ドライブ

1月19日

どうせ暇なので、仕事をさぼっていつもの山道に走りに行った。このところ雪は降っていないし、最近気温が高くて雨が降ったぐらいである。路面の雪はなくなっているに違いない。

やはり、路面は乾いていた。頭はすでに猿に成り下がる。しかし、履いているのはスタッドレスタイヤ。乾燥路重視のミシュランのマキシアイスなのだが、腰砕け感は否めない。ヘアピンで滑る滑る。激しいロールに車内に置いてあるMDを入れたファイルやジュースの空き缶が宙を舞う。滑らす練習をしてしまおうとも考えたが、お金のことを考えるとアクセルを踏む力がゆるんだ。

やはり、トルクが増していることが実感できる。特に、最後の部分の上り坂は、面研ヘッドでも力不足を感じたのだが、坂の途中でシフトアップが可能となった。スタッドレスであることが残念でならない。コーナースピードが遅いはずなのに、シフトのポイントがあまり変わらなかったから、それだけ加速性能が上がっているのだろう。

美鈴湖で止まり、タイヤをチェックすると、ショルダー部のとんでもないところが減っていた。やはり、スタッドレスでペースを上げてはならないことを実感。湖には氷が張っていた。氷を割って、釣りをしている人が数人。ワカサギでも釣れるのかしら。

ぎゅーんが手元にあったら付け替えて走りまくるのに。残念ながら実家に置き去りになっているのだ。

1月11日

連休なので実家へ戻ることにした。やっぱり正月中に一度は顔を出しておかないと、親不孝のそしりを受けかねない。

ちゃちゃっと適当に仕事を済ませて夕方、喫茶店で遅い朝昼兼用のピラフをかっ込み、ロードスターに乗り換える。仕事場の前で、ボロボロになった点火プラグを新品に取り替える。NGKのIRIWAY7番だったのだが、この前チェックしたら、真っ白で先に白い堆積物がごてごてと付着して形が変わっていた。こりゃあダメだ、とIRIWAY8番を買っておいたのだ。

実家に向かって走り出すと、新品プラグでやはりアクセルの付が良くなっている気がする。高回転が回したくなるのは当然。

塩尻インターから長野道へ。スタッドレスなのであまり無茶はできないが、新品プラグの全開テストぐらいはやっておきたいところだ。前の車に追いついたところで3速に落とし、5500回転ぐらい。バランス取りしたエンジンは、この回転数をキープしてしばらく走っていても、あまり嫌な感じを受けない。

ノーマルだと、4速の加速はなかなか回転が上がっていかないが、けっこう回る。はっきり言って、スタッドレスでは危ない。

高速で給油。松本市内で給油するより遙かに安いのが泣ける。

1月5日

 休みの今日も塩梅良く雪が降ったので、山道に行くことにした。

 が、雪の積もり方が中途半端でかえって危なかった。スケート場へ上る道なので、朝除雪されてしまうのだ。白い圧雪とうっすらと白く積もった路面が入り交じり、滑りやすくて、滑る量も速さも予想が外れるから、下手をすると車をぶつけそうだった。すごすごと帰る。

 夜、雪は降り止んでいたが、山道の方では積もったに違いない、と再び出掛けた。松本市内の路面は、雪解け水が凍ったいわゆるブラックバーンの状態。緩い上り坂でさえ、タイヤを止めたら、発進もままらない路面だ。何とか動くことはできるものの、他車の動きが怖い。自分はコントロールできても、追突されたらおしまいである。

 山道へ着くと、案の定、白い路面だった。何とか、中腹にたどり着くと、先客が何台かいた。ワゴンRにファミリアハッチバック、そして途中の路側帯にシルビアが2台止まっていた。

 1往復したらファミリアと鉢合わせになった。きれいなスピンターンを見て、向こうの方が上手だと思い、先に行かしたら、すごい勢いですっ飛んでいった。先に行かせて正解である。

 緩いコーナーで入り口から出口まで一定のアングルを付けて曲がる練習をし、2往復ぐらいしたところで、シルビア、ハチロク、180SX、MR2などの軍団が5台ぐらい上ってきたので、見切りを付けて下山。少々、欲求不満気味である。

