なぜか夕方から名古屋栄のホテルで接待を受けてしまった。なぜか医学に関する小難しい話を聞く苦行付きだったのだけれど。
メシなんかいらない、と再三にわたって言ったのだが、コース料理が出されて喰らう羽目になった。恐縮することしきりで、味なんか感じないくらい。いや、それくらい申し訳なかったというだけで、メシはとってもおいしかったのだけれど。
相手方にはとっても悪いが、饗応をして良きに取りはからってもらおうというのは苔むした古い考え。こっちは、内心うれしいけれど、それ以上に増して迷惑なわけで、複雑な思いを胸に秘めなければならない。メシを喰らったからと言って仕事の上での基準が左右されるわけでもない。
せっかくのお金をだれもうれしくない会合に使ってしまっているわけで、最たる無駄と言えよう。ま、ホテルは潤うのだがね。
ま、そんな高みに立ったことを言うのは僕自身が俗世間からちと離れた特殊な環境にいるせいかもしれないけれど、これからの世界、行政をはじめ、公益を重んじることが大切な人たちに対して、真正面からぶつからずに、メシを喰らわせて違うルートから何かをしようということを考えるのはやはり古い。腹を割ってぶつかってこれば、こっちもそれだけの覚悟をするのに。