5月9日

 そういえば、ノーマルエンジンに積み替えた後、水温が下がった現象の顛末を書いていなかった。

 街乗りでは普通の水温なのだが、高速道路など、一定の負荷と速度が続くと水温が70度まで下がってしまう。これはサーモスタットだろう、と思ったのだが、自信はなかった。ヘッドカバーを外してみて分かったのだが、なにせカム回りが黄土色に変色するほどオイルが換えられていない。オイルすらまめに交換しない人(1万キロぐらい交換していないのではないか)が、ローテンプサーモを入れるほどまで水温を気にするのだろうか、という疑問があったから。回す人だったら、水温よりもオイルの鮮度に気を遣うのが一般だから。

 部屋に落ちていたノーマルのサーモスタットを手に、アッパーホースを抜いて分解し、サーモスタットを取り出すと「65」の数字が。やはり、ローテンプサーモが入っていたのだ。交換して、原因も分かり、ようやく安心できた。

 僕自身の考えでは、サーキットやジムカーナの出走前の暖機運転で水温を抑え気味にするのなら効果があると思うのだが、その他では効果がありそうもない。4月中旬の気温の中、街中を走って水温が90度前後で安定していたから。

5月8日

 へこみや傷を直し、きれいに色を塗ってもらったボンネットと前後バンパー、トランクを受け取りに、富山へ。20日間ぐらい付けていたGTウイングにカナード、センターストライプがなくなるのが悲しい自分もいる。何の変哲もないロードスターに戻った。けれども、塗装はぴかぴか。塗ったばかりだと、ワックスを塗らなくても、すばらしい水のはじき方をするんだねえ。

 帰り、雨の中を松本に向かったら、やはりウイングがなくなった違和感を激しく感じた。接地感がぜんぜん違う。ハンドルの重さからして違うので、コーナーの進入に神経を使うようになってしまった。ある程度のスピードで走っていれば、ウイングが効果的であることを身をもって体験した。

 実家へ行き、軽井沢へ行って、富山。4連休で900キロちょっと走った計算になる。山登りもしたので、少し疲れがたまっている気がする。明日からの仕事で体力を回復することにしよう。

5月7日

 2日連続で午前5時半起き。山登りで足の筋肉痛が出るかと思ったが、苦になるほど痛くはない。もしかして、明日になって筋肉痛になるんだろうか。完全に体がおやじ化への道をばく進している。

 午前9時前には松本着。その後、軽井沢へ行き、白樺湖、ビーナスラインを経由して帰ってきた。雨の中のドライブ。晴れていたら、と残念でならない。今日一日で450キロぐらい走ったのかな。

 明日は富山へ行く。往復300キロが近く感じ始めた僕は、やはりおかしいのであろうか。

5月6日

 仕事を終えて松本を出発し、昔の先生の家に行って友人とともにビールを飲みながら語らっていたらいつの間にか午前7時であった。実家に帰宅して就寝。

 今日は、鈴鹿山脈の釈迦ケ岳登山。明日は、軽井沢。明後日は富山。

5月4日

 明日から4連休である。4連休なんてどれくらぶりだろう。これまで、あったかどうかも覚えていない。つい最近も、実質4連休があったのだが、イレギュラーな休みでリフレッシュするどころか、疲労を余計に抱えてしまう始末だったので、有効に利用させていただく。

 今日は、そろそろ仕事から離れても大丈夫になるので、名古屋での飲み会に参戦である。学生時代の友達が先生の家に集まっているのだ。

 明日は、一日中暇。服ぐらい買いに行こうかしら。プレステ、洗車三昧に落ち着く気がする。残りの3日は鈴鹿山脈で登山や富山行きや、乗鞍高原行きがある。実に、落ち着いた連休である。

 中央道がえらく込んでいそうで、今から頭が痛い。

5月3日

 抜き出した腰下を観察したら、今のエンジンのオイルだだ漏れの原因が即、分かってしまったので、いても立ってもいられず、オイルクーラーの取り付け部分を再組み付けした。もうこれで、漏れはないはずだ。

 オイルを抜いたので、ホームセンターで買ってくる。BPのバービスプラスを選んだ。部分合成油の10W-40である。BPのオイルって使ったことがないので、どんなフィールか楽しみである。

