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6月16日

 連休のはずだったのだが、携帯に入った1本の電話で、ぶっ飛んでしまった。ハッピーなはずの日曜の朝から病院という辛気くさい場所に行く羽目になる。なぜか河野洋平を見た。

 仕事をさぼって歩いて街中の書店に行き、車関係のビデオ2本を購入する。掲示板で教えてもらったNSXタイプRの特集ビデオとホットバージョンを衝動買いしてしまう。

 明日は特別仕事もないので、今日の代休を取ることにした。起きられたら、走りに行くことにしよう。

6月15日

 埼玉県のNBな方とツーリングに行くことになった。来年から一般車の通行制限が始まり、今年までしか走ることができない乗鞍スカイラインへ行こうと、前々から企んでいたのだ。お誘いのEメールを受け取ったのが前日の午後10時前。午前5時ごろには松本に来たい、というからずいぶん無茶な人だ。そんな無茶な誘いに喜んで乗る僕もちょっと感覚がおかしいのかも知れない。

 松本で落ち合い、国道158号を乗鞍スカイラインへ。安房トンネルを通って、入り口に付くと「長野県側通り抜け不可」の表示。スカイラインを往復すると3000円以上かかってしまう上、頂上の天候が曇りなので、さっさとあきらめた。木曽ツーリングに切り替えたのである。

 高山から木曽福島へ抜ける国道361号は、ダムサイト沿いを駆け抜けるなかなかスリリングな道だ。途中、国道のくせにすれ違いが怪しい道幅の個所がある上、トラックが走っているので、これまでタイヤスモークを上げて止まったこともしばしば。それなのに、「速いペースで走ってみたい」というリクエストがあったので、普段走っているようなペースで走ることにする。

 さすがに、後ろを気にしているので、アクセル全開、というわけには行かないが、ところどころ、トルクのあるNBに突っつかれてしまって、フルスロットルをくれてやることになる。NBってやはり、速い。

 木曽ツーリングに切り替えた、と簡単に書いているが、長野・岐阜県境から高山までは30キロぐらいある。さらに、そこから木曽福島までは80キロ。木曽から松本までは60キロぐらいか。とにかく、大変な距離なのだ。そんな距離をハイペースに慣れていない人を、有無を言わさずひきずり回すのだから、これはもう「しごき」である。

 だがだが、十分スパルタな走りで、こちらがへばりそうなくらいなのだが、ちゃんと付いてくる。こちらが焦るくらい。NBの速さを考えても、良く付いてくるな、とひたすら感心。途中、直線区間などは普通に流して走る。梅雨時の曇りだから、開田高原の空気がとても気持ちよかった。晴れていたら、地獄のツーリングだったに違いない。

 途中、NBと交換して走ったのだが、NBって「普通に」速い。アクセルを踏み込んで、ちょっとハイペースで走っている感覚なのだが、スピードの乗り方が違うのだ。やはり、メーカーのやるチューンはバランスが良い。すべてが総合して底上げされているから、アベレージが上がっても、無理がないのだ。

 松本でメシを喰らって、今度はビーナスラインへ上がる。落雷がありそうな霧ヶ峰にて別れて松本に戻ると総走行距離は350キロぐらいになった。松本から出発した人間がくたびれているのに、埼玉から来た人の疲労は推して知るべし、と思っていたのだが、長文の電子メールが日付が変わるぎりぎりに届いたところを見ると、余力があったらしい。

 超人だ。

6月14日

 最近、かなりでぶになっていることが、判明。ここ数年、独りでビールを飲みまくる日常を送り、ぶよぶよとお腹が出てきたから自覚はあったのだが、家に体重計はなし、数値としては把握できなかったのだ。温泉に行って、更衣室の片隅に、ご丁寧に体重計が用意されていて、ドライヤーで頭を乾かしている間中、ずっと視界に入っていて、「最近太ったから乗ろうかな、どうしようかな」と優柔不断な思考が頭の中で一杯になっても、結局ちょっと怖くて、横を通り過ぎてしまい、乗れなかったのだ。もちろん、体重は厳然たる事実なのだから、量っても量らなくても脂肪の量は変わることもなく、ようは問題を先送りにしていただけなのだが。ずっと体重計を畏怖して、避けていたのに、先日、乗ってしまった。しかも、丁寧に体脂肪率まで正確に計測してしまった。

