11月30日

 大阪の某氏と伊勢へ。牡蠣を喰らうツーリングなのである。

 待ち合わせは、名阪国道の関インターにあるドライブイン。朝9時に集まり、まずはルートを検討する。いい加減なツーリングだ。

 僕「高速で言っちゃえば時間を稼げるよ!」 某氏「それでは味気なさすぎますよ」

 怒られてしまって、下道で伊勢を目指すことに。

 地図を見ると「広域農道」の文字を発見した。広域農道とは、農水省が農業振興のため、畑から高速道路や幹線道路へのアクセスをよくしよう、という目的で税金を無駄遣いして造った道路である。ようするに、野菜を満載したトラックがスムーズに消費地へ行けるよう、という論理で造ってあるのである。

 大型トラックがいいペースで走るためには。道はなるべくまっすぐでなければならない。しかし、便利が良い平野部はすでに住宅地などほかの目的で使われているから、新しい道路は山裾のへんぴなところを通すのである。どうなるか、というと、道をまっすぐ通すために膨大なお金を費やして山を削るのである。谷があれば橋をかける。そうして、大量のお金を投資して造ったまっすぐな道路にはあまりトラックが走っていない。笑えない現実である。

 でも、ロードスターで走るにはなかなか気持ちがよいので、あまり文句は言わないでおこう。とにかく、グリーン道路と呼ばれる農道を走って南下し、次にダムサイトを走る県道を通ったら、車がすれ違えるかどうか、というぐらいのへんぴな峠道であった。

 素直に国道23号を走って行った方が近かったのであろうが、トラックばっかりでまっすぐな道を走っても、ツーリング気分になれないので、わざわざおかしな道ばかりを選んだ。それでもなかなか良いツーリング気分で伊勢に入った。

 パールロードへ。メーンイベントの乗り比べである。大ショックを受けた。

11月29日

 久しぶりに大酒を飲んだ。とは言っても、月曜夜に富山で大量のビールを飲んだからあまり久しぶりではないのか。

 松本で駆けだしのときの仕事場のメンバーが4人そろったので、飲みに行ったのだ。仕事を一から教えてもらい、そしてお酒も一から仕込んでもらった人たちであるので、飲まなければ嘘である。とことん突き詰めて議論してしまったので、お酒も思いっきり進んだ。朝から気分が悪かったから、たちの悪い二日酔いではなかった。日本酒だったからかな。バーボンをとことん飲むと、朝起きても酔っぱらっていて、朝は調子がよいのだが、昼過ぎから頭痛と吐き気が襲ってくる。

 明日は鳥羽までツーリング、あさっては松本、月曜から水曜までは富山と、なんだかロードスターで滅茶苦茶な距離を走ることになる。

11月27日

 岐阜県白鳥町のスキー場に行っていた兄曰く、「すげえ吹雪」だったそうな。確かに、今日は名古屋の街でもとっても寒かった。おかげでFreedomの始動時の噴射量のセッティングが一つ進んだけれど。始動時噴射量と始動後増量補正。バランス良く数値を決めないと、かかりが悪い。

 先日の富山までの往復はノーマルタイヤで行った。正直言って、冷や冷やものだったけれど、どうも暖かい空気による雨のようだったので、何とか大丈夫だろうと判断したのだ。それでも、峠付近の路肩には雪が積もっていたから、次に行くときはスタッドレスにしなければならないな、と思っていた。

 日本道路公団のホームページを見ると、中部から北陸にかけて、今現在かなりの区間でチェーン規制がかかっている。本当にたまたま大丈夫な日に往復できただけのようだ。

 厳しい道のりをあまり利かないスタッドレスで走るのは危ないかも。そろそろ新しいスタッドレスを買おうかしら。 

11月26日

 富山の車屋さんの家にずうずうしくも泊めてもらうことにして、仕事を途中で切り上げてロードスターで向かう。途中、雪が心配だったが、暖かかったこともあり、もっとも心配されたところでも気温が1度ぐらい。濡れた路面であった。

富山の車屋さん

 午後8時ごろにおじゃまし、待っていてくださったようで晩ご飯を一緒に食べ、冷蔵庫のビールをひたすら大量に消費した。人の家に上がり込んで、ご飯と酒を出してもらって喰らうのは、やくざな行いであってほめられるべきものじゃない。でも、毎回、甘えてしまう。

 車について語らう、というよりも、素晴らしいお話をひたすら伺っていた。それでも、Freedomについては経験からものを言うことができるようになったので、話が一方通行にならなくてうれしい。

