朝5時にモーニングコールで起きる。かわいいおねいちゃんのコールなら飛び起きるのだが、残念ながら。
富山の水田地帯の静寂を4連スロットルの吸気音が破る。本当に迷惑な車だ。暖機もあるからあまり踏まないようにそろそろと走り出す。
妙に乗り心地が良いことに気が付く。そう、タイヤが新ネオバに変わっていたのだった。前の旧ネオバがかなり減っていたことを差し引いても乗り心地が良い気がする。かちんかちんの旧ネオバと比べて、しなやかさを感じる。が、サーキットでは「よれ」としてネガティブな要素となるかも知れない。
と、思って、コーナーを幾つか曲がってみたら、とんでもなく食いついていることに気が付く。よれる感覚はあるのだけれど、そこからぐぐっとグリップが立ち上がって、きゅっと車の向きが変わる感じ。コーナー手前で向きを曲げたら、すぐアクセルが踏める感じ。まだまだ新品だからだんだん変わっていくかもしれないが、とても良い第一印象である。
国道41号から360号に入り、タイトな山道をぶっ飛ばす。飛騨清美インターへ。
ここで失敗。ガソリンがない。古川あたりの国道沿いだったら、早朝から営業しているだろうと高をくくっていたら、まだ営業していなかった。インター直前のスタンドもまだ。メーターの針はすでに「E」に重なり、残りは10リットルもなさそう。これはこまった。スタンドは、90キロほど先の関サービスエリアまでない。
ゆっくりと燃費の良さそうなスピードで走り、ひるがの高原に至るまでの坂は登り切った。あとは下りが多いから、燃費も良くなる。何とか、郡上八幡まで到達できれば、国道156号沿いにスタンドがあるだろう。が、いかんせん、本当に心許ないガソリンの量しかない。
それならば、と周りにまったく車がいない道路状況を利用して、下り坂でスピードを上げて、エンジンオフ。滑走する。急坂なので、かなりの距離が稼げたと思う。エンジン切ると、ブレーキのマスターバックに負圧が供給されなくなり、ブレーキが利かなくなるので、他の車がいるときはやってはいけない。ま、最悪、エンジンに火が入っていなくても、ギアさえつないで回転数を上げれば負圧が供給されるのだが。
郡上八幡で下りたら果たして営業しているスタンドがあった。給油43リットル近く。あと20キロちょっとでガス欠だった。関までいけたかどうか、ぎりぎりのところ。
再び高速に乗って、東名・名古屋インターまで行ったら朝のラッシュが始まっていた。8時前には家に到着し、朝ご飯を喰らって着替えして、いつものように出発した。
おお、富山から戻ってくるのは、文字通り「朝飯前」ということか。