でぶ

 数年ずっと同じ体重をキープしていた時期がある。たぶん、それがベストの体重と言えると思うのだが、今、それを5kgも上回っていた。大ショックである。体脂肪率については初めて測って比較ができないので何とも言いようがないが、たぶん太っている範囲なんだろう。

太っている

 何と言っても5キロである。1.5Lのペットボトル3本とちょっとと考えれば、なんだか大したことがない気がする。しかし、ステーキハウスで大盛りサイズの牛サーロインを食べたとして、だいたい250〜300g。鉄板の上でジュウジュウと音を上げている肉を見れば、かなりのサイズである。靴底ぐらいの大きさになるんじゃないだろうか。

 5キロ、と言えば、そんな大盛りステーキが20枚分なのである。20枚ですぜ? いったい、僕の腹のどこにそんな肉がこびりついているんだろう。まあ、肉がついているのは腹だけじゃないんだろうけれど。

大盛りステーキが20枚

 車が速く走るために、もっとも大切なことは、車体が軽いことだ、とは一般常識と言って良いだろう。速さを突き詰めている人は「缶コーヒーを飲むなら、ねじを1本アルミ製にしよう」とストイックにグラム単位で軽量化に努めている。だのに、僕はキロ単位で太ってしまった。反省。

キロ単位

 ビールを飲むなら、車にガソリン飲ませよ。肉を付けるなら、筋肉付けよ。速くなるために、そう自分を戒めるのであった。

 と言いつつ、「飲みに行こう」と誘われると、しっぽ振って付いていき、暴飲暴食を繰り返すに決まっている僕は、お馬鹿さん。

6月13日

 昨日はふらりとサーキット走行。その後、富山の車屋さんでタイヤとオイルを交換。タイヤはYOKOHAMAのADVAN「NEOVA」。サーキット走行会を視野に入れたハイグリップタイヤである。今までのFM901やぎゅーんも十分ハイグリップだけれど。

富山の車屋さん

 いろいろお話をしていたら、ゆっくり泊まっていくことに。晩ご飯を食べに行くことになった。回転寿司。富山の回転寿司は侮れない。松本の普通のすし屋よりうまいんじゃないだろうか。短期決戦で勝負をかけ、いっきにお腹一杯。夜はサーキット走行のお話。ライン取りをどうすればよいのかを聞く。何にも分かっていない自分が恥ずかしくなる。

 かなり大量のビールを飲んで、一時意識を失いかけた後、さらに飲んでしまった。時間は午前1時半。用意してもらった布団に倒れ込む。

 今日は、もちろん仕事なので富山から出勤である。午前6時に起きて松本に向かい、無事着弾。松本まで走る間にネオバの当たりが付いてきた。当初、新しいタイヤらしく、ぬるぬるした感触だったのが、かっちりしたら、かなりのグリップ。走りやすそうなフィールだ。

 早起き+早朝ドライブで、今日は1日仕事にならなかったことは言うまでもない。

6月11日

 なぜかNikonのデジカメ、COOLPIX5000をもらった。正式には貸与か。返さないといけないのである。

 デジカメとしてかなりかっちりと仕上げられていて、数年前のようにおもちゃ感覚ではなくなった。SB-50という外部ストロボも合わせて、なかなかごっつい面構えとなる。いかにもカメラという形と操作感である。

 画質は素晴らしい。大伸ばしさえしなければ、まったく不自由はない。特に逆光では恐ろしいほど的確に撮影ができる。フィルムカメラでは、逆光の場合はきちんと対象物を測光して、露出を自分で決めたり、フラッシュを光らせたりと工夫しないと、被写体が真っ暗のアンダーになってしまうことが多いのだが、デジカメはなぜだかとっても的確な絵が撮れる。最近はデジカメ画像でも手軽にプリントできるようになったので、フィルムより便利なくらいである。かさばらないし、整理しなくても、パソコンやCD−Rにぽんとコピーしておける。

