金魚決戦の余韻に浸るまもなく、翌日は鈴鹿サーキットへ。伊勢湾岸道ができたのでけっこう近い。
FJ1600に出場しているDさんの今シーズンラストランを応援に。シーズン序盤は調子が上がらなかったのだが、何かが吹っ切れたらしく、第4戦から3連続で表彰台に上っていたのだ。あとは頂点に立つのみ!ということで、期待を胸に鈴鹿西コースへ。
そういえば、西コースのパドックに入ったのって久しぶり。東コースかフルコースのときばかりに応援していたんだな、と改めて思う。
クラブマンレースのパンフレットを見て、Dさんが年間ポイントランキング3位に付けていることを知る。年間チャンプは「FJの猛者」な方がすでに決めていて、2位とは1ポイント差、3位に3人が付けて4人が競るというものすごい熾烈な2位争いが繰り広げられていた。
予選では4位。朝はパドックが凍っているほど路面温度が低く、タイヤが暖まらなくて苦労したそう。イエローフラッグが振られていたり、1台抜いたりして、いまいちな周回がベストタイムだったので「だめだぁ」というのが感想だったらしいのだが、結果が出てみれば4位だったという。ウエットはもとより、グリップが低い状態だと抜群に速い。
いつものように、グリッド上で握手して気合いを入れて、コースの外から見守る。11周で争われるレース。スタートでちょっと遅れて5番手になったDさん、だが前の車のミスがあって4位を奪取。昨年はこういう展開になると、トップ集団からじりじりと離されていく展開が多かったのだが、今年は違う。ぴったりと前の車に付いていき、トップが2番手を引き離しにかかったところで、130Rで見事に刺した。今しかない、というタイミングで。
3番手となって前にはFJ猛者の年間チャンプ。前回のレースでは一時トップを走っていたものの、舌を巻くようなレース展開のうまさで猛者に抜かれ、2位になっている。この展開なら、猛者にトップを料理してもらい、その後で前回レースの決着を付けることができそうだ。
レース後半、単独で走っていたトップが見せた隙を突いて2位集団が追いつく。当然のように猛者が料理にかかり、130Rで並んだと思ったら接触! 猛者、スピン。
Dさんは冷静にアウト側のランオフエリアに逃れて2番手を確保。しかし、タイヤが汚れてしまうと西コースショートカット加速でスピードが乗らないらしく、トップとはわずかな差ができた。
「よし行け!」と声援を送るも、さすがにわずかな周回で抜くには至らず2番手フィニッシュ。年間2位も確定した。強いレース展開でもぎ取った年間2位なのだから価値がある。が、本人はあくまで最終戦でトップになりたかったに違いないから、悔しさを胸に秘めているに違いない。
見ていて、本当に手に汗を握るおもしろいレースだった。やっぱり、FJ格好良いよ。
クラブマンレースの表彰台でシャンパンファイト。手前がDさん