 今日は朝から代車を借りて富山市内で仕事。といっても、4歳の子どもと戯れていた。

 昼過ぎには再び車屋さんへ。我が愛車は、エアコンが復活していた。出張中ということになっているので思いっきりさぼることが可能。車屋さんの一角を借り、不調なスロポジを直そうと、カプラーと配線を廃車からもらってきて、付け替えた。これで、エンストはしないはずである。

 Freedomのセッティングはだいたいできたので、空燃比計を外した。ようやく、本編を書けるだけの経験が蓄積できたように思う。スロットルにエアクリーナーを直づけした仕様のエンジンはとっても気持ちよく回り、本当にノーマルエンジンかと疑ってしまうほどだ。7000回転まで実にきれいに回転が上がる。いや、8000回転までも回るのだが、さすがに回転上昇が鈍くなるのと、7000回転でシフトアップして、3000回転台にまで回転が下がってしまっても、十分トルクが出るから、無理して回す必要がないのだ。

 ツーリングをするだけなら、今の仕様で十分。しかし、僕は車をいじることが目的化してしまった倒錯野郎なのだから、やはり、これからもハードなチューニングの日々が続くのであろう。

11月25日

 富山に行きたくて仕方がないので、富山で仕事をつくってやった。今夜から富山入りだ。明日、午前中富山市内で仕事があるので、前日泊が必要だ、という強引な言い訳を作って、富山の車屋さんに潜り込み、Freedomについてマニアックなお話をするのだ。1度で終わる仕事じゃないから、来週中ぐらいにも今度は2日間ぐらい富山入りすることになる。

 昨日は軽井沢、今日は富山。いくらツーリング好きとはいえ、空恐ろしくなる走行距離だ。 

11月24日

 ぐずぐずしていたため、下道を使って高速料金を浮かせようというたくらみを実現できなかった。中央道の多治見から信州へ向かう。トンネルを抜けて塩尻に下る坂道で見る北アルプスが美しい。真っ白な頂を期待して走るも、霧がかかっていて見えなかった。霧というよりは、畑で野焼きをしている煙が松本平に充満しているらしい。

 豊科インターで下りて、穂高に向かう。常念岳の真下あたりにあるコテージ泊での飲み会なのだ。近づくにつれて、常念岳の美しい稜線がくっきりと見えてきた。コテージはちょっとした高台にある。凍っていないか心配だったが、問題なかった。

 今回の飲み会は、北海道の海の幸を味わうパーティー。長野で働いている同業他社の人が東京に転勤することになったのが口実だ。

 午後5時ぐらいからすでにビールを飲みながら、炭火をおこす。まず焼いたのはししゃもである。カペリンじゃない本物だ。メスしかなかったのが少々残念であったが、淡泊でおいしい。お次は殻付きカキだ。殻付きというより、まだ殻に入っているので、むかなくてはならない。カキをむくのは始めて。

 洋食を食べるのに使う普通のナイフを殻の間に差し入れて、中の貝柱を探り当てて切断してこじ開けるのだ。これがなかなかコツがいる作業で、まずどこが殻の合わせ目なのかが分からず、ナイフをどこに当てたらよいのかで悩む。なんとかこじいれることができればこっちのもので、あとは貝柱付近をさくさくと切ってやると、異常な堅さで閉じていた殻がぱっくり開くのだから不思議である。慣れたら割と簡単にむくことができるようになった。

 20ぐらいあっただろうか。レモン汁をかけて生のまま。あまりたくさん生で食べるとあたる恐れがあるので、炭火で焼いたり、海鮮鍋に投入したりする。

 サーモンの刺身も、脂が乗っていて美味である。余談だが食べるときは「サーモン」か「サケ」かを確認する必要がある。国産のサケの刺身はそのまま食べてはいけない。輸入のサーモンなら大丈夫だ。サーモンは海で養殖されたサケ。サケは日本の川で捕れたサーモンらしい。言葉遊びではなく、川にはいるとサナダムシといった寄生虫が付くから、生では食べると大変なことになるのだ。必ず焼くか煮るか、加温しなくてはならない。サケを刺身で食べたかったら、凍らせて凍らせたままスライスする「ルイベ」という食べ方をする。

 ホタテも巨大なものが刺身で出てきた。バターを乗せた炭火焼きもうまい。もちろん、海鮮鍋にはカニが入っている。酔っぱらってくると、カニの身をちまちまほじくり出して食べるということが不可能になるので、だしだけいただく。