 しかし、カメラとしての使用感は疑問符を付けざるを得ない。シャッターを押して、果たして絵として取れているのか「手応え」がないのだ。1眼レフのF90であれば、シャッターを押しさえすれば、ピンぼけだろうが、露出がアンダーであろうがオーバーであろうがすぐにシャッターが切れる。使っているフィルムがネガであれば、極端なピンぼけ以外、何とか絵になるのだ。(アンダーオーバーって車みたい)。

 それがデジカメでは、ボタンを押しても押してもシャッターが切れない場合がある上、タイムラグがありすぎる。これは使っているとかなりいらいらする。フラッシュを強制発光にするなど、きっちり設定をしておけばそれほどラグがなく切れるのだが、持ち歩いているうちにころころ設定が変わっているいるものだから、急いで切りたいときにフラッシュが赤目防止の発光をすることがあったりして、もう駄目駄目なのである。(ラグがどうのこうのとか、NAとターボみたい)起動にも数秒かかることが多い。第一、撮影していて手応えがない。F90であれば、ファインダーをのぞいて、シャッターを切れば「撮れている」という手応えがあるのだ。

 いろいろまだ問題点があるのだけれど、その問題点を覆い被せてしまうくらいデジカメを使うとさまざまな点で「楽」。たぶん、F90の出番がかなり減るんじゃないか、と思う。

 5000を使ってちょっとがっかり。もう少しマシになっているのかな、と思っていたから。D100が欲しい。

6月10日

 仕事を終えてから、またロードスターに乗っていつもの山道へ。昨日、F1を見て(モントーヤのエンジンブローを見届けて意識を失った)寝不足だったため(朝起きたら座椅子に座って寝ていた)か、体調が良くなかったので、あまり乗れた気がしない。リアが流れずに、プッシングアンダー状態の格好悪い走りとなってしまった(壁やガードレールに突っ込みそうになる状態とはちと違う)。ほとんど溝がないFM901のせい、というわけではなく、ただ荷重の乗せ方が甘々なんだろう。散々だったけれども、ほんのひとかけらのヒントを得た気がする。

 日本代表の試合がないためか、8時すぎぐらいからぽつぽつとドリフターズが集まってきた。まず上がってきたのが、ターボチェイサー。いかにもってな車。次に上がってきたのがタイプRシビック。この人はドリフターではないのかな。次はS15のシルビア。これもいかにもな車。

 ドリフターズが好きなのは、中腹より上のコース幅が広い区間。本気で走ればかなりスピードが乗る。その速度領域で、流しっぱなしでコーナーをクリアできたら本当に楽しいんだろうけれど、たぶんドリフターズたちはそんな走り方ではないと思われる。麓まで聞こえる空ぶかしの音と、スキール音を聞けば、何となく、どんな走りをしているかが想像できる。

 僕のお気に入りは、それよりも下。タイトなコーナーが連続している。振りっかえしで曲がったら楽しそうな場所がある。僕の腕では飛距離がありすぎて、全然かなわぬ夢であるが。勾配がきついところと、ほぼ平坦な区間に分かれる。

 ドリフターズが集合しだしたので、下山。買い物をして、へばりついてしまった虫を落とすために洗車場へ。左リアの「ガタガタ」という異音がいくらなんでもひどいな、と思ったので、車高調を組み直すことにした。時間は午後9時半。

 ジャッキアップして、トランクに頭を突っ込んで、車高調を外す。家の中に持っていき、流し台でまず水洗いしてきれいにする。アッパーマウントをショックに固定しているボルトがゆるんでいるんだろう、と思ったらどんぴしゃで、きっちり組んで再びサスペンションに組み付ける。

 走ってみると、見事に異音が解消していた。こうなったら調子に乗って右リアもきっちり組みたくなるもので、たぶん10時半を回っていたと思うが、右側をジャッキアップ。トランク内の作業は右側の方が極楽である。ちゃちゃっと作業を終わらす。夜中の駐車場でトランクに首を突っ込んでごそごそやっている姿は不気味だったに違いない。

 これで、異音が一つ解消した。と思ったら、ステアリングを左に切ったら出る異音がこれまでで最大の音がした。すえ切りをしたら「バキン」と音がしたのだ。メンバーの増し締めで直るのか?

