11月14日

 親がどうしても来るというので、仕方ないから仕事を休んだ。さぼったわけじゃないよ。

 カーナビがあるので特に道を説明しなくてもたどり着いたところは時代の流れか。歩いて行けるのに、まだ一度も行ったことがない総曲輪フェリオの富山大和でランチでも食べようと出かける。

 「広い」とか「すごい」とか聞いていたのでかなり期待したのだが、期待が大きかった分だけ普通に感じた。とりあえず、店内を簡単に回りながらレストラン街へ。スーツが欲しかったので、紳士服のお店もチェックしたのだが、デパートに売っているような高級スーツを僕が着たら「スーツが歩いてきた」と指さされるに違いないので、スルーする。

 レストラン街へ。おしゃれなイタリアンやランチバイキングが人気を集めていて、ほかに銀座の天ぷら屋や京料理屋が。せっかく豊かな食文化を持っている県なのに、地元の食を提供するのが寿司屋だけだったのが寂しかった。都会からごてごてといろいろなお店を持ってきました感を強く感じてしまった。

 寿司は夜に回転寿司に行くから、そのほかのお店は高いから、という理由でレストラン街を後にする。デパ地下に行くも、大阪屋とかの地元スーパーのすさまじさに衝撃を受けた僕にとっては普通に感じた。チーズ屋とかがあるのは良いけれど、欲しいチーズは地元スーパーの方が安かった。

 コンセプト的には、とっても正しく出来上がったデパートなのだが、それがかえって富山では中途半端なのかもしれない。少なくとも住んで3カ月で富山の良さを実感している僕にはそう感じた。

 仕方がないから、総曲輪を抜けて県庁方面までウオーキング。そこら辺のお店でちょっと豪華なランチを食べた。それでも出てきたぶりの刺身は絶品。

 午後はドライブすることにして、新湊の海王丸パークへ。親父が釣り竿を持ってきてアオリイカを釣る気満々だったので、竿を持って岸壁に向かったものの、突然親父が叫んだ。「あ、リール忘れた」。ぼけたら面倒みないから。釣り具持たせて海岸に放置するから、と脅しておいた。

 仕方がないから再び海岸線ドライブ。氷見の海鮮館に行き、地元のお魚を物色。すでにスーパー価格を知っているから、観光客向け価格だと見破ることができた。

 近くの釣具店でリールを買い、アオリイカを狙う。が、日没までの30分ほどで素人が釣れるわけもなく、投げる練習だけで終了。

 富山市内に戻って回転寿司へ。富山の回転寿司の実力を伝えることができて満足。

 スーパーでアオリイカを200円ぐらいで買ってきて、さばき方を教えてもらった。

11月11日

 土曜日、おおとろ亭にて、耐久レース1年間お疲れ様の打ち上げがあった。いつもごはんを作ってくれているお姉さんがいないから、「野郎どもで準備せよ」との指令が。パスタを作るべく、道具と材料を持って乗り込んでいったのである。

 自分でも驚いているのだが、1年ぐらい前から、料理を作るのが好きなことに気がついた。家にはなぜか、道具一通りと立派な食器棚があったりするので、料理し放題。前任地では、夜に仕事場でご飯を作って後輩に食べさせたり。イタリアンが好きなので、いろいろ研究して、自分でも「うまいなあ」と感心するぐらいのパスタを作れるようになった。

 ま、独り身男が、自分の部屋でおいしい料理を一人前だけ作って独りで食べている姿って端から見たら悲劇的に寂しいと指摘されるかもしれないが、ここではひとまず置いておく。

 とりあえず、みんなのおなかを簡単に満たすことができる料理ということで、鍋を作ることに。ちゃんこ鍋の素を始め、白菜や豆腐、鶏肉などなど、ほとんどの食材はおおとろ亭にあるというので、やることと言えば野菜をざくざく切ることぐらい。手作りのカレーとナンを持ち込んだ人もいて、だいたいみんなのおなかがいっぱいになった。ワインを飲む人がいたので、こってりカルボナーラを作る。チーズだけ良いものを買えば、あとは簡単。

