作業

11月22日

 思いっきり変てこな筋肉痛になっちゃった。

 首筋と肩、胸の筋肉が痛い。前側だけジャッキアップしたロードスターの下で、土の上にもかかわらず、ごろごろずりずりと、転げ回ったせいである。しかも、エキマニのボルトがフルパワーでもゆるまずに、30分ぐらいは、全身全霊、のたうち回っていたので、肩が痛い。さらに、土の上に頭を付けるのは抵抗があったので、浮かした状態での作業。首筋が痛いのはそのためである。

 力仕事を飯も食わずにやっていたら、エネルギーが切れかけた。腹が減ってぶっ倒れそうになったのは久しぶり。運転しながら、意識が遠のいた。

 バルブきれいにしなくちゃ。

11月21日

 休みだったので、エンジン製作をがんがん進めようとした。

 昨日の夜。夜10時すぎから、翌3時ぐらいまで、作業をした。ヘッド分解、HLA分解、オイルポンプ洗浄などなど。

 朝早く起きようとしたものの、起きたら昼だった。外で、腰下を外すための作業をする。今日中に腰下を吊ろうと思っていたのに、つまずいた。何と、エキマニと触媒をつなぐナットで。14ミリのナットのくせに、おかしなくらい固い。

 結局、ここでつまずいて、腰下を降ろすことができなかった。この季節、4時をすぎると薄暗くなってくるし、寒い。

 暗くなってからは、買い出しに出掛ける。工具屋に行ったら休みだった。ホームセンターで工具を買い込み、ディーラーへ。WAKOSのオイル2リットルと、店長から電子はかりを借りてきた。0.5g単位のもの。

 夜はヘッドの洗浄、HLA組み立て。さすがに10リットル以上のオイルを燃やしたエンジンだけあって、カーボンの堆積がものすごい。きれいにするのに、しばらくかかりそう。

 時間がないぞ。

11月4日

 昨日の雨で、北アルプスが雪化粧した。美ヶ原もうっすらと白くなっていたから、息抜きドライブコースもそろそろシーズンオフである。美鈴湖までのコースも、あと1カ月ちょっとぐらいで終わりか。ビーナスラインの早朝ドライブは、もうあきらめた方がよさそう。

 本格的な冬の到来の前に、アウトドアでちゃんちゃん焼きをやろうと、仲間で集まった。ちゃんちゃん焼き、とは、鮭の切り身にもやしやキャベツなどの野菜を載せ、味噌と砂糖などで作ったたれをかけて、アルミホイルでフタをして蒸し焼きにする料理である。

 松本市の薄川(すすきがわ)の橋の下に陣取り、炭火をおこす。2つ火をおこし、ちゃんちゃん焼きと鶏の丸焼きをする。真っ正面に白くなった乗鞍。背後には美ヶ原の台上を控え、なかなかの景色の中、ビールを片手に、うちわを扇いで火力を保つ。僕はちゃんちゃん焼き担当。野菜から出た水分と味噌が混ざって鉄板にたまり、ぐつぐつとうまそうな音を立てる。最初に溶かしたバターのにおいがたまらない。

 絶妙な味に仕上がったちゃんちゃん焼きと、鶏肉を食べ、全身を弛緩させて午後を過ごす。

 夜、テレビを見ながら、クランクシャフトのラッピング。ファンヒーターがある部屋でパーツクリーナを多用し冷や冷やである。勢いで、クランクをブロックに組み付けた。

 古いメタルより新しいメタルの方がオイルクリアランスが広いのだけれど…。

10月17日

いつものショットバーで飲み、タクシーで帰宅したのが何時だったんだろう。それほど飲んだわけでもないのに、F1観戦の疲れが残っているのだろうか、かなり酔っぱらった。F1観戦の疲れ、というよりは、月曜日の夜勤でとっても眠かったので仕事場のソファで気を失って朝を迎え、天気が良かったのでドライブに出掛けたのがいけなかったのかも知れない。

出勤しなければ、と起きようと思ったら今日は休みであることに気付く。まだ、地球の自転を感じたので床から抜け出すことができない。外は雨だし、ドライブにも出掛けられない。一日ごろごろしているしかなさそうだ。

そういえば、こうして家でごろごろしている休日、というのはしばらくなかった。群馬に行ったり、サーキットに行ったり、F1観戦したり、と休みごとに何らかのイベントが盛りだくさん。充実していたけれど、エンジンをいじる時間はなかった。このサイトのメインのコーナーも、1カ月近く更新していなかった。昨日あわてて更新したけれど、待っていた人がいたら、ごめんさい。

