若手

 駆け出しの若手たちと仕事をしている。まごうことなきZ世代だ。Z世代の特徴としては、合理性や自己成長を重視し、上下関係や長時間労働を嫌う傾向があり、古来からの職場文化とあれつきが生じやすいといわれているが、そんなことは感じない。

 そもそも長時間労働をしないように配慮しなければならないので、労働時間を配慮して仕事を割り振っている。どんな仕事でもそうだろうけれども、仕事はやろうと思えば無限に時間を費やしてしまえるので、自発的にやってもらう分にはかまわないけれども、きょうび、できることをできるだけやってもらえば及第点だ。

 言葉遣いも「パワハラだ」と訴えられて痛い目に遭った先達の例をいくつか見ているので、気を付けるのは当たり前。そもそも、若手を呼び捨てにするような職場の風土が嫌でたまらなかったので、気が付かないままナチュラルにパワハラをしている、ってこともない(はず)。

 時代を背景にした上記のような上司からの配慮を取っ払っても、若い世代はまじめで、淡々と仕事に取り組む優秀な人たちだ。

 ただ、若手の1人は前任者から受けた指導を根に持っているような言動があったので、アドバイスができないでいる。具体的には「あなたはがんばっていない」的なことを言われたようなのだが、僕から見てもその通りで、プロとしてはもう少しアウトプットを期待したいところなのだけれども、発破のつもりでそれを指摘すると恨まれてしまう。怒られても何回か寝れば忘れてしまう僕ら世代とはちょっと違う気がする。

 ここまで書いて、「何をくどくど書いているんだろう」と自分でもあきれてしまったのだが、おそらく多くの職場で「指導したい。でもできない」というようなことが起こっていると思われる。この話は「最近の若者は」とおそらく人類の歴史が始まった瞬間からある話とは違う話だと思う。

 本来なら人間としての成長のためにも「みんなが所定の時間しか仕事をしないのだから、チャンスだぞ。働け!」と叫びたいのだけれども、それを言うとコンプライアンス上の問題が出てしまう。若手からすれば成長の機会を失っていることでもあり、もったいないと思う。

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