クルマ

ガソリン価格

 「暫定税率を廃止するには恒久的な財源の確保が重要」。日本語的におかしな言葉がNHKニュースから聞こえてきて、笑ってしまった。暫定という言葉はいかにも日本的で、国会や国民に説明するための方便が、ネーミングを変えると波風が立つからそのまま残っちゃったみたいな。「暫定税率を恒久的に廃止するためには、恒久財源が必要となります」。正しく書いているのに、テストでは0点となりそうな感じである。

 暫定税率の廃止で25.1円安くなったらクルマ馬鹿としてはそりゃあ、うれしい。ただ、道路整備の財源がなくなっちゃうし、そもそも受益者負担の制度なのだから、クルマに乗っていない人に直接的な恩恵がないしで、廃止すればそれでいいのか、というと微妙なところ。

 過去の「日常」を見ていると2001年ごろ「松本はガソリンが高い」と泣いていたときの価格が1リットル100円ちょっと。安い地域では90円代だったのだ。当時の原油価格は1バレル当たり20ドル代であったのが大きく、原油高に円安が重なった今は高くなるのは仕方がないところ。国民の負担うんぬん言うならば、本来は円相場を何とかすべきなんだけれど、手っ取り早いところから手を付けるのが日本の政治のいけないところだ。

 結局、走行距離に応じて税金を取るみたいなことになって、増税になったりして。検査ステッカーにGPS仕込んで12月31日時点の走行距離を調べて登録して算出して請求してと、複雑怪奇な制度になりそうだ。

原体験2

 小学3年の長男が「ミニ四駆をやりたい」と言い出したのがめちゃくちゃうれしかった。親の影響で一緒にF1を見るぐらいのクルマ好きに育ったので、あとは何か手を動かすことに熱中してほしい。

 すぐにコジマに買いに行き、一緒に組み立てた。自分で組み立てられるかという心配をよそに、説明書を見てテキパキと組み上げた。グリスの塗りつけやビスやナットの締め付けなど、肝と思われる部分を教えた。

 ミニ四駆をいじったのは初めてだったのだが、奥が深い。ローラーにグリスを塗るだけでコーナースピードが上がるし、モーターを変えればすぐに速くなるのだが、コースアウトしてしまう。コースアウトしないようにスポンジのブレーキやマスダンパーをセットアップする必要がある。

 軸受けはボールベアリングにアップグレードでき、コーナーの肝となるローラーもベアリング入りのものが複数ある。組み合わせは無限大で、ミニ四駆の雑誌に載ったクルマの写真を見ても、創意工夫がみられる。

 単身赴任なので、土日しか遊ぶ時間がなく、他の用事も土日に詰め込むからなかなかミニ四駆に時間をさけないのがつらいところ。オーバルコースを買い、ひと通りやり方を教えているものの、平日はほったらかしにしてあるようだ。

 スマホを使ったタイム計測の方法を教え、ノートに改良ポイントやそのとき使ったバッテリー番号を記録するのだ、と少々前のめりになって教えたのがいけなかったかもしれない。ジャンプ台を作ってどれだけ飛距離が出るのか、とか壊すまで自由に遊ばせるのが先だったかも。

 どこまでのめり込むかは分からないが、彼の原体験の一つになればいいなと思う。

原体験

 クルマ馬鹿になった原点はチョロQだ。恐らくコロコロコミックの漫画「ゼロヨンQ太」の影響を受けてはまり込み、親に頼み込んでチョロQカークラブなんてファンクラブにも入っていた。免許証を模した会員証に、会報が入るケースなんかが送られてきて、それらのグッズを手にしただけでわくわくしたものだ。ワーゲンビートルのマグナム号や、強化された赤い「マッドエンジン」も持っていた覚えがある。

 それからラジコンに移行し、タミヤのホーネットと京商のアルティマを買ってスティックプロポで走らせていた。毎週のRCカーグランプリが楽しみで仕方がない少年だった。自転車で20分ほどのところにオフロードコースがあり、走らせたことはあるもののお小遣いが心もとない。本当は友人が持っていたホイラープロポや四駆のホットショットが欲しかったのだが、「買って」とも言えずに、混線で暴走してクラッシュしたのを機にラジコン趣味はフェードアウトしていった覚えがある。何をするにも先立つものが必要だ。

