9月7日

 富山の仲間がエンジンを組んでいるので助太刀になれば、と土曜日から富山入りした。

 ワイヤーが出てしまったネオバはさすがに交換しないといけないので、富山の車屋さんに新ネオバを注文してあった。2日前に替えたばかりの14インチから15インチに戻す。富山までの250キロでバーストしなければよいが、と不安に思いつつ、出発。

 ひたすら高速を走って飛騨清美から古川へ。ある方と待ち合わせして、富山市の食べ放題屋さんに行ってマニアックな話をしながら肉を喰らう。非常にビールが飲みたくなるシチュエーションであったが、車だし作業もあるし、我慢した。

 エンジン製作の手伝いだったはずなのだが、なぜか青いロードスターをいじくり回していた。なんと、エンジンとミッションとデフと足回りとブレーキパッドを一気に交換してしまうという、なんだか車を一台作り直すような作業だったので、もう猫の手も借りたいぐらいの忙しさである。僕の手も、猫の手よりは役立つだろうとあれこれ作業をする。

 排気系からデフ回り、PPF、ミッションと降ろしていき、エンジンを吊る。なにせ車屋さんだから、施設が仕事をしてくれるのでかなり楽だ。自分の家でミッション交換なんてやってしまうと、ごろごろと地面の上をはいずり回りながら苦労してミッションをエンジンから切り離し、お腹の上に載せたはよいが、自分が車の下から抜け出せないことに気づいて、ミッションをえたまま悶絶するという、というようなことになってしまう。

 気が付いたらあたりは暗くなるぐらいの時間。エンジン製作をちょっとだけ手伝って、宴会に突入。車のビデオを見たりしながら冗談みたいな量の缶ビールを消費し、いつしか意識を失う。

 それでも8時には起きだして、9時からエンジンの腰下製作開始。オイルポンプ、リアオイルシール、オイルパンと組み付けて一段落。腰下ってけっこう部品が少ない。

 そのほかにもヘッドカバーを磨いたり、カムのジャーナルとキャップを磨いたりして、その間に、エンジンを積んでミッションを積んでブレーキパッドを交換していた。なんというハードスケジュールだ。

 夕方、屋外でおもむろに宴会が始まってしまい、今日中に帰らないと明日の仕事に差し障るという理性の声はあっという間に聞こえなくなって、缶ビールの消費を始めていた。大量のビールを飲みながら濃い話をしていれば、いつしか時間は過ぎてしまう。結局、次の日に差し障る時間まで飲んでから撃沈した気がするが、あまり覚えていない。

 休日だったはずなのに、普段の仕事の日よりもハードだった気がする。それでもほかの人と一緒に作業していると、あれこれ現場の知識が増えるので、ためになるのだ。