エンジン

2月19日

ひさびさにフルコンのFreedomを装着する雅号(街乗りロードスター)を動かしたところ、始動直後にエンストしそうになるのが気になった。水温補正が薄いんだろうなと思い、助手席後ろに放り込んであるノートパソコンを取り出し、グローブボックスに仕込んである通信ケーブルと接続する。1年以上は動かしていないので動くか分からない。電源を入れると案の定「カカカッカカッカ」と不吉な異音が鳴り響いた。ハードディスクっぽい。

ブートに失敗したので、拳で「ガツン」と一発くれてやる。電源を入れ直したら、普通に起動した。10年以上前のパソコンなのに、まだまだ動いてくれる。

水温補正をいじるときにやっかいなのは、一回始動してしまうと水温が上がってしまうため、パラメーターをいじってもすぐには違いを確かめることができないことだ。こんなもんだろう、と水温が30度以下のところを増量する。用事が終わって10時間後ぐらいに始動したら、修正が効いたらしく、ぶーんときれいに回った。

それでも、アイドリングはどろどろするし、ところどころ薄い気がする。さらに、燃料カットからの復帰など、微妙にアクセルを踏んでいる領域でぎくしゃくする。かなり久しぶりでいろいろ忘れちゃっているので、「ガレージ雅」を見ながら、燃料マップや燃料カット補正、アイドル補正など、あちこちのパラメーターを確認しては、修正する。アイドル補正は、なぜかほとんど効かないような数値が入力してあった。アイドル吸気圧なまし量なんかも、変な数値が入っていたので、修正。ノーマルエンジンなのに、ハイカムを入れたようなどろどろしたエンジン音が、だいぶ普通になった。

過去に4連スロットルだったときのパラメーターがそのままになっている部分もあったかも。Freedomを買ったのが2002年なのだから、すでに13年も経過している。E&Eさんも何か起こっても「知らん」と言うだろうなあ。

8月30日

 仕事で三重県伊賀市に行くことになったので、もちろん、ロードスターで向かう。

 排気系を一新したので、Freedomのセッティングが若干ずれた感じになっている。アクセルを1センチぐらい踏んだ以降の空燃比はそこそこ合っているのだが、数ミリ踏んだところのスロットル開き始めの空燃比が薄すぎて、ぼこぼこっとエンジンが不完全燃焼をしてしまう。

 サーキットでは気にならないかもしれない領域も、街乗りだととても気になる。特にワインディングを気持ちよく走るには重要なセッティングだ。

 高速道路で助手席にパソコンを置いて、ぱちぱちとセッティングを進めてみる。だいたい合ったかな? と思ったのだけれども、アイドルが妙に濃かったりとなにかふに落ちない感じ。

 夜、仕事が終わって帰る時に走ってみると、今日セッティングをした領域がめちゃくちゃ。思わず「???」と頭の中が疑問符だらけになったが、そういえば、吸気温センサーが以前、4連スロットルを付けていたときと変えていないことに気がついた。今はノーマルエンジンに、NBの吸気管を取り付けているので、実際の吸気温度とセンサーが付いている場所の温度はかなり違うかもしれない。

 ということで、吸気温センサーの取り回しから修正しなくちゃならない。そもそも、あまりにも暑い日にはセッティングをしない方が良いかも(汗)。

2月21日

 純正の排気カムを吸気側に移植するにはどうすればいいのか。

 あれこれ考えていたら頭が痛くなってきた。大阪の某氏がBPの排気カムを吸気側に付けたけれど、カム山の様子が変だという。

 吸気側のカムは、排気側のカムに遅れて付いてくるような感じで回っている。すると、排気側カムを吸気側に付けるには、大幅に遅らせる必要がある。作用角だけで考えれば、吸気と排気、それぞれのカムの中心角分だけ遅らせればいいのだが、実際にやってみると変な方向を向いてしまったらしい。

 なぜずれる。円を書いて、その上で計算するときちんと合っているのだ。けれども、実際にその計算結果で組むと、カムが変。なにが原因だ、と頭を悩ませた。日ごろから飲んだくれてばっかりで、あまり考えることなどしないから、頭痛がしてきた。

 仕方なく、ヘッドの模式図を書いてみる。上死点のときに両方のカムが外側を向いている。それがくるくると回るとやがてリフターを突き…。

 ハッと気が付いた。バルブは垂直ではない。バルブ挟み角があるじゃないか、と。

 確かに、その角度分カムをさらに調整したらちょうど良くなりそう。

 で、うまくいくんだろうか。

 

 と、頭を悩ませているうちに、どうやらカウンターの桁が変わっていたみたい。20000ヒット。あまたあるページの中では些細な数字だけれど、とてもうれしいです。

 エンジン始動まで書いても、バルタイ遊びやセッティングまで、まだまだマニアックな話が書けますのでご期待を!

