8月3日

 ここ数年、出歩くときはいつも4つのキーと一番小さなマグライト、十徳ナイフのようなアクセサリーを一つにたばねて、じゃらじゃら言わせながら持ち歩いていたのである。

 うちわけは、ロードスターのキー、ジムニーのキー、松本の自宅のカギに仕事場のカギ。今朝まではこの4つを持っていたのだが、いまはロードスターの一つだけ。取り出して一つしかないことに気が付き、なんだか寂しくなってしまった。

 ジムニーは富山の知り合いの元へもらわれていった。平成元年車だから値段など付くわけもないのだが、残っている車検代ぐらいにはなった。それでも、ぼろぼろの車を喜んで引き取ってくれるのだから、良い乗り手が現れて良かったのである。

 4年間住んだ家も、最後、内装の直しを相談して、カギを渡してしまった。ハードにヘッドを削った部屋は、整備工場のような景観と、においであったのだが、いろいろ片付けて、ビニールシートをめくったらちゃんと畳のにおいがして感動した。シートを敷いてあったから、部屋はそれほど汚れてはいない。ただ、外した腰下を置いた場所の畳にオイル染みができていたけれど、どんな行いでそうなったかは大家さんは知るよしもないだろう。

 仲介人と大家さんの感想は「きれいに使っていましたね」とのこと。片付け前の写真を見せたら、2人とも卒倒するに違いない。

 家は畳やふすま、障子、壁紙の張り替えなど、リフォームで莫大なお金がかかる。自己負担分もかなりのお金に上ってしまったけれど、エンジン積み替えができたのも、この家のおかげだったのだから、仕方がないこととしよう。

 4年間使った仕事場も、今日で最後。仕事場のカギや、借りていたデジカメなどを置いて、おさらばである。

 今日は、仕事場の人の家に泊めてもらい、明日、ドライブでもしてから愛知県尾張旭市の実家へ向かう。5日から、向こうで出勤。異次元な暑さの名古屋でスーツを着て、地下鉄通勤となってしまう。なんだか、急に生活が変わってしまうな。