2月6日

 久しぶりに日本社会の暗部をかいま見てしまったぜ。

 日ごろ、なにも疑問を持たずに払っているお金、というのは確かに存在する。例えば病院で払う医療費。

 日本は国民皆保険という素晴らしい制度となっている。保険証さえ持っていれば、どこの病院に転がり込もうが、誰にでも同じ料金で、同じ(という建前の)サービスが受けられる。水はただである、という大変な勘違いと同じように、日本では病院にかかる敷居がとっても低い。これって世界の中で比べても幸せなことなのだ。

 例えば、もっとも医療が進んでいるとされるアメリカ。確かに世界トップレベルの医療である。病院もとってもきれいで、看護も手厚い。インフォームドコンセントもきちんとなされ、不明朗なところがない。2時間待って3分診療の日本とは大きな違いに見える。

 が、医者にかかるためには目の飛び出るようなお金が必要だ。所得格差も激しいから、貧しい人はなかなか思うように医者にかかることができない。最高の医療が受けられて例え重病が治癒したとしても、治った暁にはホームレスになるしかないというちょいと大げさに言えばこんな感じの厳しい現実がある。アメリカでは入院は最小限しかしない。出産であれば、48時間で退院する。それ以上保険が下りないから。

 日本ではすべての医療は基本的に保険でカバーされる。患者が払うのは1割から3割程度。あまり高くないから、疑問すら持たずに言い値を払う。40年間続けてきた習慣だから、言われたそのままを払ってしまうくせが付いてしまった。居酒屋では1品いくらで明朗会計なのに、病院ではレシートさえくれない。どんな医療行為にいくら払っているかも分かりやしない。

 病院も必死だ。なにせ、医療行為のすべてが保険点数によって縛られ、金額が決められ、あまり儲からないどころか、赤字が出るような仕組みになっている。つぶれないためには、ちょっとぐらいは不正をしたくなる気持ちも分からないでもない。けれども、人間、余分なお金は払いたくないものである。払うべきお金は払うが、納得して払いたい。

 最たるものは「差額ベッド料」だ。これは、患者が「大部屋は落ち着かないし、トイレもしずらいから嫌だ」と言って個室などの特別待遇を求めたときに支払うお金だ。個室であれば1日5000円から15000円くらい。本来は、入院費用は保険でみてもらえるのだが、特別待遇を求めたのだから自己負担は当然という考え方だ。余分に徴収できるお金だから、病院側は、いくらで個室に入られるかを分かりやすい場所に掲示しないといけないし、本当に患者が望んで個室に入ったのかを確認するため「同意書」にサインしてもらう必要がある。

 ところが、これが病院が儲けることのできるほとんど唯一の手段なものだから、あの手この手を使って個室を埋めようとする。

 例えば、心臓発作で救急車で運ばれる。「この患者さんは人工呼吸が必要だ。きちんと呼吸管理するために個室に入って」と看護婦さんから言われる。書類が出されて「ここにサインして」。動転している家族は、訳も分からずサインする。そして、個室に入り、2カ月入院。一日5000円として60日、30万円が医療費と別途に請求されてびっくり。どういうことだこりゃ、ということになってしまう。確かに同意書は書いたけれど、特別待遇を求めたわけでもないし、そもそもどんな書類にサインしたのかすら覚えていない。でも、病院から請求されたのだから、こんなものだろうと、ちょっと家計には痛いけれど、すんなり払ってしまう。

 こんな不条理なことが横行している。中には、同意書すらなく、差額ベッド料を請求したケースもある。そりゃあ、ちゃんと見識を持っている病院だってあるけれど。

 入院して、4人以下の部屋に入ったらまずは確認することだ。「この部屋は差額ベッド料が取られないのか」。入院時に変な書類にサインしていないか。病院の請求書が妙に高くないか。日本では保険で医療費がまかなわれ、患者は一部を負担すればよい。しかも、自己負担額も上限があり、まず1カ月7万円以上は取られることが少ない。

 妙に高い医療費を払った覚えがあったら、病院に文句を言おう。取り合ってもらえなければ県庁の保険担当にちくると、お金が戻ってくるかもしれない。

 こんな妙な仕組みがそこら辺を見回すと、あちこちにある。例えば、公団住宅の管理費。道路公団に群がる天下り関連会社と同じ構図なのである。ああ、いやだ。

2月5日

 再び仕事をする気がなかったので、10時半すぎに出勤する。それをとがめる者は誰もいない。この無関心さ、があるから、ずっと勤めていられるのかもしれない。働いた時間よりも、何が結果として出てきたかが問われているのだから、ある意味では厳しいのかもしれないのだけれど。