2月20日

 東京の某氏がロードスターで松本にやってきた。

 部品を取りに来たのだ。シリンダーヘッドにインマニ、ヘッドカバー。とんぼ返りではかわいそうなので、信州そばをともに喰らい、僕の車でいつもの山道へドライブした。

 やっぱり助手席に乗っていても3000回転あたりのトルクの落ち込みが気になる。やはりバルタイを工夫せねばなるまい。

 天気も良かったし、気持ちのいいドライブを堪能した。

 今日は、もちろん出勤日。僕が経営者なら、こんな社員はクビにする。

2月19日

 燃料フィルターを交換した。10万キロ交換指定部品らしいのだが、13万キロ交換していなかった。

 長野道塩尻インターから、岡谷方面へ向かう途中、高回転チェックをやった。チェックと言ってもちゃんと吹けるかどうか確かめるだけなんだけれど。インターから合流して、8000回転シフト。ここは少し急な坂だから、エンジンの吹け方の違いがよく分かるのだ。○速では7000回転でシフトアップ。クラッチをつないだ途端、アクセルは全開なのに、がくがくっとエンジンブレーキがかかった。

 やばいと、すぐにクラッチを切って、エンジンを空ぶかしする。その後は、アクセルを踏む勇気もなく、大人しく走った。

 どうして息付きのような症状がでたのかと考えた。原因で一番ありそうなのが、燃料の供給が足りなかったということ。燃料ポンプ不調か、インジェクターかと考えているうち、燃料フィルターを13万キロも交換していないのはまずいかな、と思い至った。

 別に目詰まりが原因ではないのかもしれないけれど、さすがに交換しないとまずそうな気がするので、発注して取り替えてもらった。5000円+技術料1000円。技術料は取り外した燃料フィルターの処理代も入っていると思えば安いものだ。

 その後、息付きの症状は出ていないけれど、再発するかも知れない。次に交換するとすれば、燃料ポンプか。

 何はともあれ、10年選手の車を維持するには、なんだかんだとお金がかかる。

2月17日

 昨日から霧ヶ峰のヒュッテに泊まり込みの飲み会に行っていた。携帯電話の電波も入らない。日常からまったく切り離された冬の高原で、オープン乗りの仲間たちと過ごす時間は、なかなか簡単には得られない、貴重なものである。

 1升びんに入った白ワインと、もう2本のワイン。買っていったバーボンの4分の3を6人で飲んだ。他のお酒もあったかも知れないが、飲んでいないから分からない。いや、飲んだけれど覚えていないだけか。酒飲みなら、細かいことを気にしてはいけない。

 寒冷地ならではと、屋根からぶら下がったつららで、バーボンのロック。30センチぐらいあるつららをグラスに入れて、無理矢理飲む。つららがおでこに当たって冷たい。

 「グラスに残っていた水が白く濁っていたよ。大丈夫」と今朝、ヒュッテのお姉さん。オープン乗りなら細かいことを気にしてはいけない。

 昨日いじったバルタイが気に入らなかったので、1500mの高原で、白い息を吐きながら、調整した。クロカンスキーに興じる人たちと、バルタイ調整に興じる車野郎。実に自然な取り合わせである。ヘッドカバーにおびただしく雪が付いて、カムに水滴が大量にかかった。素人がエンジンをいじるなら、細かいことを気にしてはいけない。

 書庫を見てみると、「日常」が始まったのは、どうやら1年前の今日である。サイトらしいものを作ってアップしてから、今日で1年になるらしい。当時、1年後に新エンジンのバルタイを気にしているだなんて、夢にも思わなかった。というか、そこまでの知識すらなかった。

 こうして、順調にいじられるのも、ここをのぞいてくださり、声をかけたり、知識を分けたりしてくださる、みなさんのおかげ。直接は見えないけれど、目線を感じていると、ハードに車をいじるパワーがもらえる。

 今後も監視してください。

2月15日

 天気が良かったので、開幌状態にして走りに行った。仕事をさぼってではなく、休みだったからである。ディーラーの店長はマスクをして、鼻をかみまくっていた。すでに花粉の季節に突入している。幼い頃はアレルギー性鼻炎で病院通いをしたものだけれど、近年は目に少々異物感があるだけで何ともない。どうやら治っちゃったらしい。体質が変わったのかしら。

 空気が澄んで、北アルプスが近く見える。お世話になった人に動いているうちに車を見せておこうと、群馬を目指す。

 さすがに朝冷え込んだとあって、晴れていても風が冷たい。巻き込んだ風が後ろから左耳に当たって痛い。ダッフルコートのフードを被りたくなる誘惑に駆られるものの、わざわざ屋根を開けて、寒い思いをして、なぜかフードを被って震えているのはやはりおかしな人物に見えてしまう。すべてのオープンカー乗りがおかしな人だと思われるのもしゃくなので、極めて涼しげな顔で乗らなければならない。我慢はするが、我慢を悟られてはいけない。

