10月9日

 とにかく、国体が終わるまであまり一生懸命働かなくても良い今日この頃なので、一生懸命車をいじることにする。午前中2時間ほどを、つなぎ着て作業。

 クラッチマスターシリンダをちゃちゃっと組み立てて、手伝ってもらいながら車体に組み付け、スチームを借りてクランクリアオイルシールの劣化でひどいことになっていたミッションのハウジング内のオイルを吹き飛ばす。なにせ、ミッションの一番下のボルトを外したら、エンジンオイルがしたたってきたほどだったのだ。

 エアブローで水滴を吹き飛ばす。縦横無尽に設備を借りまくっている。

 仕事をちゃちゃっとこなし、再び夕方、車屋さんへ。ヘッドカバーの裏側が汚かったのでちまちまと洗浄。それに、週末から公道を走れるように、任意保険を今のロードスターから新しいロードスターに切り替えた。

10月8日

 当直明け。午後2時から仕事を1件すれば良い感じだったので、午前9時に仕事場を抜け出して、車いじりに向かう。本当に、仕事をしているか、車をいじっているか、ビールを飲んでいるか、寝ているかだけの日々。あ、ときどき洗濯もしてる。目標があってそれに向かってエネルギーをすべて費やす日々っていうのも、疲れるけれどなかなか良いもの。

 さて、朝からの大雨にしばし呆然とする。車は屋外でウマに載って宙に浮いている。さすがに、大雨の中、びしょぬれで作業したら、この季節、風邪を引いてしまいそう。

 すでにサスペンションは仮組みしているので、タイヤを着ければ転がる状態。なので、大雨の中、傘をさしてタイヤを取り付け、ウマから降ろして、ごろごろと転がして工場に半分、車を突っ込んで作業をする。

 今日はクラッチ。あまりにも「教えて君」だと迷惑を掛けるので、整備書などを見て事前に予習。クラッチホースとレリーズは交換。クラッチのマスターシリンダをオーバーホールする。

 あっという間に終わらせるつもりだったのだが、当直明けの寝不足で、頭の回転がにぶくててきぱきできなかったことと、仕事の電話が何度かかかってきて邪魔をされたので、マスターシリンダを組む前にタイムアップ。敗因はやはり電話か。車いじりモードから突然、仕事モードに切り替わるので、電話後、それまで何をしていたのかを忘れてしまう。部品を適当にどこかに置いてから電話に出るので、部品が行方不明になって、探すのにけっこう時間を費やしてしまった。

 さて、14日の走行会まで、休みは13日の1日だけ。今は、肝心のエンジンがからっぽ。あとは平日なので、なかなか昼間から作業をする、というわけにはいかない。果たして14日に慣らしまで終えて走ることができるのか! う〜む、自信は、ない。

10月7日

 午前中に出かけたり、夕方に仕事を抜け出したり、とにかく時間があれば車いじり。たぶん、この1週間は仕事よりも車をいじっている時間の方が長い。そこは、要領よく「うまいこと」やるのだ。

 車は工場の外にウマをかけて宙に浮いているのだが、電源もエアも道具も、なにもかもそろっているプライベーターには天国のような環境。なによりも、エンジンばかりいじって車体を造ることには疎く、知識がかなり偏っている素人が、分からないことだらけの中、聞けば答えが返ってくるそのノウハウがあることが何よりも心強い。勉強のつもりで、なるべく自分でやるようにしているのだが、作業が遅いのでなかなかそういうわけにもいかないのが歯がゆいところ。

 工場とノウハウがあるだけではなく、寝床と食事、ビール付きという、まさしくここ富山はパラダイス。お世話になってます。

 一昨日、昨日と連休をもらって作業を進め、ロールバーが付いて車体上部はレーシーに。が、下半分は足回りがごっそりなくて解体車の風情だったのだが、今日激しく仕事をさぼって作業を進め、他の耐久メンバーも手伝ってくれたおかげで、足回りの仮組みとブレーキを付けることができた。これで、なんとなく車っぽくなったのだが、肝心のエンジンが載っかってない。ベースとなるエンジンのコンディションが悪かったから、そのまま使えなかったどころか、かなりの時間を洗浄に費やしてしまったのが敗因。

 長岡から引き取ってきてすでに1カ月。14日にある走行会でとりあえず走らせてみて、トラブルの洗い出しやざっくりとした足のセッティングをしたいと考えているのだが、さて、本当に走るんだろうか。

