原体験

 クルマ馬鹿になった原点はチョロQだ。恐らくコロコロコミックの漫画「ゼロヨンQ太」の影響を受けてはまり込み、親に頼み込んでチョロQカークラブなんてファンクラブにも入っていた。免許証を模した会員証に、会報が入るケースなんかが送られてきて、それらのグッズを手にしただけでわくわくしたものだ。ワーゲンビートルのマグナム号や、強化された赤い「マッドエンジン」も持っていた覚えがある。

 それからラジコンに移行し、タミヤのホーネットと京商のアルティマを買ってスティックプロポで走らせていた。毎週のRCカーグランプリが楽しみで仕方がない少年だった。自転車で20分ほどのところにオフロードコースがあり、走らせたことはあるもののお小遣いが心もとない。本当は友人が持っていたホイラープロポや四駆のホットショットが欲しかったのだが、「買って」とも言えずに、混線で暴走してクラッシュしたのを機にラジコン趣味はフェードアウトしていった覚えがある。何をするにも先立つものが必要だ。

 プラモデルもガンプラから。兄貴はガンダムを作り、なぜか同じガンダムはダメということになり、ガンキヤノンを作って割り切れない思いをした覚えがある。軍艦好きの友達の影響でウォーターラインシリーズをよく作った。350分の1の戦艦大和にモーターとサーボ、スピードコントローラーを組み込んでラジコン化したこともある。近くのため池で浮かべて走らせたらめちゃくちゃかっこよかった。

 こうした原体験があったから、免許は18歳になってすぐに取ったし、お金ができたら迷わず中古5年落ちのNA6CEを買った。どんなふうに遊んだかはサイトでどうぞ。さんざん遊んだつもりでいたのだが、アラフィフになった今はちょっと物足りない心持ちになっている。もうちょっとどっぷり浸かっても良かったかなと。この10年ばかり、仕事と生活を頑張りすぎた。コロナもあったか。

 老眼だし疲れるしで、がんがん打ち込める時間が限られてきていることに気付いたのである。子どもにお金がかかる時期が来ているが、ロードスターにつぎ込んでしまった鬼親である。まだまだわくわくしたい。

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