 こうやって書いていると、実に簡単に作業が済んだように思えるかも知れないが、オイルクーラーの配管はシリンダーブロックのオイルフィルターを取り付ける場所についている。フィルター交換をした人なら分かると思うけれど、インマニが上にあって手の入れにくい、とんでもない場所なのである。車屋さんは下側から手を入れて何とかするのだろうが、リフトのない環境なので、迷わずインマニを取り外した。ということは、ガソリン漏れるは冷却水を抜かねばならぬは、と大変なのである。

 こんな作業を仕事の合間にやった。いや、車いじりの間に仕事もやった。

5月2日

 朝、6時前に気が付く。オイルだだ漏れのロードスターのエンジンに火を入れ、出発する。朝はまだ寒いので革ジャンを着込む。急いでいるので、幌は閉めたままだ。

 向かったのは霧ヶ峰高原である。諏訪の某氏が東京に引っ越してしまう前に隠れ家に宿泊しているので、仕事が始まる前に一緒に走ることにしたのだ。待ち合わせは6時半。ちょっと間に合いそうもない。

 松本市入山辺から三城方面に駆け上がり、今年から無料になったよもぎこば林道を経て、同じく無料になったビーナスラインに至る。まだまだ花が咲く季節ではないためか、道にはほとんど車がおらず、快調に飛ばす。松本の平らでちょうどよい燃調に合わせたのに、標高1500mでは11台前半を示す。ノーマル燃調だと、9とか8ぐらいまで濃くなるかも知れない。空気が薄いとGTウイングも効きが悪いんだろうか。

証拠写真

証拠写真
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証拠写真

証拠写真

 

 霧ヶ峰に至ると諏訪の某氏とすれ違い、合流する。時計を見ると6時40分。少々遅れたが、ぎりぎり間に合ったことにしておこう。車を走らせたり、写真を撮ったり、歩いたりしながら過ごし、8時前に解散する。オイルをチェックしたら果たしてレベルゲージに少し付く程度にまで減っていた。車を止めている場所にくっきりオイル染みができるぐらいの漏れ方なのだから、数十分の全開走行でかなり減ったに違いない。オイルをたれこぼし、環境を破壊しながら走っていることに罪悪感を感じる。早く締め付けないと。

 オイルを足して、帰りもいいペースで帰った。ただ帰るのではつまらないので、台上の駐車場を目指す。駐車場に到着した途端、駆け下りて、写真を撮ってすぐに走り去ったから、同じ駐車場にいた人たちはかなり怪しく感じたに違いない。

 ここで異変に気付く。いや、異変じゃなくミスだ。燃料計の針が「E」にぴったりと張り付いている。出発したときには半分より少し少ないくらいだったのに、山を駆け上がったため、ほとんど空っぽになってしまった。やばい、と思って走っていると、果たして、がくん、と燃料の噴射が一時的に止まったかのようにエンジンが息付きをした。標高2000m付近にJAFも来てくれないだろうし、ピンチである。すぐ止まるかと思ったら、普通にエンジンが回っているので、焦る気持ちを抑えつつ、省燃費運転に努める。

 下り坂に差し掛かると、またエンジンがストールしそうになった。やはりおかしい。ガソリンがないに違いない、と考え苦肉の策に出た。必殺、エンジン停止である。キーをひねってエンジンを止めたら、重ステなのでハンドルは大丈夫なのだが、ブレーキの利きが悪くなった。急な下り坂だし危ない。インマニの負圧さえあれば、利くようになるはずなので、キーをOFFにしたまま、ギアを入れ、エンジンブレーキを使う。ブレーキも利くようになった。

 タコメーターも油圧計も、水温計も「0」になったままひたすら惰性で転がっていく。燃焼していなくても、排気音はするし、水温はそれほど下がっていかない。試しにアクセルを踏んだら、排気音が変わった。燃焼していなくても、音が変わるんだねえ。

 上り坂や平地に差し掛かると、キーをひねってエンジンに火を入れてやる。下り坂に差し掛かったら、再びキーをOFFにする。

 それにしても、燃料計を見てみると、あと数十キロぐらい走れそうな位置にある。燃料切れになるときは、前兆があってから間もなくエンジン停止するらしいし、どうやら様子がおかしい。とりあえず、下界まで下り、エンジンを始動して走りだすと、普通に走るものの、ときどき燃料が噴射されなかったように、がくがくっとエンジンが息付きする。タイヤが鳴くほどのエンジンブレーキがかかるぐらいである。故障か。