 夕方、日没までの時間がかなり長くなった。5時半ぐらいまで空は明るい。夜、酒飲んで、帰ってきた。脈絡がまったくないけれど、ようするに春の訪れを首を長くして待っているのである。

 すみません、酔っぱらっていて、なんにも書くことができないんです。

2月4日

 仕事する気があんまり起きなかったので、朝のんびりと過ごして、いきなり栄の本屋、マナハウスに行った。

 一応、仕事ということにして、参考になる本をあさっているつもりなのだが、いつの間にか、車本コーナーにいて、真剣なまなざしで物色している自分がいる。F1速報を見る。ルノーの新型車のフロントノーズ周りの形を見て感心する。今や、すべてのチームがフェラーリに限りになく近いエアロダイナミクスを採り入れている中、オリジナリティーがある形である。エンジンも、90度前後が主力な中で、111度という広角バンク角である。低重心となりそうなのだが、振動が多く、また排気管や補機類の取り回しも不自由になってくるらしい。けれども、明らかにライバルと違う形で勝利を目指しているのだから、応援したい。

 今日の収穫は、雑誌AutoWorksの別冊、「出力向上のためのエンジン講座・2」である。マツダのB型エンジンを設計した人で今はチューニング会社代表によるチューニング本である。これがまたなかなか良いバランスで書かれていて、素人が読んでも何となく分かった気になれる本である。エンジンの専門書になってくると数式やら専門用語やらのオンパレードでなかなか手を出しにくいが、この本は素人が読むことを前提としているので、分かったつもりになれる。

 書かれていることは、素人ながらにして抱えていた疑問を解決してくれるものであり、感心することしきりなのであるが、実際、エンジンを組むときにこの本に書いてある技術を生かせるのか、といえば、なかなかそうはならない。素人は、アフターパーツを購入して組み込むしかないのだから。

 共感を覚えたのは、講師の方が、自動車アフターパーツの世界は詐欺的なものが多いと、喝破していること。本物か本物でないか、見極めるためにも、こういった本を読んで素人ながら知識を深めることが大切なのだ。

2月3日

 東京の某氏が自分でヘッドチューンしたエンジンがシャシダイで137馬力を計測した。

 ヘッドの加工は面研1.2mmにポート研磨(手抜き・笑)と燃焼室加工が少しか。ノーマルカム(おかしなバルタイ)。これに、エアクリーナー、エキマニ、マフラーとROMチューンである。コストパフォーマンスが高く、扱いにくさもない。まさに、ファインチューンのお手本といえるエンジンだ。

 最高馬力が出たのがかなり高回転の7500rpmだから、ちょいと回転数には誤差があるのかもしれない。Freedomで空燃比で正確にセッティングを取ると数値的に分かるのだが、ノーマルカムでは7000rpmを超えると急激に吸わなくなる。吸気側カムが119度とおかしなバルタイだから、若干特性は変わると思うけれど。ちなみに、おかしなバルタイなのは某氏のせいじゃない。僕が間違えて加工したカムプーリーを使っているからである。ノーマルバルタイも試してみたが「高回転がいい」とおかしなバルタイのプーリーにわざわざ戻したのだ。

 シャシダイでの馬力測定は、機械ごとの誤差が大きく、1台の数字だけ出されてもそれが妥当な数字なのかが分かりにくい。同じ日に測定したNA6CEやNB8Cと比較すると、137馬力もあながち間違いではなさそう。ヘッド面研で圧縮比が9.4から10.5弱になっているのが一番大きいと思われる。速くしたいなら、あれこれいじって悩む前に、面研するのが手っ取り早い。NA8Cカタログ値の130馬力をも超えているから、大健闘だ。

 が、ここに数字のマジックがある。最大トルクを見ると、14.6kgmが6000rpmで出ている。ノーマルの最大トルクが発生する回転数が5500rpmだから高回転型の特性になっていることが分かる。

 知らない方のデータを引用して申し訳ないのだが、NA8Cシリーズ1.5の吸排気とROMのライトチューンのエンジンが、136.1馬力/6800rpmだったらしい。137馬力にとっても近いのだが、最大トルクを見てみると、16.0kgm/5000rpmとなっている。この違いが分かるだろうか?