 これでリアの「ゲコゲコ」という異音と、「バキン」という異音だけになった。そいうえば、グローブボックスあたりからも「キチキチ」音が鳴っている気がするな…。

6月9日

 起きたら午後3時だった。一日が始まったと思ったら、すでに終わっていたこの衝撃。しかも、外は抜けるような青空で、絶好のドライブ日和を、寝て過ごしてしまったことになる。ま、全力で朝までドラクエやっていたから、仕方がないことか。体調も良くなったことだし、寝て過ごした休日もよしとしよう。

 でも、せっかくの天気なので、いつもの山道へ行くことにした。給油して、コンビニでパンを買い込んだ。日曜日はたぶん、ライダーな人たちがハングオンしているので、暗くなるまでは危なくて走れないことは分かっている。美鈴湖をすぎてそのまま美ヶ原林道を上がっていき、標高2000m付近で日没近くまでのんびりしていようと考えた。

 今の自分の課題は、コーナー直前のブレーキとアクセル加減である。コーナーを曲がるのにブレーキもアクセルも使うから、何の説明にもなってはいない。今までは絶対にコントロールを失わないように、減速をきっちりして、車をきっちり曲げてから、アクセルを徐々に開けていく、という極めてつまらない走りだった。ぶつけたくない、ぶつけたくない、という考えが、そのまま出た走り方。走りがマンネリ化しているので、これをちょっと崩したくなった。

 何をするのか、というと、ブレーキのタイミングを微妙に変えるのだ。速い走りではないかもしれないけれど、少し突っ込み気味で進入して、ブレーキを多めに残す。姿勢をわざと不安定にして、アクセルオンでオーバーステアというか、スピン状態に陥る。アクセルとステアリング操作の調和で、うまくスライド量と方向をコントロールできれば、いわゆるドリフト状態、というわけ。ドリフトをしたい訳ではないけれど、自分の意志で姿勢をコントロールできるようにしたい。

 アンダーステアさえ出さなければ、少しぐらいオーバーになっても、ぶつけるような事態にはならないかな、というぐらいな感触は得ているので、わざと崩した走り方をしようと考えた。幸い、FM901はワイヤーが出る直前(実際に出したことがないからどこまで減れば出るのか分からないけれど)なので、思う存分変な減らし方をさせられる。

 入り口の勾配のあるヘアピンで試したら、やはりこれまでの感覚を崩すことになるので、突っ込みが怖い。結局、なんだか分からない姿勢になって、えいっとアクセルを踏んだら、パワースライド。おつりまでもらって格好悪いな、と思ったら、対向車がいた。たぶんスピンして事故をしかけているように見えたに違いない。びっくりさせてごめんなさい。

 やはり、ライダーがいた。なぜか、FCサバンナが側溝に落ちてオブジェになっていた。日曜日は交通量があるので、飛ばしても意味がない。パジェロミニの後ろについてとろとろと山を上がっていく。新緑の下を走る形になるので、とってもすがすがしい。

 頂上の駐車場で、缶コーヒーを開け、パンを食べながら本を読む。夕方のちょうど良い日差しの中、高原のさわやかな風に吹かれ、好きな車の中で好きな音楽をかけて好きな本を読んでいるというこの贅沢。目を上げれば、浅間山が噴煙も含めてくっきりと見える。上田、小諸の街が眼下に広がり、菅平あたりのパノラマが広がっている。いや、信州って良いです。

