なぜか週に1、2度、名古屋市の中央卸売市場に行くことになってしまった。
今日は2回目なのである。朝7時前に到着すると、活気のあること! お盆休み前ということもあって、ものすごいにぎわいであった。野菜を満載した軽自動車がびゅんびゅん行き交い、標識を付けた帽子をかぶったおっちゃんやにいちゃんたちが、早足であちこち歩き回る。うっかりしていると、軽自動車かフォークリフトにひき殺されそうな勢いである。
今は高原野菜のシーズンだ。積み上げられた段ボール箱を見ると信州産の野菜の何と多いこと! 4日に野辺山あたりを走ったとき、一面のレタス畑の中を、かごにレタスを満載したFORDの巨大なトラクターが走り、集荷場でそのままトラックに積み込んでいた。あそこで採れたレタスたちが、遠く離れた名古屋の市場の冷蔵庫の中に眠っているのだ。秋が近づくと、塩尻の洗馬のレタスが出回るんだろう。その他にも伊那谷のアスパラガスやシメジなども大量に並んでいた。
仕事を終わらせて、10時まで市場で時間をつぶす必要があったので、食堂に入ってネギトロ丼を喰らった。750円だが、大量のネギトロが入っており、朝飯と言うよりは晩飯、という雰囲気である。市場だけにお得でうまい。
お昼も市場で市場関係者と食べた。控えめに食べようと、うな丼を選んだら、市場関係者が「これも食べろ(名古屋弁でこれも食べやあ)」と長さ25センチはあろうかという巨大エビフライ(名古屋弁でえびふりゃあ)が2匹入った、豪快なお皿を僕のお盆の上に置いた。心の中で「ちょいとあなた、朝もたくさん食べたのにこんなに食べられないよ!」(名古屋弁でおみゃーさん、こんなにぎょーさん食えすか!)と思うも、そんな失礼なことは言えないのでにこにこして食べた。昼飯、と言うよりは晩飯、という雰囲気である。
市場関係者曰く「エビなんてダイオキシンがたくさん入っているんだよ」と親切に教えてくれる。東南アジアのどこか産だと思う。泥の中にすんでいるだけに、一番影響を受けやすいのだとか。「うなぎはどうなの? これたぶん中国産ですよね」と聞くと「ダイオキシンは大丈夫だと思うけれど、水銀だね!」と教えてくれた。「エビフライやウナギを食べてコロッと死んだ人はいない!」と自分に言い聞かせてぱくつくものの、やはり市場だけにうまいのでご機嫌に平らげてしまった。
だから午後ははち切れんばかりのお腹を抱えて仕事。「今日は晩飯を抜くぞ」と心に誓う。
夜になり、兄から「メシ食べたか」と電話が入る。せっかくの機会だから一緒に食べに行くことに。行った先は、何の因果か鮮魚を食べさせる店である。再び魚関係。見るのも嫌だと思ったのだが、これがいけすからたもですくい上げて、すぐさばいたとっても上等な刺身ばかり。文字通り角が立っている刺身なので、喜んで喰らってしまった。
だから、今日は朝から魚関係の晩飯を3回食べてしまったのである。体重のことは考えるまい。