10月3日

 夕方に県庁を抜け出しておおとろ亭ガレージにてごそごそ作業をしていたら、ちゅうとろ君(4つ)が帰ってきた。帰ってくるなり一言、

 「犯人、まさでしょ」

「犯人、まさでしょ」

 子どもってすっごく無邪気な笑顔をしながら、どきっとすることを言う。 

 富山に来てまず第一にやったのが、場所を借りていろいろ作業をやることになるこのガレージの片づけ。いろいろなパーツが増えてスペースがなくなっていたので、棚を導入して、車をちゃんと入れることができるぐらいのスペースを確保した。が、耐久用のVスペシャルを買ってきて、幌と内装を外し、それがけっこう程度が良いものだから、とりあえずおおとろ亭ガレージに放り込んであった。せっかく片づいたのに、再びがちゃがちゃに汚したのは、まさ、お前が犯人だろう、というのがちゅうとろ君の主張。ごめん、その通りだ。

 去年当たりから、月に1、2度のペースで太平洋側から遊びに来ていたのだが、富山に引っ越してからというもの、ほぼ毎日のペースになって、ちゅうとろ君にとっては家族でもないのに、いつも顔を見る不思議な人間に映っているに違いない。たぶん、彼にとっては幼稚園で友だちと遊んで、家ではまさと遊ぶ、ってな感じの便利な存在といった認識か。

 夜、ちゅうとろ君が最近めきめきと腕を上げているグランツーリスモを披露してくれた。シャモニーの雪道をD1ドライバーばりにドリフトしながらミッドシップ4駆を操って駆け抜けていく4歳児。トラコンとかのドライバーアシストを一切オフにして、フォースフィードバックが子どもにとってはかなり重いはずなのに、適切なカウンターでスライドをコントロールする4歳児。その上達ぶりにびっくり。

 彼が本格的に練習を始めたのは、長岡のおもちゃ屋さんから達成度100%のデータをもらってきてからだったはず。いろんな車を自由に選ぶことができるようになったから「羽付きかっこいー」などと喜びながらばりばりのレーシングカーばかりを選んで運転していた。

羽付きかっこいー

 最初はオーバルコースを壁を使いながら走るのが精いっぱいだった。「お前のラインはおかしい」「アクセル踏まなきゃ車は前に進まんだろ」などと、両親からの本気指導を受けながらめきめき上達。この2週間ほどで異常なほどまでに腕を上げた。大人のプレイを見てテクニックを盗み、本当に1日1日上達していくのが分かる。子どもってすごい。

お前のラインはおかしいアクセル踏まなきゃ車は前に進まんだろ両親

 変にステアリングを操作することなく(子どもだから力的に無理)、素直な操作でコーナーの進入から車を横に向けて、適切な量と速さのカウンターステアを当てながらフルスロットルで雪道を曲がっていく。コーナーが見えてきてから対処するのではなくて、とりあえず車を横に向けてから対処するドリフト走り。画面では雪の壁が横に流れていく。

 車をどんな風にコントールしたいかのイメージがないとこんな走りはできないと思うのだが、彼にはもうそのイメージがあるらしい。すでに父親の走りを超えていて、必死こいて車を横に向けようとする父親に対し「それ違うよ」「ブレーキをもっと踏むんだよ」などと突っ込みを入れるまでになった。

それ違うよブレーキをもっと踏むんだよ

 ま、赤ちゃんのころから、車好きが入れ替わり立ち替わりやってきて、ベスモやらホットバージョン、F1、WRCなんかを見ながら、車談義をしているのを横で見ていたのだから、彼なりに学習を進めていたということだろう。

 彼のマシンはわっぱ付きのチャリンコ。昼間は、ヒマがあるとチャリンコにまたがって、敷地内を全力疾走している。普通の車好きの子どもならば「ぶー、ぶーーぅぅ」と排気音をまねて走るのだろうが、彼は違う。

 「ふぁーん、ふぁふぁーん、あーーーーーん

ふぁーん、ふぁふぁーん、あーーーーーん

 と、F1ばりのかん高い排気音をとどろかせて走っている。カーブではきちんとシフトダウンする芸の細かさ。うるさいったらありゃしない。そうかと思ったらときどき止まって、

 「ぶわん、ぶぉ、ぶぉ、ぶわわん

ぶわん、ぶぉ、ぶぉ、ぶわわん

 と、4ローターペリフェラルポートのアイドリングをしている。一番好きな車がマツダ787Bだから。

 マニアックさではそこら辺の大人には負けていない。父親も「絶対負けねー」などと意地で練習を積み重ねる。親子で同じ土俵で争っている姿は、とっても微笑ましくて理想的な関係。うらやましい。なにげにレベル高いし。

