富山に来てから元気の良い後輩がいつも飲みに誘うので、ついつられてフラフラ夜の総曲輪、桜町あたりに繰り出してしまう。1軒目ですでに限界を感じていたのに、2軒目に行き久々に限界を超える。確かおねいちゃんがいるお店で飲んでいたはずなのだが、途中から記憶がない。財布の中にはクレジットカードの高額レシートが。左足のひざとかかとになぜか擦り傷がある。
そんなこんなで、今日は午前中は動けず。午後、県庁にのろのろ出かけて仕事をするふりをする。脳みその回転がにぶいのだから、ろくなことはできない。ま、こんな日も、あるさ。
こんなに夜勤。夜飯にうまいラーメンを喰らったら元気が出てきたので、仕事場の本棚を片づけることにした。
決してきれい好きじゃない。現に、僕のロードスターのトランクは、工具やらウエスやらがぐちゃぐちゃに詰め込まれていて、よく「お前のロードスター、ゴミ箱みたいやな」と言われる。
が、新しい富山の仕事場はそんな僕でもまゆをひそめる有様。庶務のおばちゃんが、まったくやる気がなく、きれい好きでもないのがもっとも大きな原因なのだが、それをいいことに、歴代の駐在員が好き放題にしてきた結果に違いない。自分の部屋はどろどろだって良いけれど、みんなが使うスペースはちゃんときれいに保つ努力を払うべきなのだ。
7月までいた愛知県と違い、富山県はうちの会社的にはとっても弱い地域。会社の名前は何とか知ってもらっているが、読んでいる人はあまりいない。仕事をしても反響があまりなく、何となくいじけてしまっている後輩ばかり。「ここは特別ですから」が口癖。そんな敵前逃亡しているような情けない言葉を吐かれてしまうと、鉄拳制裁を加えたくなっちゃうが、反撃されるとあっという間に撃退されてしまうし、痛そうなので、無言のうちの行動で仕事の仕方を示すしかない。
「特別ですから」という要素の一つに、仕事場が汚い、というのも含まれている。仕事場が散らかっていようが別に仕事に影響はしないのだが、怖いもので「あーあ、汚い。変なところに配属されちゃったな」と思う毎日を続けるうちに、精神的にも影響を受けて、そのうちにくじけてしまうものである。本来、片づける人が片づけないのなら僕がやってやろうじゃないか。
と、前置きが長くなったが、本棚を片づけるのである。とにかく、棚に本が突っ込んであって、一冊本を抜こうものなら雪崩を起こしそうな雰囲気の汚さ。たぶん、歴代の駐在員が異動するたびに、自分の机にあった資料を突っ込んで去っていったり、個人出版した人から献本されたものをそのまま突っ込んだりした結果だろう。
imidasや知恵蔵の古いものとか、毎年出てるデータブックの古いものとか、古い資料とか、とにかく、今後、絶対見ることがないであろう本を抜き出す。いくら役立つ資料がそこにあったところで、あることを知らなければないのと同じなのである。たくさんの本を捨ててようやくすっきりとした本棚となった。
今度は、捨てた本をちゃんとからげていつでも捨てられる状態にしておかなければならない。本のサイズごとに分類してビニールひもでしばり、仕事場の片隅に置いておいた。
本来の仕事じゃないのだが、何となくすっきりした気分。