9月28日

 反省会と称する大宴会は、前夜祭よりも盛大に執り行われ、仕事の都合で残念ながら当日に帰らなければいけない人たちが後ろ髪引かれながらとぼとぼ帰途に就くのを送り出しながら、相変わらず大量のビールを流し込んでいた。僕は当然ながら、走行会当日にも泊まってしまう厚かましさなのである。

 走行会の反省ビデオを見ながらあれこれ検討する。時間にするとものすごい量の録画がしてあり、それは手でカメラを持ってズームを駆使しながら車を追っているのだから、撮影者の労力には脱帽である。ま、走り狂う亭主をビデオで追っている姿を見ればうれしそうな表情をしているのだから、似たもの夫婦ということなのだろう。

 やはり疲れがあるらしく、寝たくないのだが勝手にまぶたが閉じて1分のうち50秒ぐらい意識がない状態となった。半分、睡眠しているのだが、突然会話に相づち打ったりして平気なふりをするやっかいな状態だ。でも、倒れたらしい。朝、ソファに横になっていた。

 起き出してテレビでカートを見ていたら、みなさんピット作業がしたくなったらしく、3台分のSタイヤをストリートラジアルに交換する作業をした。リフトに載せて、4人で取りかかるのだからあっという間。

 一人がオイル交換をするという。なぜか僕が作業をしていた。先週も同じような作業をやっていたから話が早い。オイルフィルターも交換してばっちり。

 時間はお昼近くになり、コンビニで買い出しに行ってきた食べ物にビールが加わり、工場の前で宴会に突入してしまった。秋の心地よいぐらいに涼しい風にあたりながら、仲間で円陣を組んで座り、なにも考えずにビールを飲んでいるこの快感。この1杯のために生きているんだ、と実感する。いや、決して一杯ではすまないのだが。

 昼間から飲んでいたら車運転できないじゃない、帰れないじゃない。という心配は正しいのだが、翌日、帰り道に仕事をつくって、帰るつもりがなかったからOKなのだ。よく考えたら3連泊であって、普通人様の家にそんなに泊まると嫌われちゃうに違いないのだが、なんとなくそれも良いという空気だったので、ひたすらビールを注入して一日をすごす。

 夜になっても注入を続け、気が付いたら午前になっていた。ぜひF1が見たかったのだがあきらめて撃沈。