 プラモデルもガンプラから。兄貴はガンダムを作り、なぜか同じガンダムはダメということになり、ガンキヤノンを作って割り切れない思いをした覚えがある。軍艦好きの友達の影響でウォーターラインシリーズをよく作った。350分の1の戦艦大和にモーターとサーボ、スピードコントローラーを組み込んでラジコン化したこともある。近くのため池で浮かべて走らせたらめちゃくちゃかっこよかった。

 こうした原体験があったから、免許は18歳になってすぐに取ったし、お金ができたら迷わず中古5年落ちのNA6CEを買った。どんなふうに遊んだかはサイトでどうぞ。さんざん遊んだつもりでいたのだが、アラフィフになった今はちょっと物足りない心持ちになっている。もうちょっとどっぷり浸かっても良かったかなと。この10年ばかり、仕事と生活を頑張りすぎた。コロナもあったか。

 老眼だし疲れるしで、がんがん打ち込める時間が限られてきていることに気付いたのである。子どもにお金がかかる時期が来ているが、ロードスターにつぎ込んでしまった鬼親である。まだまだわくわくしたい。

復活

 ロードスター、NA6CEは2022年にナンバーを切って自宅で雨ざらしにしていたのだが、最近復活させた。伊賀に単身赴任になることを事前に察知して、伊賀での足グルマにしようと富山の車屋さんにレンタルした積載車で持ち込んだのが昨年7月。

 全塗装とその他の整備を3、4か月というタイトスケジュールでやってもらおうと思っていたのだが、父が運転できなくなるという想定外が発生。足グルマはホンダ・バモス(HM4)にすることにした。郡上八幡に鮎釣りへ行く際に車中泊するため20年近く父が使った軽キャンパー。走行14万キロでまだまだ使える感じだった。宙に浮いたロードスターは作業を急がず進めてもらうことにした。

 6月に晴れて納車となったのだが、面倒なことが山積み。ロードスターは長年、父名義だったので、一時抹消の名義を自分に書き換えるために運輸支局へ。昨年12月に父が亡くなっていたので遺産分割協議書を作成したり家族分の印鑑証明を持って行ったりと面倒なことこの上なかった。

 富山の車屋さんに富山の運輸支局で予備検査をしてもらってから仮ナンバーで名古屋に運び、運輸支局でナンバーをもらう。娘が考えたナンバーにしたので、ぴかぴかになったのと合わせて外見は別の車みたいになってしまった。

 自宅で雨ざらしにするのはもったいないので、父が亡くなったことで空いた実家の車庫に入れておくことにした。せっかくナンバーとったのに、以来1度も乗っていない。暑いしね。

8月19日

雅号が復活! お盆前に富山に取りに行き、意味もなく開幌して運転しまくっている。

2010年3月に、富山から本社のある名古屋に異動で戻って、一番の変化は給料。ちょうど車遊びに回せていた余裕が丸ごとなくなった感じで給料が下がってしまった。富山にいた時よりよっぽど仕事しているのだが、会社組織って理不尽なものである。

2011年2月で車検が切れた雅号。当時、クーマックカップに出るかどうか迷っていたので、とりあえず参戦したら維持する余裕はないことは分かっていたので、車検は更新しないことにした。富山の車屋さんに放置(いつもお世話になっています!)したまま1年半がすぎ、レースにも出ないし、いつまでも置いておくのは大変迷惑なので車検を捕ることにしたのだ。

今回、手を入れたのは、主に排気系とボディ。

排気系は、マツダスピードのエキマニ(マキシムOEM)のフランジ部分の溶接が割れてしまって限界だったので、中古部品屋で15000円で買ってきたHKSのたこ足に交換。んが、これが失敗で、蛇腹部分が壊れていたらしく、蛇腹を交換してもらって、着脱しまくって、工賃がたくさんかかった。ま、新しい部品を買うのにお金を回すよりも、工賃としてロードスター屋さんに支払った方が良いかと思って、クレーム(さすがに性能にかかわる不具合を表示しないで販売するのはひどいよね)は付けないことにした。

触媒はマルハのスポーツ触媒があるので、ノーマルから交換し、マフラーはRS
Factory STAGE
の2寸管ハーフSplを装着! 以前、ノーマルエンジン+ノーマルマフラーで乗ったけれども、やっぱり盛り上がりに欠けるわけで、ロードスターに乗るわくわく感を演出するためには、最低限の装備かと。

ボディは、自分で補修していまいちなフロントバンパーと、磨きすぎて下地が出てしまったボンネットフード、トランクリッドをぴかぴかのネオグリーンに塗装してもらって装着してもらった。

1カ月の給料を注ぎ込んで最低限、手に入れたいところをなおした雅号。これが最高!

