我が大切なロードスターがエンジンに問題を抱えてしまったのなら、それはただ事ではないのである。何で、こんな仰々しい書き方をするか、と言えば、今日も仕事を早めに切り上げて、エンジンをいじってしまった照れ隠しのためである。
外したインマニのインジェクターを取り替えて、もう一度組み付けた。4番気筒のプラグがかぶるのはインジェクターの不良じゃないかしら、という最後の希望にかけていたのだ。4本取り替えて、いつもの山道に走りに行く。作業は1時間ほどで終わったから、やはりインマニの着脱も慣れてしまったのであろう。
思いっきり走って、美鈴湖のほとりでプラグを外すと、4番気筒のプラグもきれいに焼けていた。結局、何が原因なのか分からず、少しむしゃくしゃして走り出したところに、白いFDとすれ違った。
ただでさえ、いらいらしているのである。ぶっ飛ばしたらすかっとするだろうと、そんな訳の分からないことを考えながら、ゆっくり走っていたら、果たしてFDが後ろから付いてきた。フルスロットルをくれてやったのは言うまでもない。
FDは本気でなかったみたいで、あっという間に見えなくなった。物足りない思いで下り、女鳥羽川沿いの堤防道路と交わる交差点で信号待ちをして、堤防道路方面に左折したら、対向車線側にいたシビックが後ろにぴたりと張り付いた。ぷつりと、頭のどこかがぶち切れちゃった。
2速2000回転ぐらいからフルスロットルをくれる。加速のタイミングが遅かったので、後ろのシビックがぴたりと、バンパーから50センチぐらいのところを付いてくる。たぶん抜きたいに違いない。虫の居所が悪かった、抜かせてなるものか、とフル加速をしてしまった。
ぴったりと付いてくるシビック。それを確認してぶち切れる僕。アクセルベタ踏みで、4速に入ったあたりで、ゆるやかな左コーナー。まだまだいけると、ベタ踏みのまま抜けたら、シビック、少し離れた。
それでも、まだまだ付いてくる。フル加速のまま、ギアが5速に入った。そんな異常な速度領域で、シビックが対向車線側にはみ出して威嚇してくる。白いラインだから、抜いても悪くはない場所だが、相手が悪かった。異常な速度に突入しながらも、抜いてみやがれ、とアクセルベタ踏みしたままの、変態だったからである。間瀬のZコーナー前の右カーブのようなコーナーを抜けたら、赤信号が見えた。シビックは直線は異常に速いが、コーナーが少し苦手みたいで、車間がまた少し広がり、ざまあみろ、とブレーキを踏む。信号待ちでシビックは、ぶおんぶおんと空ぶかしして威嚇して来るものの、青信号になったら、サッと左折していった。こんなことをしていたら、命がいくつあっても足らないナと、反省する。
街中を走ったら、4番シリンダーのプラグが黒くすすけていた。やはり、オイルがシリンダー内に侵入しているようである。オイル消費量からみて、バルブシールではなさそう。排気ガスは目立った白煙が交じらないところをみると、コンスタントにオイルが燃えている感じだ。
14日、友人Kも仕事が休み、というので、ノーマルエンジンに積み替えようと思う。しばらくの辛抱だ。