 某氏のNA6CEは、137馬力/7500rpm、14.6kgm/6000rpm。比べてみると、トルクで実に1kg以上の差があり、さらにそれがかなり低い回転数で出ている。要するに、NA8Cは、3000回転ぐらいから圧倒的に太いトルクが出ているのである。これが240ccもの多い排気量の差だ。

 実際サーキットを走ると、この差がでかい。直線勝負しているときならそれほど差が出ないかもしれないが、ヘアピンからの立ち上がりや上り坂では歴然と差がついてしまう。

 速い車を目指すなら、迷わずNA8Cを選ばなければならない。けれども、BPエンジンは吹け上がりがもっさりしていて、よっぽど気合いを入れないと気持ちよくならないらしい。

 僕のエンジンは気持ちいいけど速くない(数値にしたら130psぐらいか?)。NA8CのBPエンジンは気持ちよくはないが、ちょいと手を入れれば速い(NBになると、気持ち良い上に馬鹿っ速である)。

 排気量を上げるのがエンジンチューンの第一歩なのだな、というまったくの基本を今更になって実感している今日この頃。

2月2日

 大阪のロードスター仲間がバルブスプリングコンプレッサーと、ドリルなどのスピードをコントロールする可変抵抗を貸して欲しい、というので、三重・亀山のオリーブボールさんで待ち合わせした。何の断りもなく待ち合わせ場所にしたのだから、ショップにとってはいい迷惑である。

オリーブボールさん

 諏訪などを走って、ボディーに塩化カルシウムといった融雪剤がこびりついて小汚かったので、朝起きて、愛知県知事選挙に投票しに行き、洗車した。洗車場に行ってボディーについたほこりを吹き飛ばし、家に戻ってカーシャンプーで荒い、水をはじくようにする液体をコーティングする。

 東名阪に乗って亀山へ。鈴鹿インターで降りて、1時前に付いた。オイルと、点火プラグを交換する。昼すぎに集合の予定だったのだが、いつまでたっても、大阪の某氏は現れない。用事をすませて、モーターランド鈴鹿に走りに行こうと思っていたから、いらいらが募る。

 来るか分からないものを待っていても仕方がないので、午後3時からの走行枠にエントリーできるようにオリーブボールさんを出発。サーキットに到着すると、これまで走行したときと違ってたくさんの車が集まっていた。事務所で聞くと、3時からの走行枠は埋まっているとのこと。せっかくメンテナンスをして来たのに、と残念に思うが、走っている連中がとにかく危ない運転をしていた。ドリフトクラスじゃないのに、ドリフトの練習をしてスピンをしまくり、まじめに走っている車の進路を塞いでいた。アンダーかオーバーかどちらかしかないセッティングの車が我が物顔で走っている。危ないから、走行は差し控えた。

 残念に思いつつ、再びオリーブボールへ。大阪の某氏が到着しており、無事、バルブスプリングコンプレッサーと、可変抵抗を渡すことができた。

 夜は長島の知人と桑名で夕飯。ハマグリの酒蒸し、生牡蠣、なまこなどを食べる。帰ってきたのは午後11時前であった。

2月1日

 日曜日からロードスターに乗っていないので禁断症状が出た。と、2週連続で同じ事を書いてみたりする。実際、乗りたくてたまらなかったので、ロードスターで出勤。仕事場とは逆の山側に行きたい気持ちを理性で抑えた。

 アイドル時の振動と、うるさい吸気音と引き替えに得たトルクが、僕の右足の理性を奪う。3000回転あたりから突然立ち上がるトルクは、6000回転までフラットに吹け上がり、そこからもう一段、パワーバンドがある。7000回転ぐらいで急に頭打ちしてそれ以上回すのが嫌になるのは、マフラーが詰まっているからかもしれない。

 とにかく、踏んでしまう。3速に入れてもまだトルク感があるから、踏んでしまう。とても街中で出すスピードではなくなってしまったところで理性が右足にブレーキをかける。

 とこうやって書くと、恐ろしく速くなってしまったようだけれど、NBノーマルには太刀打ちできないと思われる。吹け上がり感、トルク感といったフィーリングは良いのだが、所詮、「感」だ。そんなものを感じさせなくても、NBは速い。