新しい排気系は下のトルクが充実して、運転しやすいの一言。住宅地などで低い回転数でアクセルを踏まずに走ればまったく迷惑がかからないし、ちょっと郊外に出てエンジン回転を上げると、スポーツカーらしい音がする(触媒を変えているから、ノーマル触媒よりは少し音が大きいかもしれない)。

乗り心地とハンドリングが両立した足回りも最高! と思ったら、これもSTAGEさんのスーパーチョコバナナじゃんね。完全にSTAGEさんの術中にはまっている雅であった。工場に落ちていた14インチのディレッツアD2を付けたから、どうもケース剛性が高いらしくてばたばたはするけれども。

エアコンもガスを入れたら何とか冷えるようになったし、だいぶ普通の車になった。

7月12日

 そうそう、僕のロードスター記念日は7月5日。1997年のこの日、中古の1992年式、NA6CE Vスペシャルをマツダ(アンフィニ)の中古車店に引き取りに行った。テレビでは、火星探査機のマーズパスファインダーが火星から送ってきた映像を映し出していて、興奮しながら見ていた中、時間が来たので出掛けた覚えがある。

 そうか、当時は5年落ちの車だったんだ、と改めて気付く。ロードスターを所有して15年もたったことにも驚く。そんなに時間がたったんだなぁ、と。廃車も含めて4台購入したけれど、やっぱりメーンのロードスターは最初に買ったNA6CEだ。

 日曜日は富山のイオックスアローザというスキー場の駐車場で、ジムカーナ練習会。ナンバーを切った雅久号を積載車で運んで(TORFさま、いつもありがとうございます!)参加する。グローブは指先が破れてしまっているので、新調しないと、特にジムカーナでは危険。コントロールを失って、ステアリングを手放したシチュエーションで、けがをする可能性が高くなる。

 レーシングシューズもきちんと走るには必須なアイテムだけれども、家に保管してあったシューズをチェックしてみたら、穴が開いているわ、かびが生えているわでだいぶアレな状態。とりあえず、グローブとシューズを買わなければ。アマゾンとかで注文したら、日曜日までに届くのだろうか。

2月22日

 信州大の某教授が「アクティブトレーサー」という機械を開発した。

 万歩計を恐ろしく正確にしたと思えばいいかもしれない。大きさもポケベル程度で、XYZ3軸の加速度を正確に記録する。人間の腰に付けた場合、立った、歩いた走った、こけた、という動きが加速度として記録されていく。手で持って、少し振った程度でちゃんと反応するからかなり細かな動きも記録する。データはUSBを使ってパソコンに入力できるようになっている。

 この加速度の数値と体重が分かれば、消費したカロリーが正確に分かる。万歩計では走っても歩いていても、歩数しか出ないからどれだけの強度の運動をしたのかは分からない。アクティブトレーサーの場合は、加速度として記録しているから、とっても正確に消費カロリーが分かるのだ。

 この先生はスポーツ科学が専門。これを何に使っているかというと、お年寄りがどれだけ強さの運動をどれだけの量したら、健康を維持していられるか、ということを探るためだ。昔成人病と呼んでいた生活習慣病は、多くの場合、運動不足が原因という。だから、例えば高血圧で悩んでいる人が病院に来た場合、薬を渡すのではなく「あなたみたいな人が1カ月これぐらいの運動をしたら、血圧がこれぐらい下がります」と運動を処方するのだ。現在、実際に中高年の人を対象に健康教室を開いて、データを蓄積し始めたところ。

 このデータをグラフにしてのぞいてみると恐ろしいのだ。月単位で見れば、ある人が最初、どれだけ意気込んで運動をやり始め、時がたつにつれてだんだんさぼって運動しなくなり、けれどもデータを回収する直前はやはり運動をしないのも何だからと再び運動を始めた、というような様子が克明に分かる。さらに、もっと恐ろしいのが1日単位の動き。スイッチを切り忘れたらしい主婦の、運動をしていない間の動きも克明に記録されていた。ウオーキングから帰り、しばらく何やら家事ぐらいの強さの運動をやり、夕方になって、どうやら夕食の支度。その後、片付けて寝るに至るまでが、だいたい分かる。