 下山してきて、凍った路面で滑らせたら、何の抵抗もできずに180度のスピンをした。誰かに見られていたわけではないけれど、何ごともなかったかのように反対側に向かって逃げ去り帰宅。

 書いていたら、また行きたくなってきたぞ…。

1月3日

 昨日の夜、日付が変わる頃に帰ろうとしたら、ちょうど良い具合に道路を雪が覆っていた。家に帰り、ジムニーからロードスターに乗り換える。手が痛いのをがまんしながら、車の上に積もった雪を払いのける。暖機がてら、街の中をぐるぐる回っていたものの、物足りないのでいつもの山道へ行くことにした。雪道スラロームでジムニーをぶつけ痛い出費をしたばかりなのに、どこか神経が抜け落ちているらしい。

 いつもの山道は入り口が急坂&ヘアピンなので、止まらないように慎重なアクセルワークが必要だ。あまり踏みすぎると滑ってスピン、立て直せずに止まってしまったら、坂の上に向かって発進することはできないので引き返すしかない。いくらハンドル操作でまっすぐ走っているとはいえ、リアを空転させすぎると、だんだん速度が落ちていく。微妙なアクセルワークを心がけながら、ふらふらしつつも山道を登っていく。新雪には他の車が走った形跡もある。やはりみんな、考えることは同じらしい。

 中腹の比較的坂が緩く、道幅が広いところで走ることにする。積雪は20センチほどだが、他の車が走った後があるので、路面には10センチほど。遊ぶには絶好の積雪かもしれない。まだ激しく雪が降っている。赤いビビオとすれ違った。FFの軽自動車でも、かなり面白く走れそうだ。

 ビビオを見送り、そろそろと走り出す。やはり、ジムニーの後遺症があるので、最初はぜんぜん滑らすことができない。最初はほとんどカウンターを当てることもなく、走りきってしまった。折り返して下りは、怖くてアクセルを踏むことすらできない。

 再び折り返し地点に戻る。ここで、白い軽ワゴンとすれ違った。路面にはこの軽ワゴンが付けたとみられるスラロームの跡が残っている。僕の今日の目的は、スラロームじゃないんだ。

 気を取り直して、再び発進。とりあえず、安全な上り坂でパワードリフト状態に持ち込んで、カウンターを当てる練習をする。最初は怖々した操作で、あまりアングルを付けることができない。リアが滑ったと思ったら、すぐハンドルを戻してアクセルをゆるめるから、ぐらりとするだけで収束してしまうのだ。これでは、意味がない。

 少しだけスピードを付けて、左コーナーにさしかかり、アクセルをゆるめた後に再び少し踏み込むと、すっとリアが流れ出した。少しのカウンターと、アクセルワークでコントロールを試みると、ノーズが左側を向きつつ、アウト側に向かってふくらんでいく姿勢になった。いい感じかな、と思ったら、ハンドルを戻し損ねて、右側にぐらりと来た。失敗。

 いろいろ試行錯誤しているうちに、コツのようなものをつかんできた。何かをつかんだわけではないのだが、リアが少しぐらい流れても、怖くなくなってきた。もちろん、速度はかなり抑えている。

 何往復かしているうちに、速度は少しずつ上がるもので、コーナーでブレーキを使うぐらいになった。雪道だから、それほど急減速するわけではないが。少し勢いを付けて、アクセルを多めに踏んで、ぐらりとかなりのアングルが付いて横向きになっても、フルカウンターとアクセルで何とか、揺り返しがなく収束できるようになった。こうなってくると、だんだん面白くなる。白い軽ワゴンも、何往復もしているらしく、何回かすれ違う。お互い好きだね。

 アクセルを踏んで滑らすだけでなく、ブレーキできっかけをつくりたいのだが、雪道でブレーキを踏む余地がないくらい遅いこともあって、なかなか難しい。踏むと速度が落ちすぎてしまう。ほんの少しだけ踏んで、利くか利かないかのところでクリップ前まで残して置いたら、ほんの少し姿勢が不安定になった。微妙な変化だからわかりにくいけれど、ぐらりとする。

 そのぐらりが来そうかな、と感じたぐらいに、アクセルを軽く踏んでやると、そのままドリフトの姿勢になる。アングルもあまり付かずに、アクセルとハンドルの微調整でコーナーが曲がれる感じ。ブレーキといい、アクセルと言い、かなり微妙なタッチでの操作が必要。そのうち、下りでも滑らすことができるようになってきた。