 夕方から始まった宴会は日付が変わるまで続き、その間ビールをがぶ飲みしていたので、やっぱり翌日まで残った。

 日曜日のまったりとした午前中を過ごし、お昼ご飯でパスタを作ることに。前日仕込んでおいたトマトソースを使ってペンネをゆでる。いつも一人前しか作らないから、4人前ぐらいあるソースにどれぐらいのオリーブオイルを使えば良いのかがいまいち分からない。いや、単純に量を4倍にすれば良いのだが、にぶい頭の回転だと、そんな簡単なこともなかなかできない。

 4人前ではまったく足りなさそうだったので、オイルサーディン缶詰を使うイワシオイルパスタと、再びカルボナーラもちゃちゃっと作る。カルボナーラは卵が足りなくてチーズの塩っ気が強く出てしまってちょっと失敗気味だったが、どのパスタもけっこう好評で満足。

 休みなのだが、仕事に行かねばならないことに気づいて、片付けもそこそこにそそくさとおおとろ亭を後にした。

11月9日

 富山に来て、耐久レースに参戦することのみ考えて過ごしてきた。走り的にはかなり残念だったのだが、目標だけは達成。なので、仕事も少しはやらなきゃ、と気合いを入れ直している日々。本気で打ち込めることがあるから、仕事にも力を入れられるのだ。

 結果云々よりも、思ったように操れなかったのが正直くやしいなあ。練習に行ってしまおうかしら。

11月2日

 耐久レース前日。全精力をつぎ込んでこの3カ月間、いや、車を買ってからだと2カ月間か、を耐久レース出場のためにつぎ込んできたのであるから、前日ともなればすでに魂は間瀬にあるのであって、まったく仕事なんか手に付かないから適当に済ませてレース準備に向かった。午後1時すぎには、車の前へ。

 あれこれ曲折のあった4点シートベルトを取り付けたり、ステッカーチューンを仕上げたり。車載カメラのために買い出しにも。派手にステッカー張ったロードスターで出かけて、途中でスタート練習(極悪)してみたり、洗車したり。荷物を積んで、タイヤのエアを多めに入れてだいたい完成。あとは出走である。あ、その前に間瀬まで運転していかなくちゃ。

 夜は、おおとろ亭にて、名古屋の魚屋さんが送ってくれた「カツオ」を食す。勝負事に「勝つのだ!」というメッセージが込められている。他の車の仲間とともにわしわしとカツオを食らい、みんながビールを飲むのをがまんして、おなかいっぱいになったら抜け出して職場へ。

 つなぎから再びスーツ姿になって、何食わぬ顔で9時すぎに職場へ顔を出す。たぶん、「こんな遅くまでどこか回って仕事していたんだな」と思われたに違いないが、激しくさぼって車をいじっていただけです。

 これから仮眠を取って午前2時に集合して午前6時のゲートオープンまでに間瀬にたどり着く。ようやくたどり着いたスターティンググリッド、精一杯楽しんでくる所存。

11月1日

 愛知・瀬戸に住んでいる兄貴から電話が。「優勝、おめでとう」と。普通に仕事場にいてだらだらと過ごしている僕のテンションの低さに、とまどったみたいな兄貴。

 53年ぶりの日本一なのだが、中継をやっていても見て応援するわけでもないし、ときどきスポーツ欄で何位にいるかを把握するぐらい。いくら親会社にいるとはいえ、興味がなければ、うれしいというわけもなく、ライコネンの優勝を見ていたときの興奮の100分の1ぐらいか。社内で激しくアピールすれば、毎日落合監督と顔を合わせる部署に行くかもしれないが、モータースポーツ以外のスポーツは書く自信がないのでそれも絶対ない話。

 53年ぶりの日本一だと、冬のボーナスに少しぐらいは反映されるかもしれない。ちょっぴり、期待していよう。

 野球どころではなく、僕の頭は3日の耐久レース。デジカメはなんとかなりそう。ステッカーチューンは明日完成させなければ。エントリーはがきはもう届いた。ガソリンも満タン&60リットル準備。あ、ジャッキはどうしよう。工具もちゃんと積まないとね。なにげに、僕も直管音。触媒とリアの2カ所交換しなければならない。

 変な事件でも起こらなければ、このまま走ることができそう。この3カ月、引っ越しに新しい仕事に車の製作にと、ばたばたと忙しく過ごして来たが、とりあえず、最終戦で走るところまでこぎつけた。

10月31日

 休みだが、午前中は仕事をする。昼にオオミチさんと合流し、カメラのキタムラにてデジタルカメラを物色。画角が35mm判換算で28mmぐらいないと、ドライバーの姿まで写らない。多くの製品は38mm相当で、これぐらいだとハンドルの端っこぐらいしか記録することができないのだ。

