「総選挙、11月9日か」、なーんて新聞の見出しを見て、心を痛めている今日この頃。いぢめ、としか思えない選挙の日程に、落ち込むのを通り越して、放心状態。今、なんのために日々生きていると思っているのだ。
11月9日は、クーマックカップ耐久レース最終戦の日だ。僕の仕事で選挙は、最大の仕事の一つだ。両方、一度にある、といわれたら、僕は仕事を選ぶしかない。まじめとは言えないけれど、そこそこ怒られない程度には働いているから、レースに出ることができることは忘れてはいけない。自己実現、という意味でも、どちらかというとレースよりも仕事が僕の中でウエイトが大きいのだから、選挙があるなら涙をのんでレースを欠場するしかない。
日曜日は、雅久号の修理。第2戦でぶつけてどうも変形してしまった右フロントのサスペンションの丸ごと交換と、シビックに勝つためにセッティングごにょごにょ。ブレーキもメンテナンス。普段なら、気合いを入れながら、整備を進めるのだが、ちょこっと作業をやるごとにため息をつく。「出られないんだろう」という思いを抱えたままでは、モチベーションがわかない。
それにしても、こんな偶然ってないぐらい、ピンポイントな選挙日程になってしまった。おわらサーキットのT.O.R.F.走行会が10月19日。この日は富山県知事選挙の投開票日だったりする。
そもそも、党利党略に走る自民党がいけないのだ。普通の神経なら、新しく総理になれば、景気対策やら消費者庁やら、重要な審議事項がある臨時国会の最初の方で解散するって国民にもうしわけなくてできないと思う。
自民党の戦略はこうだ。5人ぐらいがぽこぽこ総裁選に立候補するけれど、だれもがアソウさんが勝つと思っている。しゃんしゃんの総裁選挙では、話題にならないから、結構名前が通ったいろんな人に出てもらって、けんけんがくがくの議論をしたふりをする。ちょっとこの情勢だとアソウさん、危ういよ、なんて情報をマスコミにリークしてみたりして、火にガソリンを注ぎ込むような感じで自民党の話題を盛り上げる。
で、散々、テレビの放送枠をめいっぱい使って自民党を宣伝したあげく、アソウ総裁の下、今回立候補した人全員を閣僚にした内閣をつくって支持率を60%ぐらいに持って行く。支持率が高くなれば、にんまり、そのまま解散してその勢いを総選挙の得票に結びつけようという算段なのだ。
国民を馬鹿にしているとはこのことなんだけれど、小泉さんが仕組んだ郵政選挙がシナリオ通りに行ったから、たぶん、あれほど強烈な勝ち方はしないけれど、政権交代は防げるかもしれない。自民党の人たちはギリギリ勝って殊勝な顔しながら「厳しい結果だが国民の支持を得られた」なーんてしゃべりながらも、仮面の下ではあっかんべーしているのだ。
とりあえず声を上げて、臨時国会の冒頭で解散、なんて暴挙はやめさせよう。なぜなら、僕がレースに出られるがかかっているのだ。僕にとっては、国民生活や政権交代なんかより、レースに出られるかどうかが大切なのだ。