 やっぱりエンジンって排気量ですべてが決まる気がする。B6エンジンとBPエンジンの排気量の差は約240ccだ。この差はでかい。セッティング次第で、馬力自体はNB1ノーマルの145馬力に近づけられるのだが、最大トルクを見ると14kgm台だったりする。しかもそれが6000回転以上で出ているような感じ。一方、NB1-BPの最大トルクは16.6kgm/5000rpmである。2kgmの差がでかい上、それがかなり低い回転で出る。走ると、このトルク差をとっても感じる。エンジン性能を比べるとき、最大馬力に目がいきがちだけれど、実際速さを決めるのはトルクカーブだったりする。

 たぶん、最新のロードスターを買った方が安いし速いし快適なのだ。しかし、無駄遣いと分かっていても今のNA6CEで勝負を挑むことにこだわってしまう。

 病気なのだから仕方がない。

 

1月31日

 市場のおっちゃんからもらったハタハタを食べた。これが絶品であった。

 ハタハタは秋田名物の魚だ。20センチぐらいで鱗がなく、淡泊だが脂がのっていてとてもおいしい。秋田の塩魚汁(しょっつる)鍋が有名。「しょっつる」はハタハタの肉や内蔵を塩漬けにして、発酵させた液の上澄みから取るもので、北陸にもある魚醤の一つ。これを調味料に、魚と野菜を煮込んだ鍋らしい。想像するだけでうまそうなのだが、さすがにそこまで手の込んだ料理はできない。

 で、手軽にうまく食べる方法として丸干しがある。ハタハタのはらわたを抜いてお好みの濃度に調整した塩水につけ込み、それを冬の寒い風に当たるように干しておく。風がある日は、それこそ3時間ほどで干し上がる。半日も干していれば良いらしい。もし、干せる環境がない場合、皿にキッチンペーパー敷いて、その上にハタハタを置いて冷蔵庫で2日ぐらい置いておくと干し上がるという。

 で、そうやってできた丸干しは、焼いて食べと、これがうまい。生のまま焼くよりも干した方がうまみが数倍であるみたいである。昨日もらったハタハタは、すでに丸干しに加工してあるものだった。朝、焼いてもらい、賞味した。

 市場のおっちゃん曰く、「はしでつまんで食べたらおいしくない」とのこと。頭から丸かじりするのがたぶん一番おいしいのだが、さすがに硬い骨が気になる。おっちゃんが教えてくれた方法を紹介すると、まず、焼きたてのハタハタの頭としっぽをむしり取る。「あっちっち」と言って耳たぶをつまみながらむしるのがベストだ。

 次に、身をほぐす。なぜほぐすか、と言えば、背骨を身と分離するためである。ほぐした後、封筒を開くときのようにハタハタの身を指でつまんで、首をむしった後のところを広げて、はしで背骨をつまんで抜き取る。背骨はいとも簡単にごそりと抜けるから、なかなか気持ちがよい。

 背骨が抜けたらあとは賞味するだけ。ぱくりと身にかじりつく。噛むと脂がジワリと口のなかで広がり、風味が鼻に抜ける。今の時期は特に、脂が乗っていておいしい。3匹のハタハタ丸干しがあれば、日本酒2合ぐらいは軽く飲めそうである。

 名古屋ではあまり見かけないのだが、ほかの地域ではどうなんだろう。

1月30日

 タクシーが迎えに来てくれない、ということなので、仕方なく我が家のジムニーで向かうことにする。ロードスターはちょうどスタッドレスタイヤからネオバに付け替たところであったし、例えスタッドレスタイヤが付いていようがあまり名古屋の積雪路を走りたいとは思わない。

 朝から渋滞が必至なので、渋滞が起きる前に仕事を終わらせようと、午前4時に起きてすぐさま出発。積雪は1センチほどなのだが、通常名古屋で降る湿った雪ではなく、きめの細かいしまった雪なので路面は圧雪状態である。滑りやすい路面だが、ジムニーはそれをものともせず猛ダッシュを見せる。

 まだ、他の車がまばらな時間帯。トラックやタクシーがのろのろ運転をしている横を猛スピードで走り抜ける。ブレーキもきちんと利くので、安心して飛ばすことができた。

 ただ、ABSが利くと、途端に制動力がなくなって、恐ろしい思いをする。驚く人がいるかもしれないが、新しいジムニーには、ABSが付いてる。パワステだって、パワーウインドーだって、キーレスエントリーだって付いている。夏にエアコンがちゃんと効く。僕のロードスターよりも数段快適なのである。松本で乗っていた550ccインタークーラーターボのスパルタンなジムニーから比べると、焼きが回ってしまったと、当初は思っていたのだが、雪道での性能はABSを除いて健在であった。