 後ろから軽ワゴンが来ているようなので、少しだけ速度をゆるめ、そのまま折り返し地点で停止してハザードを出す。軽ワゴンは後ろについたまま微動だにしないので、仕方なくUターンする。すると軽ワゴンが動いた。どうやら、後ろに付いてきたいらしい。横並びになったところで、こちらを伺っている。2人が乗っているようだ。

 あまり見せるものじゃないのだが、と思いつつ、発進する。ハザードを付けながら軽ワゴンが付いてきた。パワードリフトで派手にアングルをつけたりしてサービスしたいつもりなのだが、やはりまだまだへたくそ。おつりをもらったり、ドアンダーを出したり、めちゃくちゃである。

 一生懸命走っていたら、バックミラーから軽ワゴンが消えた。待つ義理もないのでそのまま練習に打ち込む。再び何往復かしていたら、すでに時計は午前2時近かった。もちろん、3日も仕事なので大人しく帰ることにする。

 帰りの下りでは、片側の車線だけ使って、滑らせて遊んだ。派手なアングルを付けなければ、それほど危険じゃない。コントロールを失っても、センターライン付近でスピンしていればよろしい。それよりも、アンダーを出して、ガードレールに向かったときの方が危険。ブレーキを踏むとより滑るし、ガードレールが近づいてきているのに、ブレーキをゆるめるという勇気が必要。アンダーで滑ってロックすると、どうやらタイヤが雪をかいてしまっているらしくて、少しブレーキをゆるめただけではロックを解除できない。危ない。

 街中で調子に乗って滑らせたら、コントロールを失った。積雪が少ないとより滑るらしい。リアの流れる速さにびっくりした。

 滑らせて遊ぶのはジムニーよりロードスターの方が簡単。また、行こうかな。

1月1日

 新年あけましておめでとうございます。

 ローソンで買ってきた天ぷらそばを後輩とともにすすり、ただでさえわびしい年越しの情景をさらに悲惨なものにしながら紅白歌合戦を見て、年を越した。いいんだ。もう、慣れているのさ。

兄貴がスノボで白馬に来るというので、松本から仕事場のパジェロで乗せていくことになった。一緒に昼飯を食べる場所があるかしら、と思っていたらたくさんの店が開いていた。元日ぐらい、ゆっくり休もうよ。

元日なのにイタリアンな昼飯を食べて、高瀬川沿いを北上。大町市に至ると雪が降ってきた。圧雪になるほどでもないので、それほど恐れることはない。

兄貴を降ろし、帰途に就く。往復100キロぐらいか。午後4時前に戻ったからといって、家でのんびりすることはない。世間がいくら元日でのほほんとしていようと、慣らし運転が待っているのである。

ロードスターに乗り込み、三才山トンネルを抜け、広域農道「千曲川ビューライン」を走って、佐久方面へ。再び折り返して、和田峠を通り、下諏訪、岡谷、塩尻を通ってかえってきた。ロードスターだけで200キロ弱走ったか。これでようやく、目標の1500キロを走ったのである。1週間でこの距離を走った。変態だ。

夜は世間並みにおせち料理を食べて過ごした。兄貴が家から持ってきてくれたのだ。煮物や数の子、酢の物にもち。実に正しい食卓だ。こんなものを食べていると、当然、ビールが飲みたくなるわけで、今年こそはお酒をひかえよう、と自分で持っていた決意を、すでに破ってしまったのである。

なんだか、新年を暗示しているような…。

12月29日

慣らし運転のついでに、はかりを借りたり、たくさんお世話になった富山の車屋さんに行くことにした。

昼間なら安房トンネル経由で行っても大丈夫だろうと、山道を登っていった。快晴で、常念岳を始め、北アルプスのパノラマが間近に迫ってくっきり見える。道路に設置された温度計の表示は「−9℃」。路面は圧雪状態である。白い路面ならばのろのろ走っていれば、ロードスターでも何とかなる。

安房トンネルを抜けても圧雪状態。神岡へ抜ける国道は急坂である。下りるのは簡単なのだが、帰りに登ることができるかは不明。夜になるだろうし、帰りは高速を使うことに決めた。