 人が増えてきたので、北アルプスが見える駐車場に移動する。小さいのでだれもいない。高原を独り占めした気がして、いい気分で本を読んでいたら、日没が近づいてくる。時間は午後7時前である。太陽が沈みかけたら、夕暮れの北アルプスを撮ろうとアマチュアカメラマンが何人もやってきた。鬱陶しいので、そろそろ下山することにする。

 いつもの山道に至り、課題を試してみる。ちょっと突っ込み気味に走る。突っ込む先には下手をすると何もできなくなるアンダーステアが待っているので、やはり怖い。ここら辺の試行錯誤はやはり走っていないと表現できない。文章では伝えられない領域である。ま、下手だから分からないだけかもしれないけれど。

 片道、すべてをきっちり走ると6kmあるコースを4往復ぐらいした。さすがに3往復目あたりで疲れてくる。間瀬峠30分よりもハードだと思う。胃腸がねじれて気分が悪くなる。左の膝がこすれて痛くなってくる。

 何となくつかむものがあった気がする。さすがに、山道では怖くて、一気には限界を超えられない。徐々に徐々にステップを踏まないと、大切な車を壊してしまいそうで怖い。サーキットに行って、いろいろ試してみようかしら。

 午後8時をすぎて、いくら日曜日でもいやに静かだな、と思ったら、そういえば日本代表の試合があるのに気付いた。別に見たいわけではなかったけれど、体力の限界を感じて下山する。グロッキー。

6月8日

 現在、午前4時。すでに日曜の朝が白んでくる時間である。僕は、なぜか仕事場。パソコンの前で、すでに音楽しか垂れ流さなくなったNHKをBGMに、一仕事終えた達成感とともに、脱力感を覚えている。

 こう書くと、朝まで掛かって仕事していたんだねえ、エライねえ、とみなさんから思われてしまうかも知れないが、仕事ではないのである。そこまでまじめじゃあない。なぜ、仕事場にこんな時間にいるのか。僕も、原因がよく分からないのである。いや、分かっているのだが。

 なぜかマイノートパソコンでスーパーファミコンのソフトが遊べるようになった。DirectXのサウンドが調子悪く、音が出なかったので、DirectX8の11MBにも及ぶアップデートファイルをダウンロードし終わったのが午後7時すぎであったか。うまく動くようになり、遙か昔に「面白い。怖い」と聞いていた「弟切草」をやってみたくて、やりだして、2回エンディングを見た。まったく別の終わりかたであった。

 これも昔はまった「ぷよぷよ」もやる。パソコンのキーだと少し慣れが必要だったので、クリアするのに1時間近く掛かってしまった。この時点で時間は午後9時半。

 ぷよぷよもクリアしたし、最後の敵に勝った達成感もあり、次に手を出したのはスーパーファミコン版のドラゴンクエスト1・2である。懐かしいなあ、10年以上前にやったよなあ、と思うのもつかの間、戦士「ろどすた」が生まれて、スライムと戦い始めた。画面がきれいになっている上、どうクリアしたのかなどはほとんど忘れてしまっているので、まったく新しいゲームをやっているようであった。そうして、夜はだんだんと更けていったのである。

 竜王倒しちまったぜ。ノンストップで。我ながら、自分の愚かさ加減をつくづく感じてしまう。歳いくつなんだよ、と。

6月7日

 いくらなんでも、放置したままではエンジンがかわいそうだ、と昨日の夜、エンジンスタンドに固定されたまま部屋の中で宙に浮いている腰下をばらすことにした。何も音がない部屋で独り、エンジンをいじっているのも少し寂しかったので、テレビを持ってきて、フランス対ウルグアイの試合にチャンネルを合わせたら、ちょうど試合が始まったところだった。

 このテレビ、最近調子が悪い。つけていてしばらくたつと、突然チャンネルが切り替わってしまうのだ。別のチャンネルになればまだましなのだが、最近はどこにも合わずにただ砂嵐を表示することもしばしば。どうも、受信をする回路が暖まってくると、チューニングがずれてしまうらしい。

