シムレーシング

スペックの絞り方

 パソコンヲタクだったのだが、すっかり最新鋭パソコンとは疎遠になっていて、性能に支障を感じ始めたら古いノートパソコンを買って済ませていた。

 振り返るとファミリーベーシックから始まり、兄貴がゲーム用に買ったPC8801MAでマイコンBASICマガジンのプログラムを打ち込んで遊び、80286だとか486だとかPentiumとか、新たなCPUが出るたびにわくわくしていた30年前。もちろん、最新鋭を追うと100万円とかだから、大学に入って買ってもらったのが486SXのWindows3.1マシンのPC9821As2だった。それでもセットで40万円とかしたから、出してもらった親には感謝しかない。大学4年間でThinkpad230(中古)とか535(新品30万)とかを所有し、新しいハードを触るわくわく感はたまらなかった。

 スマホ時代になって久しく、高性能のPCなんて必要ないと思っていたのだが、そこそこ高性能のPCが欲しくなってしまった。SIMレースをやりたくなったからである。10月に参加予定だった間瀬走行会が仕事で参加できずに走りたい欲求がマグマのようにわき上がっていたところ、どこかのネット記事でマックス・フェルスタッペンが「カート乗るよりSIMに乗れ」と語っていたことを知り、欲求のはけ口を仮想空間に求めてしまったのである。

 PCのトレンドなど全く知らず、マウスコンピューターとかでゲーミングPCを買えばいいや、と思っていたのだが、カスタマイズの幅が広すぎて、どれを選べばいいのか分からない。ChatGPTさんに「iRacingをやりたいんだけれどどんなスペックのPCを買えばいいのかな」と聞いて詰めていくと、徐々に絞り込むことができた。

 まず決めなければいけないのは画面の表示領域で、本格的にするならモニターを3面に配置するのがよいらしいが、スペース的や予算的制約があるので、1面で。没入感を高めるためには、フルHD(1920×1080ピクセル)よりも高精細なWQHD(2560×1440ピクセル)にし、1秒間の描画回数を示すリフレッシュレートは100Hz以上を狙う。マウスコンピューターで該当する性能のPCは20万円前後だった。

 PCのスペックを検討していたのが12月で、運が悪いことにメモリーやGPU不足でパーツが値上がりしている局面で、そもそも物がない。マウスコンピューターも年明けまで受注停止をしていた。別のBTOメーカーも納期が不明な感じで、名古屋・大須のパソコン店などは、価格の表示をしていないところもあった(リアル店舗はやはり高い)。中古まで範囲を広げて探したところ、ドスパラのサイトでほぼ最新スペックのPCをけっこうな割り引きプライスで買ったのは先日書いた通り。

 年明けに届いてさっそくiRacingを入れてプレイと相成ったのである。

SIMレース

 子育てをしていて40代が過ぎようとしており、気が付いたら身体能力のピークがとっくにすぎていた。昔の「日常」を読むと20代のころは徹夜でエンジンを作っていたりして、仕事をこなしながら趣味に没頭する無限の体力に自分でも舌を巻くぐらいだが、そんな無茶はもうできない(体力だけでなくいろんな意味で)。

 クルマをいじりたい!と思うのと同時に走りたい!があったわけだけれど、20代後半で鈴鹿をFJ1600でちょびっと走った経験と30代前半で間瀬サーキットの耐久レースを走った経験しかなく、おそらく当時の80%ぐらいの走りはすぐできるんだと思うが、この年で自分の限界を突破して「うまくなった」と思うには相当ガソリンやタイヤを消費しないとできないと思う。なによりリアルなクルマは金がかかる。

 そこで、進歩著しいシミュレーションに手を出してみることにした。フェルスタッペンも「カートよりシミュレーターに座れ」と言っているぐらいだし。子どもの進学への備えのために緊縮財政モードに入っていたのだけれど、自分の体の衰えもあるわけで、貯蓄ばかりしているわけにもいけない。PCを買うことにした。

 冬のボーナスも出たあたりで、何となく調べていたのだけれども、とりあえずハンドルコントローラーはエントリーモデルのLogicool G923dで行く。どの性能のPCを用意すればいいのか、最近はパソコン界隈の情報にも疎くなったのでわかんなかったけれど、ChatGPTに相談して、WQHD (2560×1440)で100fps程度が実現できるCPUとGPUの組み合わせを調べる。

 するとだいたい20万円前半ぐらいのミドルレンジのゲーミングPCが対象となる。運が悪いことに、GPUやメモリーがAI需要で高騰する局面で、ネット販売のMOUSEコンピューターはオーダーを中止しているし、その他のPCビルダーも部品不足で納期が不明な感じ。GPUの価格が年末に1割とか跳ね上がったりして、どうも価格すら示せない感じみたい。

 ドスパラで中古を検索したらFRONTIERというBTOメーカーの在庫があった。CPUはAMDのRyzen 7 5700Xでメモリーは32GB。SSDは1TB。グラフィックスカードはNVIDIAのGeForce RTX 5060 Ti(16GB)。グラフィクスカードが曲者で、この年末に1.5万円ぐらい値上がりして、RTX5060の16GBは10万前後する。中古のPCは1年間の修理保証の10%を上乗せして約14万円なので、高騰前の価格水準で買えた感じではある。

 WQHDの27インチモニターやらキーボードやらマウスやらを注文し、ハンコンも含めて込みこみ20万円をちょっと出たぐらい。これにiRacingのサブスク代が乗ってくる。想定していたのよりは10万円ぐらい安く抑えることができた。やりこむうちに、シムレース用の筐体が欲しくなるかもしれないけれど。

 今はPCやハンコンの到着を待つ段階。楽しみ。