壊れた。スイッチを入れたのに電源が入らないので、おかしいなと思い、電池ボックスを外したら、落としてしまった。単三電池をまき散らしながら、電池ボックス崩壊。電源がなくなると、撮影したフィルムを抜き出すのでさえ困ってしまう。軟弱だ。FM2かFM3でも買ってしまおうかしら。どうせマニュアルでしか使っていないし、オートフォーカスも壊れている。同じことだ。

 仕方がないのでカメラ屋へ。さすがに電池ボックスの在庫はなかった。F90の拡張部品で、電池ボックスを下側に増設して、縦位置で撮影する場合のグリップとなるものが売っている。15000円くらい。3年あまりにわたる激しい使用で、三脚を取り付けるねじ穴の周辺が崩壊し始めているし、それを保護するつもりで買ってもいいかも知れないな、と思った。見た目がF4やF5みたいに渋くなるし。しかし、8万円ちょっと出せばFM3が買えてしまうのだ。

 困った顔をして立ちつくす店員の前で、カタログとにらめっこ。10分ぐらい悩んだ。電池ボックスだけでもたぶん2000円くらい取られる。この際、拡張してしまおうか…。いや、そろそろ限界が近いカメラにこれ以上お金を使うのも…。

 結局、3年間のメシの種として働いてくれた愛着にはかなわず、注文した。しかし、部品が届くのは週明け。心臓が止まったかのごとく、F90は、週明けまで沈黙することになる。手持ちのデジカメでごまかすしかない。

 カメラがない、となると、なぜか不安である。裸で歩いているみたいだ。

11月6日

 某巨大電話会社の関連会社から「突然で失礼」(引用)なメールがやってきた。バナー広告掲載の勧誘である。

 「とても優れたコンテンツをお持ちで、 今後さらに発展するページだと感じました」のだそうだ。作者の心をくすぐる、実にうまい勧誘の言葉である(笑)。たぶん、アクセスカウンターを解析して、ある一定の基準を満たしたものに手当たり次第にメールを出しているのだと思われる。NTTのISDNやテレホーダイ、光ファイバーのBフレッツなどがそのバナーを通じて契約されたら、最大5000円の報酬が出るんだそうな。5000円もらえるのはISDN64回線を引いた場合。いまどき、インターネットやりたさに回線を引くのに、ISDNを導入する人もいないだろうから、これは客寄せパンダ的な意味合いが強いのだろう。まあ、フレッツADSLで3000円だから、もし契約が取れれば、割りのいい広告だ。

 まあ、クラブのページに張っておいて、クラブ員が契約する場合に、そこから申し込んでクラブ運営費としてプールする、という使い方ならいいのかもしれない。読者にメリットがあるなら、張ってもいいのだが。

 しかし、某巨大電話会社の広告のしつこさにはいつも閉口する。マイラインの勧誘では月に2回ぐらいダイレクトメールがやってきた。あまりにもしつこすぎて、必要もないのに他社とマイライン契約をしちゃおうか、と考えるぐらい。膨大な回線をにぎっているのを利用して、ダイレクトメールを送るのはちとやりすぎな気がするのだけれど。昔は国営で公社だったのだから、通知が来たら契約しなければならない、と勘違いしているお年寄りもいるんじゃないか。

 圧倒的に強いところより、弱くてもがんばっているところを応援したくなる、判官贔屓な僕でした。

11月5日

松本も最低気温が0度台となってしまった。たまたま寒気が入り込んだだけでまだまだ暖かいと感じる日もあるだろうけれど、外で作業するにはつらい気温に間もなく突入しそう。

はかりを貸してもらった富山の車屋さん(いつもお世話になってます)で、余ったハイカムをもらってきた。このハイカム、出所が不明で、なかなか怪しくて素晴らしい品物であった。吸排気側とも、264度の作用角を持つ。リフト量は、車屋さん曰く「不明」ということだった。264度くらいのストリートカムに毛が生えたくらいのものだと、B6エンジンの場合、リフト量はだいたい8.7mm前後というものが多い。まあ、それくらいのリフト量だろうと思って今日、確かめてみたら、「264」という数字の横に、「9.0」と書いてあった。しかも、手書きで引っ掻いたような刻印なのが、怪しくて素敵。

何と、9mmのリフトなのであった。ノギスで測ったから間違いない。戸田レーシングでHLAを使うカムで264度の9.0mmがあるけれど、やはり8mm台のリフトが多い。戸田にはもう一つ、同じ作用角で8.5mmリフトのものもあるから、やはりリフトの違いで低速のトルクの出方が変わってくるのかも知れない。でも、せっかく棚ぼたで手に入ったカム。激しい方がうれしい。

さて、これを組んで、カムとバルブががっちんこしないかな。確かめなくては。9mmリフトであることの興奮から、今日は一気にコンロッド、ピストン回りを組んだ。

そろそろ、ヘッドを下ろすことも考え始めなければ。