 本物のマシンに乗る日が来るのが楽しみだ。

9月30日

 みんなで夜遅くまでグランツーリスモで遊んでいたら、さすがに慣れない作業で体が疲れていたらしく、限界を感じたのでおやすみして、ちゃんと布団に潜り込んでから意識を失う。仕事場の宿直も合わせると、週のうち半分は自分の部屋で寝ていない感じ。お世話になりっぱなしで頭が上がらない。

 8時前に携帯の目覚ましでのろのろ起き出して、出勤日なんだが、休日を取り上げられた格好の出勤。朝から働く用事もモチベーションもないので、汗まみれ油まみれのつなぎを着て再び工場へ。散らかし放題にしてあるので、とりあえず、じゃまにならない程度まで片づけをして、サンエスに漬けておいた部品をチェック。部品洗浄やブレーキの組み立てをしていたら、お昼になったので作業打ち切り。仕方がないから仕事に向かう。

 仕事場に行き、ボスに今日の予定を聞くと、それほどがんばらなくても良い感じだったので、ボスと一緒にF1観戦。雨で混乱のレースを最後まで見届けた。

9月29日

 金曜日。さすがに毎日車屋さんに通うのも気が引けて県庁でおとなしくしていたら「打ち合わせにおいで」とメール。夕方にしっぽ振って出かけて、ネクタイ姿のままエンジンを解体している自分がいた。オイルまみれのエンジンをインパクトレンチを使ってばらすものだから、シャツがオイルの飛沫で汚れた。

 一度、仕事場に戻ってすぐに車屋さんにとんぼ返り。ビールに車談義で意識を失う。

 土曜日。朝起きてすぐ作業をしたかったのだが、今日締め切りの仕事があったので仕方なくパソコンに向かう。なんとか30分ぐらいで仕事を終わらせて、つなぎを着て車いじり。

 なかなか、進まない。14日にシェークダウンをしたいのだが、果たして完成するのかしら。

9月27日

 すきを見て仕事を抜け出して車屋さんに通う毎日。昨日は夕方に出かけて、ネクタイ姿で従業員の方々がまだ働いている工場の中に侵入し、ハイエースからエンジンを下ろすのを手伝ってもらっちゃったりしながら、勝手に工具も使ってエンジンをばらす。

 レギュレーションでノーマルエンジンと決まっているから、別にかりかりのチューンをするわけではない。大人2、3人が休日を取って、交通費とか参加費とかを払って走るわけだから、トラブルが出るのが一番最悪。ただ安心して走れるように部品のチェックとホースやシール類の交換をするだけなのだが、なぜこんなに苦労するんだろう。

 仕事場から電話がかかってきて「今どこにおるんや」と聞かれた。なかなか本当のことは言えないから「富山市内のお店にいます」と答える。ウソはついていない。大山町が合併してくれてよかった。ちょっとでも作業をしたいのだが、そういうときに限ってつまらない仕事が入る。ファクスを勝手に使って、ファクスにつながっているネットワークケーブルも勝手にパソコンにつないだりして、やりたい放題したおかげで仕事を終わらせることができ、ちょこっと作業。

富山市内のお店にいます

 買ってきたエンジンもあまりオイル管理が良いとは言えず、かなり微妙な感じ。別に使えないわけじゃないけど、積極的に使いたくはない感じ。おまけに、時間もない。休みも取り上げられてしまったり。

 富山に来てまだ2カ月もたっていないのだが、なんだこの忙しさは。

9月25日

 出勤して仕事さぼってヤフオクを見ていたら、B6エンジンが15000円で出品されていた。出品者のIDに「toyama」の文字があったので、もしかしたら、とストア情報を見ると、車屋さんから10分のところの解体屋さんだった。出品リストを見ると、デフやミッションもあった。最近1台、解体したらしい。

 これは確保するしかない、と県庁を抜け出して、お店まで行く。工場内にぶら下がったB6エンジンが。14万キロ走行だというが、オイルフィラーキャップからのぞいてみると、茶色いけれど、真っ黒ではなかった。昨日、衝撃的な中身を見ているので、スペシャルきれいに見えてしまう。

 担当者が不在、ということなので、「エンジン、ミッション、デフを現状のまま引き取りに来るから、安くしてね」とずうずうしいお願いをして、連絡先だけ告げて一度引き上げる。メカさんの口ぶりからはどうも、売れそうにないから担当者が弱っているらしい。ちなみに、デフ、ミッション、いずれも8000円。耐久レースでは、特にデフが壊れるから、予備にちょうど良いのだ。

 しばらくして連絡が。「すぐ引き取りに行くから、何とか安くなりませんかね」と2、3000円ぐらい引いてくれないかな、と考えながらお願いすると「じゃ、25000円で」と予想以上の値引き。梱包して発送する手間もないから、向こうとしても良い話だったのかもしれない。

