8月31日

 起きたら曇っていたのでバンザイした。晴れていたらとてもではないが車をいじることができない。来週の走行会に向けて準備をすることにしたのである。

 とりあえず、Freedomで走ることができるかテストしてみる。エアフロは外してしまったから、エアクリーナーも付いていない状態。少々怖いけれど、小石が入らない限り大丈夫だろう。

 スロポジ関係の設定はやはり正しくなく、これまでアクセルをあおるとエンストしそうになっていたのが、正常に吹けるようになった。正常、といっても少々ぎくしゃくしているけれど。

 走れるとあらば、やはり走ってくるしかあるまい。エンストして止まらないだろうか、と少々不安になりつつ、出発する。

 ところが、これがなかなか好調なのである。エアフロとエアクリと取っ払ってあるから、吸気音が豪快ですばらしい。5000回転あたりからのトルク感のフィールはROMチューンより良い。低速のトルクが抜けている気がするけれど、セッティングをまったくしていないのだから、仕方がないだろう。

 よい吹け上がりなのだがどうもノッキングが出ているようである。説明書にはハイオクにしてくれ、と書いてあるから若干高圧縮のハイオク向けに点火時期を指定してあるんだろう。これは調整すれば大丈夫。

 走ったことに満足して、他の作業をすることにした。足回りとオイル交換である。

 まずはフロントの2本。今のところは地面がコンクリート張りだから、ガレージジャッキで一気に上げることができて楽である。足回り交換がおっくうになる一番のネックは、ジャッキアップが面倒ということにつきるので2輪まとめてあげることができて楽ちんなのだ。片輪だけ持ち上げるとスタビライザーに力がかかって大変になるし。

 曇りとは言え、くそ暑い中、汗を垂らしながら交換。前輪をジャッキアップしたついでにオイルを交換しようと思い、おやじが買ったオートマジムニーでエアコンをがんがん効かせながら、怪しいオイルがないか探しに行く。

 マイナー系でディスカウトも系もミックスされているホームセンターを2軒回ったけれど、いずれもカー用品の売り場面積が縮小され、当たり前のオイルしか置いていなかった。しかも高い。1軒の方はその昔、アメリカから直輸入したバルボリンの1リットル弱の容器のものが1本298円で売っていたのに。4本買っても1200円である。今は、日本でも正規に販売しているから、こういった怪しい流通ものはなくなってしまったのか。

 仕方なく、サーキット走行するからせめて100%化学合成、ということでモービルのROADMASTERという銘柄を買った。10w-30で4L4980円。まともな値段で買うととても高い。オイルを捨てる箱も買う。

 家に帰って、ロードスターを前に、しばらく考え込んでしまった。こんなくそ暑い中、コンクリートの上で寝っ転がって、はいずり回って交換するのは嫌だな、と。ところが、ここであることを思い出した。寝板という強い味方があったのである。手作りの特製品をもらったのだった。

 寝板の分、クリアランスが厳しくなるから、もう一段階ジャッキで持ち上げ、おもむろに寝板に乗って足で地面を蹴って、下に潜り込む。こりゃ、楽だ。新聞紙を引いたりしてもあちこちすりむいていたのが、何の苦もなくドレンボルトに到達できた。余裕ができると配慮も行き届くから、1滴もオイルをこぼさなかった。

 リアの足回りの交換が終わった頃にはすでに夕方である。フロント10kリア8kのバネに交換したから、どんな感覚になるのか知りたくて、いても立ってもいられずに、走りだした。

 ハンドリングが若干クイックになったけれど、あまり変わらない、というのが印象。やはり、へたくそにどんなバネを与えても意味がないのかも知れない。かなりの雨が降ってきたから、全開で走ることはできなかった。

 何よりも、Freedomがどんどん学習しているのか、走っているうちにぎくしゃく感も薄れてくるわ、空燃比もなかなか良いところに合ってくるわですばらしすぎる。タイトルを「いばらの道」としてしまったけれど、まったくいばらじゃない。なかなかすごいコンピューターである。

 後は、ノッキングセンサーも付けて点火時期を自動でセットしてくれたら言うことがないのに。欲を言えば、ギアごとに点火マップが欲しいけれど。