9月1日

 「今日の夜、暇? 午前零時ぐらいまで空いてないかな」

午後7時すぎ、携帯電話の向こう側の友人Kにこう切り出した。「残念ながら…」との声に続き「暇なんですよ」とK。かわいいやつだ。「晩飯食いに行こう」と誘った。

 「あ、そうそう」と僕。付け加えることがある。「汚れてもいい服でね。軍手はこっちで用意するから」。「今度は何するんだよ。また変なことさせるのか?」とK。察しがいいじゃないか。Kはヘッドを積んだとき、手伝ってもらった1人である。

 あるものを買ったのだ。僕と、売ってくれた人の2人では、持ち上げることができない。もう1人、手が欲しい。ぶつぶつ言いながらも、電話1本で来てくれる友人がいる、というのは、感謝しなければならない。

 ジムニーで友人を迎えに行き、向かったのは岡谷市。ここにブツが置いてあるのである。約束の時間は午後11時だったので、ファミレスでメシを喰らいながら時間をつぶす。午後11時になった。岡谷工業高近くへ向かう。

 ブツは地面に置いてあった。売ってくれた人と、友人K、僕の3人でジムニーの荷台に積む。このとき、友人Kがあごを打った。ちょっと血がにじんだらしい。すまない。晩飯代だけじゃ、割に合わないね。苦労しつつも、何とか積んだ。

 何しろ、重量物なので、転がらないように固定しなければならない。ビールケースとパンタグラフジャッキで両側を支え、固定する。代金、27000円を払って、しばらく車談義をし、友人Kがいるので、早めに話を切り上げて、ジムニーに乗り込む。

 帰りの道中、荷台を気にしながら、慎重に運転した。今度は、どうやって降ろすのか考えなくちゃ。

 苦労しつつも、よく、やってきた。マイ・スイートB6エンジン。