 じゃあ、パナソニックとかの広角デジカメで動画を撮ってみたら…、ということになったのだが、どの製品も記録できる最大の長さが1時間弱。1時間の耐久レースなわけで、ピットアウトしてグリッドに並ぶ時間まで考えると、チェッカー10分前ぐらいで映像がとぎれてしまう計算。使えない。

 SDカードで動画を撮るザクティは、映像を撮る分には申し分ないのだが、ネックが画角。とりあえず、いろいろ物色して、ベストなものは探せなかった。ネットで調べてみると、ザクティに自作アダプターでワイコンを付けて使っている人がいるみたいなので、とりあえず今回は広角を我慢する、というところか。

 で、午後はステッカーチューン。ボンネットに3つの社名ロゴが付き、ただ者ではない姿にはなった。

 夜は、前任地の愛知・一宮から後輩が高岡に仕事に来る、というので、富山のおいしい寿司をおごることに。富山の後輩も入って3人が遠慮なしにわしわし「キトキト」なお魚を食べてくれたので、耐久のエントリーフィーぐらいが財布から消えた。

10月29日

 レースに向けて、残る準備はステッカーチューンぐらい。これがセンスがもろに出てしまうから、頭を悩ませるところ。生意気にも、というかご縁があって初戦からスポンサーがあるので、スポンサーが目立つようにとあれこれ考える。

 3時間の耐久レースなので、消費するガソリン量も馬鹿にならない。レース中だけで少なくとも40リットルは消費する。うちのチームの場合、行き帰りは自走なので、それも視野に入れて60リットル持ち込むことにする。雅久号のガソリンタンクは満タンにした。会社の経費で給油できるデミオに入れたふりをして、すでに携行缶で40リットルを確保してある。あとは縦型給油缶を満タンにしてこれば、ガソリンは準備OK。

 ノーマルエンジンなのでレギュラーでOKなのが助かるところ。11月に入ると大幅値上げがあるみたいなので、他の耐久参加者は10月中にガソリンを確保すべし!

10月28日

 勤務日だが、午前中に1時間ぐらい作業できそうだったので、夜勤明けでふらふらの中、工場へ。LAP-SHOTのステー作り。アルミ板を切って曲げて穴を開けてビス留めするだけ。

 あまりがんばって仕事をしなくても良い感じだったので、夕方、再び工場へ。勝手に入って勝手に電気を付けて、もう好き放題。お世話になっています。

 ラジエーター下のアンダーカバーが付いていなかったのでちょっと加工して取り付け。マスターシリンダーストッパをどうするか考える。

 シェイクダウンのとき、びっくりしたのがNA6CEのブレーキ。ゴムホースだったこともあるけれど、ふかふかのぼよぼよで最悪のタッチ。僕の車の場合、NA8Cのブレーキを移植してあって、フロントにステンメッシュが入れてある。これだけでマスターシリンダーを固めなくてもかっちりと良いフィーリングで満足していた。

 とにかく、踏みごたえではなく、ブレーキのストロークだけで効きを判断する感じにがまんできなかった。ま、慣れてこればそれなりにコントロールできるんだけれど。

 マスターシリンダーストッパはRSファクトリーSTAGEで車を買ってきたとき、Tさんが「あげるよ」(商売っけまったくなし)と言ってもらったものがあったが、取り付け時にぶっ壊れたみたい。シリンダーを固定できれば良いのでしょう、とエンジンルームをのぞくが、ロードスターの場合、近くにステーをとめるような場所がないので、ボディーを利用した固定はけっこう大変そう。素人なら製品を買って付けた方が早い。

 そこら辺を見回したら、ぶっ壊れたストッパがあったので、あてがってみる。ストラットタワーに固定して、動きを規制するタイプ。シリンダーと3ミリぐらいの隙間があって、その隙間をボルトを締め込んでいって固定する仕組みなのだが、ボルトがねじ切れて使用不可能。

 ドリルでもむかとも思ったが、シリンダとストッパの間に何かを挟めば良いことに気づいて、そこら辺に転がっていた部品をプラハンで打ち込んで、走行中に落ちないようにテープで固定して終了。たぶん、効いてる。