 「じゃ、引き取りに行く前に電話しますから」と告げて電話を切る。夕方、なんとか抜け出せそうだったので、激しく仕事をさぼって、車屋さんにハイエースを借りて、買ってきた。

 ということで、エンジン問題も1日で解決。

9月24日

 総裁選のせいで、休みだったはずの日曜日が出勤日と変わり、さらにそのあおりを受けて、月末の土日の休みも、日曜日が出勤&宿直に切り替わってしまった。がしがし作業を進めるはずだった休日を次々に取り上げられてしまい、焦る。なにが焦るかと言えば、僕が作業をしていないのに、どんどん車が出来上がっていってしまうかもしれないから。

 2日も休みが取り上げられたので、こちらもそのように対処させていただく。休日は特にやらねばならないような仕事もなく、出勤したということだけ記録に残すぐらいの仕事をすれば良いから、午前中に仕事を終わらせて、午後は激しく仕事をさぼって車いじりをすることに。

 宿直明けだったので、早朝に起き出して仕事を始める。1度、仕事場に戻ったら、ボスが座っていたので「当直明けで眠いんで、午前中に仕事を終わらせて、午後は寝てます」と若干ウソを織り交ぜて、午後は働かない意志を伝える。何かあればどうせ電話がかかってくるのだ。

 空港に行って、その足で車屋さんへ。なぜか、僕の車がすでに工場内でウマの上に乗っていた。うかうかしていると、エンジンが下りてしまう勢いだったので、パソコン広げて30分で文章にまとめて提出。写真も送って仕事終了。つなぎに着替えて作業に取りかかるころにはエンジンの上側の作業はすでに終わっていた。

 下に潜ってあれこれ作業。インパクトレンチを使って触媒のボルトをゆるめようとしたら、相当堅くて一発でなめた。ここら辺が素人。フロントパイプ部分で切り離すことにして、いろいろ苦労。ようやく、チェーンブロックを使ってエンジンを下ろした。

 エンジンスタンドにエンジンを固定するためにあれこれと苦労しているうちに、車体側ではどんどん作業が進み、エアコン撤去、パワステ撤去、重ステラック装着と進んでしまった。とりあえず、マフラーを外し、今日は車体側の作業は終了な感じ。仕事をさぼって作業したにしては、進んだというか、進めてもらったので、満足。

 おもむろにエンジンスタンドに固定したエンジンの補機を外したり、クランクのボルトをインパクトでゆるめたり。あ、そういえば長岡から車を引き取ってくるときに、「もしかすると、エンジンの状態が悪いかもしれないよ」と言われたことを思い出す。オイルフィラーキャップを外してのぞいたら、真っ黒だったとのこと。たしかに、エンジンの隙間という隙間からオイルを吹き出して下回りが派手に汚れているし、相当怪しい。

 若干、不吉な予感を感じながら、がしがしっとヘッドカバーボルトを外す。オオミチさんと2人でせいのー、と開けると…

 じゃーん。(ioi)

じゃーん。(ioi)

 ばーん。(ioi)

ばーん。(ioi)

 

 どーん。(ioi)

どーん。(ioi)

 見たこともないぐらいのスラッジ。カムホルダーの字が読めない、どころの騒ぎじゃなくて、こんもりと数ミリの堆積がある。メーター読みで88000キロのエンジンなのだが、オイルを継ぎ足しただけで、交換したことがないのではなかろうか。

 前期型エンジンだし、捨てよう。 

前期型エンジンだし、捨てよう。

 一瞬でそう判断して、別のエンジンを確保することに。エンジンコレクターに電話し「スポンサーロゴみたいにステッカー張るからさあ」と、1基融通してもらう。ま、車検を通したエンジンと思えば、諦めも付く。いや、別に次のエンジンだってノーマルで車検通るんだけれど。

 ということで、がくっときて、夜はおおとろ亭にてやけ酒に突入。意識を失う。

9月22日

 間瀬で長岡のおもちゃ屋さん主催の大運動会。初心者からSタイヤのクラスまでさまざまなクラス分けがある中で、耐久レース参加者はすべてのクラスで走行可能という破格の扱い。4時間走れるというので、TORFロードスターのドライバー3人にお願いをして、ちょっとだけドライブさせてもらうことにした。

 そのTORFのオオミチさんが間瀬に行くついでに長野に寄ってから行くから一緒に行こうと誘われた。微妙に、というかまったくもってついでに行くような感じの距離じゃなかったのだが、しっぽ振って付いていくことに。

