6月18日

 「今日の夜行くわ」と昨日、友人から突然電話があった。江南市に来るついでに、取り外したカーオーディオをくれるというのだ。

 かつてさんざん僕のロードスターを「使えない車だ」ばかにしていたのだが、オープンのMINIを買いやがった。20万キロを乗り倒したホンダ・オルティアに付いていたオーディオ。1DINサイズのシンプルなデザインでまだまだ使えそうだったから「ちょうだい」と半ば冗談で言ったら納車翌日に家まで持ってきてくれた。持つべきものは友人である。

 オーディオはKENWOODのMJ909が付いていた。1DINサイズにMD3枚のチェンジャーが内蔵されている、ロードスターにはぴったりのオーディオ。発売当初に衝動買いしたら定価の75000円近くした覚えがある。昔は金銭感覚が異常だ。

 僕のロードスターライフの中でもかなりの活躍をしてくれたのだが、いかんせん、メカメカした構造なので壊れやすい。12キロのバネを付けて走り回る方が悪いとも言うが。すぐ壊れて2万円ぐらいかけて直したものの、最近は調子が悪かった。MDを再生できなくなってきたばかりかラジオの入りも悪くなってきたので半ばオーディオレス状態。

 もらったのはパイオニアのDEH-P005という3年ぐらい前の機種。購入時の箱入りで説明書ももろもろ付いて届き、しかもMP3対応と書いてあったので、今日は仕事だったのだが、さぼって取り替えることにする。

 そういえば、オーディオ回りの配線っていじったことがない。足回りやエンジンは何回も交換したことがあるくせに、このアンバランスさが素人の危うさである。

 どれどれとばらしていくと、線がたくさんありすぎて訳が分からなくなる。んが、見比べてみると配線の色がきっちり分けてあるのが分かったから、安心。間違うことはない。

 オーディオに加えて、3連メーターに空燃比計の配線があるからまさにごちゃごちゃ。一本一本がどこにつながっているかを調べて中身を理解する。

 すると驚愕の事実を発見。メーターのイルミネーションの電源を取る配線が、やっつけのひどい仕事がしてあった。汚くつないであり、半田付けしてあるのはまあ良いのだが、なんと、リード線がむき出し。よくショートしなかったもんだ。人任せしっぱなしなのも危ない。

 ぎぼし端子を買ってきてきっちり配線する。壊れ気味の空燃比計の配線もきっちり。すべてつないで試しに電源を入れてみたらきちんと動いた。ラジオの音もクリアに。

 センターコンソールをせっかくはずしたから水で丸洗い。すでに14年選手だから、けっこう汚れている。すっきりと汚れを取って乾かしている間、MP3のCDを1枚焼いてきて再生。何事もなく音が出た。素晴らしい。

 20万キロ走り通して廃車になった車からはずしたオーディオがやはり20万キロ走ったロードスターに移植された。んが、同じ20万キロでも僕の車は車検取り立てだ。