 ブレーキフィールを確かめたくて、ふらふらとドライブ。かっちり感が出てかなり良い感じ。

10月27日

 木、金と連休。本当は今日も休みだったのだが「あ、ごめん、出てくれる?」という上司の一言で終わった。おわらサーキットに行く予定だったのに。

 連休で、ばりばりに電気配線をやりまくる、というか悩みまくる予定だったのだが、木曜日に工場に行ったら、すでに配線が終了していた…。内装もできあがっていて、あとはLAP-SHOT本体を固定するだけ!という状況。向学のために、水温センサーやLAP-SHOTの配線処理を見る。実にきれいに配線されていた。

 NARDIの33センチのステアリングが届いていたので、タイロッドとともに交換。昼食後ホームセンターに行き、ガソリン携行缶を購入。すでに2缶持っていて、40リットル運ぶ能力があるのだが、自走だからもう1缶ぐらいあった方が良いかな、と。ポピュラーなのは赤くて平べったい形なのだが、この缶だと積載性が異常に悪い。なので、ポリタンク型の縦型携行缶を買った。価格は倍するが、積む場所がないロードスターの場合、縦型だとシートの後ろに積めるので少々の出費は仕方がない。色はネオグリーンをもう少し暗くしたコンバット色なので、Vスペにぴったり。

 コックピット回りはだいたい完成したので、慣れるためにもドライブへ。ここら辺はナンバー付き車の特権。

 立山通りを普通に流してドライブ。エアコンもパワステも取っ払って軽いためか、とってもフィーリングが良くて楽しい。ダンパーの減衰がそのままなので、段差があるとはねたりするけれど、それほど不快でもなく、危険も感じない。思ったよりも速い。

 立山駅周辺はすでに紅葉。なかなか景色が良い。富山って北アルプスをはさんだ裏側の松本かいわいと似ていて、北アルプスが突然壁のように立ちはだかるので、途中のなだらかな山間部がない。山に向かう多くの道は、谷を走ってそのうち行き止まりになってしまう。狂ったように山道を走っていた松本時代が懐かしい。

 同じ道を引き返してもつまらないので、別のルートを選ぶと、川の対岸側になかなか良い道があった。攻めるとちょっと速度域が高くなってしまうので、もう少し曲がりくねっていても良いのだが。テストコースにはなりそう。

 帰ってきて、洗車。日が暮れて、おおとろ亭になだれ込んで、ビールを飲んで意識を失う。

 金曜日は、エンジンルーム内の部品を、オレンジ耐久号のものをコピってアルミ板で製作。適当に作ったら、適当にしか付かなかった。ステッカーチューンに備えてボディーを磨く。そこは自動車工場なので、ポリッシャーや業務用磨き剤などを使い、本格的に。簡単にやっただけなのだが、けっこう疲れる作業だった。リアとか塗装がどうしようもないぐらい劣化しているのだが、まあ普通に見られる車になった。なにせ、レースカーだから、見た目も重要。

 再びおおとろ亭にてごはんにビールで意識を失う。

 今日は、仕方がないから午前中に仕事に出る。ちゃちゃっと2件こなした。2件目で空港近くでやっている「食の王国フェスタ」というイベントに行ったので、旧大山町名産のミョウガ寿しを買って再びおおとろ亭に行き昼食。もう、自分の表札を付けちゃいたいぐらいの入りびたりぶりである。

 夕方は仕事をさぼって、STIKAでステッカー製作。ステッカーチューンで、見た目3秒アップの予定。

10月24日

 修理に出していたレンズが戻ってきた。

 伝票を見ると、絞りユニットに不具合出ていて、交換した、とのこと。部品代と技術料、返送&代金引換の手数料でしめて9975円。

 キヤノンのホームページで修理受付の場所があったから、それを利用した。壊れた部品の型番や、不具合の状況をあらかじめ登録しておき、修理番号を発給してもらってから、その修理番号を添えて、センターに送る仕組み。富山からだと名古屋が近いので、名古屋のセンターに送付する。

 この方式だと、現在、修理がどこまで進んでいるかを表示できる。修理が終わって返却する際、ちゃんとメールをくれるから、あわてることもなく、受け入れ準備も可能。けっこう便利。

 何よりも1週間ちょっとで帰ってきたこのレスポンス。いちおう、我が社は大口な顧客なはずなので、なにかおまけがないのかな、と淡い期待を抱いていたのだが、どうやらなにもなかったみたい。