 浅間山がくっきりと近く見えて美しい。噴煙以外の雲はかかっていない。北アルプスの壁のような急峻さ、険しさはなく、火山特有のなだらかな形をしている。すそ野が広い。

 登坂車線でトラックをぶち抜いて、トンネルへ。下りの連続ヘアピンをリズム良く駆け抜けていく。スタッドレスタイヤが腰砕けになるぎりぎりの領域だから、それほど飛ばしているわけではない。それにしても乗り心地が悪い。早く足回りよ、来い。

 仕事途中に割り込んで、2時間ぐらい会話をしていた。どうやら、バルタイでもう少しエンジンのふけが良くなりそうなことが分かった。

 ということで、明日は再びカムと対面。

1月31日

 新エンジンも、はや3000km以上を走破した。慣らしの完全終了の意味も込めて、オイルを交換した。ついでに、ミッションオイルとデフオイルも交換することにする。前回9月の交換から1万キロも走っていなくて、まだまだ交換時期ではないのだが、ミッションオイルをどうしても換えてみたかった。

 どうも、エンジンを載せ替えてから、異音が気になっていた。冷間時にはまったくしないのだが、ある程度走ると、停止してギアをニュートラルにすると、がらがらという異音がする。最初気付いたときは、クラッチのレリーズベアリングを組み間違えたのかと、焦った。その場でディーラーの店長に電話したら「クラッチを切ると止まる音でしょ? ミッションの歯打ち音だよ。冷えているときは大丈夫でしょ?」と教えてもらった。確かに、クラッチを切ると、音が止まる。エンジン始動直後は音がしない。

 なぜ、エンジンを載せ替えた後に、突然気になり出したのかが不思議だったのだが、どうやら、フライホイールの軽量化と関係があるらしい。どの車でもある現象なのだが、ロードスターの場合、パワープラントフレームとの共振で音量が大きくなるらしい。

 もしかしたら、ミッションオイルの劣化が原因の一つかも知れない、と思い、換えてもらったのだ。ずっと純正を使い続けているので、今回も純正。結果は、若干小さくなった気がするけれど、症状はあまり変わらず。

 銘柄を変えればもう少しマシになるのだろうか? それとも、WAKOSのギアオイル添加剤「スキルG」でも入れようか?(でも5000円もする!) マイクロロンは絶対入れる気にならないけれど。それとも、家の車庫に転がっているNA8Cのミッションに換装するか?

 でも、一番の特効薬はフライホイールを重くすることのような気がする…。

1月24日

 片道400キロをひた走ってたどり着いた大阪では、このページを通じて知り合った人と会った。志を同じくする(または、同じ嗜好を持った変態)が、距離を隔てていても、出会えるネットって素敵。一緒にトンカツを喰らった。

 お店では、店長の言うことを聞いているしかなかったのが少し悲しい。奥の深さではエンジンに引けを取らない足回りは、今後チャレンジする分野である。とにかく、届いた足回りを自分で取り付けることから始めるのだ。実は、エンジンはばらして組み立てて、降ろして載せたけれど、足回りはまだやったことがない。というか、ブレーキ整備さえやったことがなかったりする。このアンバランスさが素人の馬鹿さ加減である。

 店を後にして、大阪の某氏に僕の車を試乗してもらう。吹け上がりの良さに感動している様子だった。「踏め踏め8000まで回せ!」と助手席から怒鳴っていたけれど、遠慮して7000ちょっとしか回さなかった。遠慮なんて無用なのに。

 ファイナル4.3のNA8に試乗させてもらった。回りたがらないエンジンだけれど、やはり排気量が大きいことがあって、下のトルクが厚く、ノーマルB6よりもけっこう速いだろうな、と思った。でも、実用エンジンみたいに、全体的にもっさりしていることは確か。ROMで改善すべし。

 NB乗りの諏訪の某氏にも乗ってもらったら、やはり普段から145馬力に乗っていることもあって、さほど驚いた様子はなかった。速さだけ求めるなら、やはり新しい車を買うべきらしい。NB2に乗っている人が僕の車に乗っても「こんなものか」と思うに違いない。NA6乗りの人が乗ったら、感動するだろうけれど。

 足回りは3週間後ぐらいに届くらしい。早く来ないかな。

1月23日

 買い物のためなぜか大阪へ。前日、諏訪の某氏と雰囲気のいい酒場で飲んで、早朝に起きだし、我がロードスターに乗り込み、向かった。

 往復800キロ。日帰りだから、なかなか疲れた。行きの燃費は14km/L。信州から下っていく道なのだから、燃費も良いに決まっているのだが、圧縮比を上げたエンジンはやはり効率が上がっているらしい。

 疲れたから早めに寝ようと思っていたら午前2時。倒れそう。