「久しぶりにのんびりできるな」と考えたら、コンロッドが磨きたくなってきた。むくっと起き出し、作業服に着替え、グラインダーを片手に作業をする。顔が映るぜ。

やっぱり疲れがたまっているんだろう、作業が終わったら再び気を失った。暗くなりだした頃に起きる。マツダのディーラーに出掛ける。エンジンスタンドにシリンダブロックを固定するボルトをもらいに行ったのである。

ボルトは見つからなかった。代わりに中古のKONIのショックをもらってきた。オーバーホールして使おう。

今日の一日をそのまま表現したような、眠たい文章になりました。

9月7日

 エンジン加工部屋を片付けた。

 松本も夏は暑い。冷房器具のない我が家では、暑さのピークを迎える時期は午後9時ぐらいにならないと、家に入る気にならない。

 暑い暑いと思っていたら、あっという間に涼しくなった。ようやく昼間でも部屋にこもって作業ができるシーズンとなった。いよいよ腰下に着手できる。

 が、その前にやることがある。夏の間、「開かずの間」となっていた加工部屋を片付けなければならない。シリンダーヘッドやカムカバー、インマニを削った粉が床に堆積した状態。紙ヤスリのカスやら、ボロボロになった新聞紙、布といったものがごちゃごちゃになって落ちている。電気スタンドや工具にもアルミの粉がこびりついている。こんな状態では、腰下をばらすことすら、ままならぬ。

 さまざまなゴミを袋に詰めて(ちゃんと分別してます)、掃除機をかける。加工部屋がきれいになったところで、今度はヘッドを組み立てた部屋も片付ける。あまりにも汚い加工部屋に、取り外したヘッドを置くのも気が引けたので、畳の上にヘッドが転がっている状態だった。今度、親が来る、と予告してきていて、寝る部屋を確保しなくてはならないので、ちゃんと片付けるのだ。

 2時間ぐらいかけて、ゴミを追い出し、削り粉を掃除機で吸い、散らばっていた工具を棚に押し込んで、なんとか片付けが終わった。さすがに汗が出たので、最近我が家にやってきた冷房器具で体を冷やす。

 いくら片付けが終わったところで、腰下が部屋の真ん中に鎮座している光景はやはり異様。以前、親がやってきたときには「鶴が機を織っているから絶対に開けてはダメ」と言って、うまいこと?加工中のヘッドを発見されずに済んだが、今度は何と言い逃れよう。 

 「鬼婆が包丁研いでる」かな。

7月12日

 どろどろに汚れたエンジン加工部屋を少しでも整理しようとしたら、パーツクリーナーの空き缶があるわあるわ。500mlから840mlのサイズで、10本近くあった。空になりかけのものも3、4本転がっていた。穴を開けて中の残圧を抜くだけで大変そう。

 調子に乗って吹きまくっていたが、ものすごい量のクリーナーを、吸引していたことになる。だって、音が漏れないように部屋を閉め切って作業していたんだもん。

 脳みそ溶けてすかすかになっていたらどうしよ。

6月25日

 朝4時30分、なぜか仕事場で目覚め、はたまたなぜかROMチューンセットがそこにあったので、ROMを2種類焼いて、いつもの山道に行った。

 6500回転から上が苦しそうに回っていたので、高回転高負荷の領域の点火時期を少し遅らせたら、7500回転まではいい感じに吹け上がるようになった。しかし、もうちょっと高回転でパンチ力が欲しいな。

 やはり、カムを変えるしかないのか。

6月22日

 朝5時、なぜか仕事場でスーツ姿のまま目が覚めたものの、すでにそこから走りに行く体力は残っていなかったので、帰宅。しばしの惰眠をむさぼる。

 今日もロードスターで仕事。冷却水が少し減っているのを発見した。多めに補充して、その後は水位に変化なし。とりあえず、どこかで漏れがあるということはなさそう。オイルフィラーキャップを外してもきれいなオイルが見えるだけ。ガスケットが吹き抜けて冷却水が交じると、クリーム状の物体がキャップの裏に付着するらしい。今のところ、吹き抜けはなさそう。