 朝6時出発なので、前日の金曜日におおとろ亭に泊めてもらう。木曜日に休みを取って車検取って、内装取って、幌取って、そのまま睡眠も取っていたので、2日連続の宿泊。富山来てからおおとろ亭宿泊率が異常に高い。朝早いにもかかわらず、やっぱり車談義にグランツーリスモで深夜まで遊んでいたので、少し寝坊をした。

 高速で長野を目指す。1時に到着したければ、けっこうタイトなスケジュール。交通安全運動の初日だったので、クラウンやセドリックなどに気を配りながら、北陸道、長野道、上信越道。30分で用事をすませて、上信越道、長野道、北陸道。下道ではレーダーに気を付ける。間瀬に1時ちょうどに到着。素晴らしいペース配分だったが、もうすでに500キロ走ってちょっぴり疲労を感じる。

 間瀬は2002年4月以来、2回目の走行。前回は、間瀬サーキットに向かう道中で、腰下まで手を入れた自作エンジンが激しくオイル消費することが分かった直後だったので、かなりへこんでいた状況での走行。こんなこと、まったく忘れていたのだが、昔の「日常」を読んで思い出した。継続は力。

 タイムは覚えていないが、素人がいい加減に作ったエンジンと、抜けかけたマツダスピードの足回り、14インチFM901だったはずだから、そんなにタイムは出なかったんだと思う。今回は、レギュレーションの範囲で製作しているとはいえ、レース車両である。

 サーキット自体も2004年6月に鈴鹿を走って以来。スポーツ走行は、7月のジムカーナでしたが、相当なまっているので、Zコーナーで回って落ちて車をばらばらにしちゃうカモ、という不安もあった。

 1クラス20分走行で入れ替えもあるから1回15分の走行。インラップ、アウトラップもあるから10周もできれば良いところ。

 道具は一切、片づけてしまってあったので、ヘルメットもグローブもおろしたての新品。けっこう緊張しながら、準備。グローブ左右反対に着けようとしたり、ロールバーにヘルメットをぶつけたり。

 初めて乗る車とはいえ、そこは20万キロ近く走ったロードスター。何も迷うことはない。タイム計測のラップショットが装着されていたのだが、余裕もなくてスイッチ入れ忘れ。ま、久しぶりのサーキットで、タイム云々の状況じゃないのだけれど。

 ノーマルエンジンだが、爆音なので思ったよりパワーが出てる。他車が走行する中なので、ブレーキテストをするのは気が引けて、各コーナーではブレーキの限界を探りながらの走行。久しぶりの走行なので、最終コーナーなどで、自分がどこにいるのか分からなくなるような状態になった。コーナーの相当手前で減速が終わってしまってそのままインに寄ってしまい、インベタ走行でアクセルがいつまでも踏めなかったりする。爆音なので、コースのどこにいてもアクセルワークがピットに伝わってしまうので、けっこう恥ずかしい。

 さすがに、5年以上前に走行したときの記憶はなく、コースへの対応と、車への対応、いろんなことを一気にやっているので、もう頭がパニック状態。5周ぐらいして、水温やコーナーポストに気を配っていないことに気が付き、慌ててチェックする。

 もうめろめろの状態で、あっという間にチェッカー。クーリングをしながら、1周回り、ここにピットロード入り口があるはずと思っていた場所がガードレールだったので、ちょっとパニクって、コース上をうろうろしてしまった。入り口を通り過ぎてしまったかと勘違いした。

 次の走行までの間に、最終コーナーを観察したり、他の耐久号の爆音を聞いたりしながら、頭の中でイメージを整理する。いっぱいいっぱいで走っていて、ブレーキをあまり踏んでいないことに気が付き、2回目の課題はブレーキングと1コーナー後のシケインと最終コーナーに定める。

 2回目。やっぱりタイム計測を忘れてコースイン。さすがに2回目は、落ち着いて走ることができた。

 ブレーキを詰めてみると、けっこうコントローラブル。が、Zコーナーとかでいろんな挙動が出だした。1度、Zコーナーでコースアウト。人の車だ、壊れていないかしらと、そのままピットインしてチェックしてもらったが、大丈夫だったみたいで、再びコースインする。

 結局、シケインはイメージ通りに攻略することができず、納得できるような走りはできなかった。1回目よりは2秒ぐらい上がったので良しとしよう。

 最初だから、これぐらいかな、と自分では納得するしかないのだが、長岡のライバル勢はさらにタイムを伸ばし、2秒もちぎられているのが現状。ここからの2秒ってかなり難しい領域になってくる。

 さて、11月のレースはどうなることやら。