 フランス戦も、5分ほど表示して砂嵐になった。しばらく消しておき、再びつけると復活する。しかし、1分ほどで砂嵐。あきらめて消し、黙々と作業を続ける。

 腰下分解も、中古エンジンで一度やり、さらに自分の車に載っていたエンジンもやっている。3度目となると、手慣れたもので、タイミングベルトのベアリング、ウオーターポンプ、クランクの12kgfもの力で締めてあるボルト、オイルポンプと外していき、オイルパンのたくさんのボルトをやっつけて、液体パッキンで張り付いたバッフルをはがしてオイルパンをはがし、オイルストレーナーのボルトを外してバッフルごと外し、コンロッドボルトをゆるめて4つのピストンを取り出して、リアのオイルシール、クランクのメインジャーナルのボルトを順番通りにゆるめてゆき、クランクを外してしまえば、もう終わり。時計を見ると午後9時30分前。1時間弱でばらばらにしたことになる。簡単だ。

 やはり、シリンダーの壁面には縦の傷が付き、ピストンのスカート部も縦の傷がたくさんついていた。1万キロ弱の走行しかないエンジンとしては、やはり異常と言えるわけで、オイル消費もここら辺が原因だろう。すべてのシリンダーの壁面に縦傷が付き、いちばんひどいのはプラグがかぶった4番気筒。ブロック前側を12時とすると、7時の位置だから、排気側の壁面。1番のピストンリングが上死点となる地点から、下の方まで、約1センチ幅で色が変わっていた。ピストンがどんな当たり方をしたんだろう??? リングが悪いのか?

 あれこれ考えても、素人には答えが出しようがないのである。再トライあるのみ。

6月6日

 リア左側だけジャッキアップし、タイヤも車体下に入れた状態で3日も放置していたロードスター。ようやく作業する時間を見つけたので、リアのローターとブレーキパッドを交換することができた。

 さっそく当たりを付けようと、ジムニーを放置してロードスターで仕事に向かう。ちょっとした直線でぐわっと加速し、急ブレーキ。タイヤがロックしかけて「きゅきゅ」っとタイヤが鳴る怪しい走り方をしばらく繰り返した。

 下りてリアの新品ローターを見ると、中央の部分だけパッドが当たっている感じだった。まだまだ踏み方が足りない。仕事を終えて、道中、急ブレーキを繰り返しながら、まずはいつもの中華料理屋へ。麻婆茄子丼を喰らって、午後10時ごろ、いつもの山道へ行く。

 夜になるとドリフターズがいるので、なかなか行かないのだが、やはり本格的にブレーキを踏むなら、走り慣れた道しかあるまい。当たりが付いていないためか、利きが一定じゃなく、同じ踏み方でも利かなかったり、ロックしたり。ローターを交換したこともあるかもしれないが、マツダスピードのパッドよりも利きが良いので、少し走り方がぎくしゃくする。

 途中、S14のシルビアとすれ違った。ドリフターズにしては群れていないし、スピードも出していないので、様子を見に来ただけなのか。他の車がいなかったので、安全に走ることができた。

 まだ体調がすぐれないので、全然乗れた気がしない。まったくひどい走り方ながら、少しの当たりは付いただろう、と1往復で下山することにする。

 仕上げに、と、女鳥羽川沿いの堤防道路で3速全開からのフルブレーキを繰り返す。山から下りてきたばかりのためか、2回目からなんだかブレーキの利きが怪しくなり、3回目は思いっきり踏んでもロックしない。さらに4回目をやると明らかにブレーキが利かない。フェードしていた。信号で止まると、もくもくとブレーキから煙が立ち上っていた。ブレーキが焼けた特有のにおいが鼻につく。怪しい車だ。

 少しやりすぎたかもしれないが、新ローターはきれいに当たりが付いていた。冷えてから1発目のブレーキは利かなかったものの、すぐに復活したので、大丈夫だろう。当たり出し作業は終わり。

 けれども、左コーナーでブレーキが鳴く、変な状態になってしまっていた。何がおかしいんだろう。