 だんだんとアルコールが進み、日付が変わるころにワインを飲み出した。ここら辺から記憶が怪しくなる。午前4時ごろまで飲んで語らっていた記憶がある。

 朝風呂を浴び、信州にいるのだから、ドライブしなくてはならない。友人Kを誘い出して、美ヶ原と、軽井沢を走ってきた。雲海に浮かぶ北アルプスは美しかった。

11月22日

 どうやら、風邪撲滅キャンペーンと、アンプル栄養ドリンク漬け生活のおかげで、どうやら風邪も収まりつつあるようで、朝からだいぶ楽な感じ。昨日までのような脳死思考停止状態ではなかった。朝一番に、もっとも何らか危なげなウイルスに感染しそうな大学病院へ行き、その後、昨日に引き続き市場へ行った。病み上がり、というか、治りかけにはもっともやばそうな場所である。

 それでも昼ごろになると、何となく体がだるかったので、目に留まった薬屋に直行する。「風邪退治キット」のようなドリンク剤セットを購入。1500円。高い。

 これは小児用シロップ丸ごと一瓶を飲んで、さらに栄養剤も飲んでしまえというなかなか強烈な代物。そこが気に入って買った。治りかけが飲むと、どこかへトリップできるかもしれない。

 天下の歩道を歩きながら、アンプルを立て続けに2本飲んでいる怪しい男に、回りのドライバーや住民は恐怖を覚えたに違いない。「暴れるかもしれないぜ」と。

 ところが、アンプルを飲んでも別段変化も何もなかった。それでも、午後はかなり普通な状態で活動ができた。高いだけはあるのかもしれない。

 調子が良くなったので誘われるがままに、夜、飲みに行った。中日ドラゴンズで昔投手をしていた郭源治の経営する台湾料理の店である。郭源治が店でちゃんと働いていて驚いた。料理はまあまあであった。

 明日は松本。2週間前に行ったばかりなのだけれど、とってもうれしい。

11月21日

 ダッフルコートを着こんで早朝の市場へ繰り出した。日の出が遅くなり、まだまだ外の世界は寝静まっているのに、市場は大勢の人でにぎわい、活気にあふれる。

 そんな中を、軽トラやフォークリフトにひき殺されないよう注意しながら、ふらふらと歩く。並んでいる魚はどれもこれもうまそうだ。

 仕事場に出勤しても、ダッフルコートを着こんだままである。はたから見たら暑苦しいったらありゃしないのだが、いくらボスに「暑苦しい」と言われようが「風邪撲滅キャンペーン中なんです」とうそぶいて、汗をかいていた。

 突然、知多へ行く用事ができたので名鉄で向かう。さすがに頭が痛くなってきたので、地下街で風邪薬と、天むすを買って、列車の中で喰らった。迷惑な乗客だ。

 キャンペーンの効果があったのか、夕方にはかなり体が楽になってきた。明日も若干、早起きしなければならない。こんな文章を書いている、ということは、昨日の反省がまったく生かされていない、ということか。

11月20日

 馬鹿は風邪をひかないと信じていた。だから、ハードば車馬鹿である僕は、風邪なんてまったく無縁だと思っていた。昨日、夕方から何となく頭が痛く、体がだるかったのも、隣の人がヘビースモークしてその煙を大量に受動喫煙してしまったからだろう、と考えていた。僕は嫌煙な人である。

 ところが、それにしてはどうも調子が悪い。なぜか、明け方、顔面から奥歯にかけて痛くなって目が覚めた。どうも、風邪が悪さをして、痛みを引き起こしているらしかった。考えを改めた。いくら馬鹿でも、風邪をひくときはひくのだ。

 2日連続で大遅刻する腹を決めて、風邪薬とユンケルを飲み、再び寝床で横になる。1時間もしたら、薬が効いたのか体が楽になったので、スーツに着替えて昨日に続きロードスターで出勤である。

 こんなときに限って仕事が山積しているもので、風邪だから早退する、という甘っちょろいことを言っていられる状況ではないのである。会議2つをこなし、黙々と作業を続け、午後9時すぎ、一段落したので帰宅する。1日がとっても長く感じた。

 明日は朝4時半に起きて市場に行かなければならない。どうするんだ、睡眠を取らなければ、風邪なんて治らないに決まっている。

 だったら、こんな馬鹿げた文章なんて書かずに寝てしまえばいいんだ、ということに今、気が付いた。