上宝あたりからは、日向では路面も濡れているだけになり、快調に走ることができる。国道41号に合流。走っていたら、路面が乾いてきた。晴れていることだし、これは開幌状態にするしかあるまいと、屋根を開けた。富山の平野に抜けると、こちらも素晴らしい快晴。松本とはまた違った北アルプスがとても美しい。

富山の車屋さんでは異次元の速さを見せるVスペがどんがらになっていた。冬眠の間にスポット増し5000個所だって。どんな車になるのか、想像もつかない。間違っても「僕もやってください」なんて言えない。

夜は高岡の某氏とメシを食うことに。山道で乗ってもらったら、新エンジンはかなり速いことが分かる。

帰りは高速。安房トンネルルートなら、下道で130キロ。高速だと、一度北上してから上越に至り、南下することになるので、240キロぐらいになる。時間もあまり変わらない。冬だから仕方がないけれど。

26日に走り始めて、この日で1100キロ走った。もう良いだろう、と高速で高回転まで回す。8000回転も試す。少し速過ぎて怖い。

自分で組んだエンジンが8000回転まで回ったのに、現実感があまりない。

12月28日

 意味もなく、ロードスターを走らせた。もちろん、仕事をさぼってである。松本は昨日の夜と今日の午後、再び雪が降った。おかしい。いつから雪国になったのだ。

 当然、山に向かえば路面は圧雪。ジムニーで失敗したばかりなので、遊ぼうという気が起こらない。広い駐車場で思う存分遊びたいな。

 最初は乗りにくい車を作っちゃったと、少し後悔したけれど、すでに慣れちゃった。初心者が乗ったらたぶん運転できないけれど。慣らしが進んだためか、走行中にクラッチを切っただけでエンストするという現象は収まりつつある。アクセルワークも慣れた。雪道でも普通に走れる。

 車はどうやら無事に走っているから、早くページを更新しないと。

12月27日

 久しぶりに乗るのだから、やはり開幌状態にしなければならんだろう、とディーラーを出てから屋根を取っ払った。木曽路に入るとやはり凍てついた世界。日が沈むと同時に、凍えてきた。がんばってオープンのまま走り抜こうと思ったのだが、冷たい空気が髪の毛を貫通して、頭皮が痛くなってきたので、閉じることにした。

 コンビニの駐車場でアイドリングと点火時期の調整。オイルをレベルゲージ一杯に入れて、再び出発。発作的に愛知の実家に向かうことにしたのだ。この季節、信州を走り回るのだったら、やはり冬タイヤにせねばならない。スタッドレスは実家に置いてあるのだ。

 気温はマイナス。対向車のヘッドライトが路面に反射する。凍結防止剤がまいてあるから、凍っているわけがないのだが、ぎゅーんだと心許ない。ハンドルに全神経を集中して木曽路を走り抜いた。

 中津川に出れば、路面の心配はいらないので、少しアクセルを踏み込む。最初は3000回転の自己規制をしたので、ストレスがたまる。高速で多治見へ。

 実家の両親はどうやら出掛けているらしい。兄貴とメシに食いに行くことにした。家の駐車場は縦列駐車のように止めないと行けない。クラッチを切るとエンストするセッティングだし、重ステだし、ぎゅーんはスリップサインが出ているし、吹け上がりは見違えるほど軽いしで、大変苦労する。

 兄貴とメシ屋へ。目当ての場所が定休日。焼き肉屋で牛肉を喰らった。駐車場から国道に出るのでさえ、エンストしていたら、笑われた。もうちょっと、工夫しないと乗りにくい。

 松本に戻ってきて少し走ったら、走行距離が500kmになった。ディーラーも今日で年末休業に入ってしまうし、オイル交換に行って来よう。

12月15日

ジムニーをぶつけちゃった。

雪雲にどんよりと覆われていた安曇野を高瀬川沿いに北上すると、松川村あたりから雪が強く降ってきた。大町市に入る頃には本降りとなり、路面は圧雪状態。4駆に切り替える。普段の遅さのイライラをここで解消するのだ。だてに175-80-R16のタイヤを履いているんじゃない。ロケットスタートだぜ。