 熱田区日比野の市場の周辺では、ほとんど積雪もなかった。少し南に行っただけでかなり様子が違う。市場のおっちゃんから、ハタハタの丸干しをもらった。

 急いで市場を後にし、午前6時には帰宅した。さすがに、まだ通勤時間帯ではなかったので、渋滞もなくスムーズに走ることができた。怖いのは、名古屋だと雪道を甘く見て夏タイヤで走る人がいることである。そんな人と入り交じった渋滞の列には並びたくない。

 家に帰って再び寝たのは言うまでもない。さらに、お昼ごろのそのそと出勤して、ぐうたら社員のレッテルをさらに深めてしまったのも言うまでもない。

1月29日

 長野で仕事であったので、10時の特急しなのに乗り、木曽路、松本平を抜け、善光寺平に至る。夏だったら、早起きしてロードスターで向かってしまうのだが、やはりこの季節、電車で行った方がリスクが少ない。果たして、木曽路に入る前から周りは雪景色であった。国道19号が圧雪路になって、車がのろのろ運転。

 松本平に抜けた時点で雪はやんでいた。それでも、空には鉛色の雲がたれ込めて、いつ降り出してもおかしくなさそうな雰囲気。松本の懐かしい景色を眺めつつ、列車は長野へ向かう。

 篠ノ井あたりから、雪が少しちらついているも、松本よりも積雪が少ないくらい。大雪を予測していたので、ほっと胸をなで下ろす。

 長野に降り立つとやっぱり寒い。今日の名古屋も寒かったけれど、比較の対象じゃない。じっと耐えていれば何とかやりすごせるのが名古屋。じっと耐えていると死んでしまいそうになるのが長野、というくらいの違いがある。

 仕事を終えてとんぼ返りでしなのに乗り込む。松本で下車して友人と食事。松本駅前にある温度計は-5度を示していた。縄手通りにあるお店で晩飯を喰らう。さすがに寒すぎるのか、お客は少ない。外に出歩いている人も少ない。

 お店を出る時点で-7度。この気温になると、真剣に命の危険を感じる。心臓がばくばくと暴れ出す感覚は、やはり現地に行ってみないと分からないだろう。

 最終のしなので名古屋に向かう。千種駅に着いてびっくり、こちらも雪が降っていた。この分だと明日の朝、路面が凍結している。こちらだと、圧雪路でも夏タイヤで出かける無謀な人が多いから、事故多発&大渋滞必至である。

 そういえば明日は早朝に市場に行く日である。タクシー会社に朝4時50分に迎えに来てもらうよう電話を入れるも、「雪だから無理です」との返答。何のためのタクシーなんだろう。

 仕方がないから明日は早起きして、我が家のジムニーで市場に向かうことになりそうである。

1月28日

 暇をつぶしていてもいっこうに仕事がこないこと数時間。日付が変わっても、音沙汰がないが、寝るわけにもいかない。ずっとパソコンに向かって掲示板などを巡回して暇をつぶしながら、ひたすら待つ。待つ。待った。

 脳波がとぎれかけた午前4時に連絡が入り、出動することに。再び左京区聖護院川原町。5時すぎまで写真を撮るなどの仕事をして、5時半には仕事が終了。待ち時間が異様に長くて効率が悪い。

 Yahoo!で調べてみると、東京行きの新幹線の始発が午前6時17分であった。そのままタクシーで向かい、始発のひかりで名古屋へ。約40分。名古屋と京都ってとっても近い。せっかくの京都行きもまったくおいしい思いもすることもなくとんぼ返りになってしまった。

 仕事場に7時すぎに到着しちゃったのだが、さすがに誰も出社していない。心おきなくソファで寝ているといつの間にか10時。いつもの通り、朝から熟睡しているのをお偉いさんも含めたみなさんに見られてしまった。徹夜で仕事をしてきたことなんかみなさん知らないから、相変わらずぐうたら社員が朝っぱらから熟睡している、としか思われなかっただろう。ぐうたらであるのは間違いがないから、別に誤解されても良いのだけれど。

 昼ぐらいには帰って寝ようと思っていたのだが、そのまま通常の仕事に戻ってしまった。座って何かをやっている分には時間はどんどんと過ぎてゆく。これはいかんと午後4時に退社。西春日井郡に置いてあったロードスターを取りに行って帰宅した。

 眠いと言いながら、ビデオのベストモータリングを買ってきて見てしまった。RX-8の特集だったから。なかなか格好いい。