 自分に付けられちゃった時を想像するととっても怖い。仕事していないのが一発でばれる。午後1時から3時までまったく動きがなければ、それは昼飯を喰らった後に、少し長めの昼寝をしたに違いない、ということが分かるのみならず、寝返りが多いから落ち着いて寝られなかったんだな、ということまで、詳しく分析すれば分かってきてしまうのだ。スポーツ選手だと劇的。ゲームの中でどれだけ動いていたか、さぼっていたかが露骨に分かる。これは、怖い。

 何でこんな装置を紹介したかと言えば、先生から話を聞きながら、車に積めば面白そう、と思ったからだ。車重を測っておき、回転数などのデータと合わせて計算すれば、エンジンの馬力が正確に分かる。サーキットに持ち込めば、どこどこのコーナーでアンダーだしちゃったとか、このドライバーとあのドライバーであのコーナーの攻め方がこんなに違う、だとかが分かりそう。あれこれ考えるだけでいろいろな使い方が浮かんでくる。

 ちなみに、加速度を測るセンサーは自動車用ABSのものだという。ロックしたかどうかを検知するセンサーがこんな使われ方をするとは。

 まだまだ試験段階だから、装置は1つ5万円。さらに、わけてほしい、と言って買える物ではないのが残念。

2月20日

 東京の某氏がロードスターで松本にやってきた。

 部品を取りに来たのだ。シリンダーヘッドにインマニ、ヘッドカバー。とんぼ返りではかわいそうなので、信州そばをともに喰らい、僕の車でいつもの山道へドライブした。

 やっぱり助手席に乗っていても3000回転あたりのトルクの落ち込みが気になる。やはりバルタイを工夫せねばなるまい。

 天気も良かったし、気持ちのいいドライブを堪能した。

 今日は、もちろん出勤日。僕が経営者なら、こんな社員はクビにする。

2月16日

 我がロードスターの走行距離が、メーター読みで13万キロを超えた。正確には130200キロちょっと。97年7月に買ったときは30200キロだから、乗り始めて10万キロを走破したことになる。正確には10万キロでファイナルが4.1になってしまったので、1500キロぐらいプラスしないといけないのだけれど。

 さすがに買った当時は、自分の車がこんな風になってしまうとは思いもよらず。ホームページ作って友達ができるなんて、想像すらしなかった。

 とりあえず、エンジンはOH直後。デフは8万キロ走行。あと10万は楽にいけそうだ。

 まだまだこの車には飽きていない。だんだん奥の深い世界が見えてきて、楽しいとともに、ちょっと空恐ろしくもある。どうなっちゃうんだろう。

 ことしも、走行距離が2万キロは伸びることが確実である。

2月11日

 室内から異音がして困っている。

 ある日、高速道路に乗って加速中、3速5000回転で「しゃりしゃりしゃりしゃり」という音がした。すわノッキングかとびっくりしたが、どうも音の発生源が近い。同じ回転数にしても音はでないのだが、フルスロットルにすると再び「しゃりしゃり」と音が出る。どうも、ダッシュボードの内側から聞こえるので、最初は雑多に物が詰まったグローブボックスの中で何かが暴れているのかと思った。しかし、空っぽにしてみるも、まだ音が出る。

 最初は3速5000回転フルスロットルでしかでなかったのが、2速5000回転でも出るようになった。やはりノッキングか、と思うのだが、アクセルをゆるめているときも若干「しゃり」っと聞こえるので、どうも何かの部品が外れ掛かって、エンジンの特定の回転数で共振しているらしい。

 コンビニの駐車場に車を止め、助手席の足下に頭を突っ込んでのぞいて見るもなにも分からない。そのときコンビニに立ち寄った人たちは、オープンカーの助手席から足が生えているのを見て、不気味に思ったに違いない。

 今日も、仕事をさぼっていつもの山道へ行きがてら、2速5000回転フルスロットルにしてみた。やはり異音は出る。以前より、簡単に出るようになってきた気がする。

 仕方なく、グローブボックスを外す。のぞき込んでも、ゆるんでいるところなど分からない。仕方なく、外したまま、助手席の足元に転がしておいた。これだけでひどくオンボロな車に見える。

 頻繁に出る異音。5000回転フルスロットルを頻繁に繰り返している方が問題、とも言う。