街中ではさすがに飛ばせないけれど、山道に入ってしまえば遊び放題。目的地の美麻村に入った頃、再び2駆に戻した。積雪は30センチぐらいか。馬鹿である。コーナーでわざと姿勢を崩してみたり、急ブレーキをしたりと、はたから見たら狂った野郎だ。ジムニーはホイールベースが短いだけに後輪を滑らすと、一気にスピンモードに入ろうとする。なかなか難しい。

訪問先に電話したら、外出中だったので、3、40分待つことになった。滑らして遊ぶしかない。

信州新町の僻地へ通じる狭い道を走る。ところどころガードレールがなく、ふざけていると、2、30メートル落下してしまうので、あまり遊ぶことができない。Uターンして再び美麻村の少し広い道路でストレス発散。スラローム走行である。

アクセルを踏み込んで後輪を滑らせると同時にハンドル操作し、姿勢が傾きかけたところでカウンターとともにアクセルを抜いてやり、くるりと逆に向きが変わったところで再び踏み込む。この動作を連続させようとすると、ハンドル操作とアクセルの調和が難しい。だが、非力な車でも振り回せるのは雪道ならでは。面白い。

スキーのウェーデルンみたいな動きを目指して走っていたら、甘いアクセル操作をしてしまった。踏みすぎ、ぐらりと車体が左側に大きく傾く。とっさにハンドルを右に一杯切ってカウンターを当てたものの、操縦不能になった。直線でスピンモード。やばいと、パニックブレーキを踏んだら、壁に吸い込まれるように突き進み、鈍い音とともに激突。馬鹿。下手でごめんね、マイ・スイート・ジムニー。

バックしたら、ハンドルが切れないことに気が付いた。降りてみると、凹んだバンパーが前輪に食い込んでいた。近くでバールとごついハンマーを借りて、大雪の中、修復を試みるものの、一人では無理。訪問先から電話があったので、車で来てもらう。さすがに「スラロームをしていてぶつけました」とは言えなかった。ロープで引っ張ったり、たたいたりしてみたけれど、バンパーの裏側のフレームが食い込んでいるみたいで、びくともしない。結局、車屋を呼ぶことにして、訪問先で用事を過ごす。この家には、ロードスターの宿敵である猫ちゃんが10匹ぐらい生息している。

車屋が来たので外に出ようとしたら、僕の靴の中に猫ちゃんの嘔吐物がぶちまけられていた。想像するに、家の人と違う人のにおいがするので、クンクン、とかいでみたら、あまりにも異臭がしたので、ゲロしちゃったんじゃないだろうか。ゲロしながら逃げた後があった。泣きっ面に蜂とはこのことである。

長靴を借りて車屋さんとともに雪の中、現地で動けるようにする。修理代3000円。地獄に仏とはこのことである。正しく直すとしたら、バンパー交換、フェンダー板金で5万円ぐらいだろうか。痛い。自分で直すかな。

教訓:下手なくせに雪道で遊ばない

12月14日

 寒波がやってきて、長野県北部では大雪が降るらしい。松本でも、どんよりと重たい雪雲が盆地の西側を覆い、雪がちらついた。でも、路面が濡れるほどじゃない。内陸で北アルプスの絶壁に守られた松本は、雪があまり降らないのだ。冬型の気圧配置が強まると、からりと晴れて、恐ろしく冷えるだけ。

 いくら降らないとは言え、さすがに夏タイヤじゃまずいと思い、仕事をさぼってジムニーのタイヤを付け替えた。スーツ姿のままである。用意するのは、75センチのブレーカーバーと十字レンチ、19ミリのソケットと、安物のトルクレンチ、フロアジャッキである。

 タイヤを替えるときは、いつもだいたいの時間を計る。用意ドンで、死にものぐるいで作業をするのだ。75センチのブレーカーバーで一気に20個のナットをゆるめる。すかさずジャッキアップして1輪を浮かせ、十字レンチを回転させてナットをすべて外し、タイヤをスタッドレスにして、再び締める。ナットは仮止め。4回繰り返して、20本のナットをトルクレンチで本締めしたら、20分弱が経過していた。まあまあかな。

 スタッドレスだと、すこしハンドルが軽くなる。固くなっていそうな表面をちょっと削ってやろうと、いつもの山道をジムニーで攻めた(笑)。とっても遅い車でも、ちゃんと操作してやると、なかなか面白い。

 自分でもいつ仕事をしているのか、不思議なのである。