 いつもの山道を再び走るが、ピークパワーは大幅には上がっていなさそう。ROM合わせが課題。

 しかし、積み替え後、連日の飲みで疲れがピーク。早く寝ないと。

6月20日

 今日は休み。エンジンを仕上げねばならない。が、やらなきゃならない仕事もあった。

 最近無理をしているので、8時に起床。配線やら配管やらをどんどんつないでいく。11時に仕事があったので、着替えてそちらへ。終わったらすぐにまた舞い戻り、作業を続行する。スーツ姿でハードに車をいじっている姿は異様で周辺住民は恐怖を感じたに違いない。

 昼過ぎ、どうやらやることがなくなった。まずは、クランク角センサーのコネクターを抜き、スターターを回す。プラグは付けていないので、シュココココココとものすごい勢いで回る。セルモーターが空回りしているのかと思った。しばらくすると、純正と後付の油圧計が同時に反応。2kg/cm2ぐらいまで、ちゃんと油圧がかかった。

 さて、興奮の始動である。はやる気持ちを抑えて、手をぷるぷるふるわせながらプラグを装着。深呼吸して、スターターを回す。

 ぎゅんぎゅんぎゅんぎゅん、と圧縮が上がったため苦しそうな音がする。

 ぎゅんぎゅんぎゅん…。始動しない。クランク角センサーのコネクターをつなぐのを忘れていた。

 気を取り直して再びセルを回す。ぎゅんぎゅん、ぶぶぶん。回転が上がらずエンスト。もう一度、ぎゅんと回したら、ぶうううんと始動した。思わず、ガッツポーズ。

 カカカカカカカカ、とHLAのタペット音がものすごい。そのうち、収まるだろうと思いながら、冷却水のエア抜きのためラジエーターを見ていると、エキマニあたりから煙が…。あわててエンジン停止。オイルのにおいでもないし、一瞬ガスケットが吹き抜けちゃったのかとも思ったが、漏れた冷却水がエキマニにかかって蒸発した煙だった。

 室内のヒーターに冷却水を導く管がとっても薄く、ホースを外すときにつぶしてしまっていた。管はなんとか形を整えて、ホースを付けるときに漏れ止めを施してやったのだが、やはり漏れた。もう一度、念入りに組む。再び仕事があったので、作業を中断して向かう。

 2時間弱で戻り、エンジンを始動。漏れた個所をじっと観察。どうやら、水漏れは止まったみたい。冷却水を何度か替えて、クーラントを入れ、エア抜きをして作業は終了。もう煙は上がらない。タペット音も収まった。完璧。

 そのまま試乗に出発。ぜんぜん問題ない。ヘッドを替える前と変わらず走る。拍子抜けするぐらい。パワーが上がったのかさえ、あまり感じない。1mm面研だけのチューニングじゃ、がらりとは変わらないのか。

 腰下のオーバーホールと違って、それぞれなじんだ部品を同じように組み立てただけだから、回しても問題はなかろうと判断。というか、我慢できずに、いつもの山道で高回転にチャレンジ。6000回転ぐらい回しても、まったく問題ない。物足りなかったので、えいと8000近くまで回しちゃった。車を止めてエンジンをチェックしたが、問題はなかった。

 全体にトルクが出ているけれど、期待したよりは変化が少なかった。ROMを書き換えて、点火時期や空燃比を調整すれば、また違うのかな。

6月19日

 昨日、零時頃まで飲んでいたのに、今日は午前5時に起床。急いで作業をしなければならないのだ。

 「ガレージ雅」というタイトルだけれど、ガレージなんて持っていない。砂利をまいただけの空き地に青空駐車。「ガレージが欲しいな」という願望を表したタイトルであって、住んでいる家以外、恵まれた環境にいるわけではない。

 だから、「梅雨の晴れ間」のうちにある程度作業を進めないと、阿鼻叫喚な状態となってしまう。ピストンがむき出しのまま雨が降ったら、いくらボンネットは閉まっているといっても、いかにもエンジンに悪そう。

 だから、晴天だった昨日、ヘッドを装着。カムシャフトがむき出しのまま一晩すごした。夜中はちょっと雨が降ったようだが、大したことはなかった。大雨が降る前にカムカバーを閉じておきたかった。

 で、連日の早起き。仕事前の数時間を作業に当てた。そのかいあって、今はいくら雨が降っても大丈夫なところまでたどり着いている。今、外は大雨洪水警報が出るほどの大雨。間に合って良かった。

 でも、体はぼろぼろです。