 どうやら、スロットルポジションのセンサーが不良なのかも知れない。そう思って回転を上げ、アクセルOFFにする。空燃比計をにらみつけると、燃料の噴射が止まっていないよう。1800回転(だったか?)以上回っていて、アクセルOFFすれば燃料カットをするのが通常の制御。よって、スロポジセンサーの不良に決定だ。空燃比計は、トラブルシューティングにも役に立つのである。

 予備のスロポジセンサーはあったかな、などと考えながら、家に戻って車を止め、センサーを見ると、なんだか様子が違う。あるべき配線がない! あれっと思って下を見ると、オルタネーターのベルトに接触してぼろぼろになった無惨な姿の配線があった。そういえば、エンジン積み替え時に、カプラーの脱落を防ぐ金具をなくしてしまったことを思い出した。スロポジの配線がすっぽ抜けていれば、そりゃあ、エンジンもおかしくなるはずだ。

 配線は中の銅線が剥き出しになった悲惨な状態だが、断線はしていない模様。ビニールテープを巻けばなんとか復活できそうである。

 金具をなくしたのなら、きちんと配線が外れないように処理しておくべきだった。事故につながらなかったのが幸いだ。激しく反省。

5月1日

 そろそろ松本にでも行こうかね、と親が言った。洗濯物が雪崩を起こしそうなくらいたまっているし、台所も蜘蛛の巣天国になっている。すぐにでも来てもらおうか、と思ったが、そう言えば、お客さん用だった部屋に、エンジンさんが鎮座しているので、泊まる場所がないことに気づき、そういえば、寝る場所ないや、と断った。

 本当だったらエンジン組み立て部屋はきれいに片づいていたはずなのに、想定外の故障により、再び腰下がエンジンスタンドに固定された状態になって放置されている。もし、再度組むとしたら、最低オーバーサイズピストン&シリンダーボーリング。圧縮比が上がるピストンを組むとしたらヘッドをばらして、燃焼室をもう少しきれいに削り、バルブシートカットを施してやりたい。すると、15万ぐらいかかる計算である。欲を出してバルブリフターにまで手を入れちゃったりすると、計算不能な感じで費用がかかってしまう。狂ったように物欲の赴くままにしておいたので、先立つものが心細くなっている。銀行の残高を見て、そろそろ理性が頭をもたげ始めたところなのである。

 積み替えたノーマルエンジンは、いい感じで回っている。安いレギュラーでそれほど不足のないパワー(それでも前のエンジンよりは確実に一回り遅いけれど)が出ているから、不満はない。そもそも、前のエンジンが求めるがままにアクセルを踏むと、ちょっと怖かったし。その一方でエンジン積み替えができる恵まれた環境がある。

 物欲と理性が我が頭脳の中でずっと綱引きをしている状態なのである。

4月30日

 松本まで戻る道中で、燃調を合わせた。自作エンジンで作ったマップを元にしたら、意外とずれが少なく、ちょちょいのちょいで完成。ここは、エアフロを使用するLジェトロのいいところかもしれない。ROMチューン作業自体は簡単なのだが、雨の高速道路で全開走行を何度も繰り返したので、命がけである。危ないスピードでは走っていないけれど。

 エアフロが全開になるとみられる7000回転以上の高回転でかなり濃い状態だった。たぶん、この領域になると空気流量が多少変わっても、エアフロは開きっぱなしで信号としてはそれほど変わっていないだろうから、燃調がずれたのはそのままハイカムの吸入量とノーマルカムの吸入量の違いだろう。燃料を削った分だけ、パワーも出ていないんだろうな、と思うと、ノーマルエンジンであることが、何となく寂しい。

 それにしても、人のパネルを取り付けておきながら、狂ったようにあちこち走り回るのは気が引けるのである。数日後に再び名古屋へ行く予定が…。

4月29日

 連休なので、名古屋で友達と会うことに。飯田インターで下りて、南信州の山深い道をオープンで駆け抜けた。天竜峡の新緑が本当に美しい。

 ファミレスあたりで晩飯でも喰らうのかと思っていたら、居酒屋で会うことになった。酒を減らそうとしているのに、状況が許さないのは、やはり、自業自得と言うべきなのだろうか。