風邪引きさんにはオヤジのクラウンが大活躍。なんてったって、外の気温とは関係なくエアコンが効くというのはロードスターでは味わえない。なんといっても僕のロードスターはVスペ皮シートのままであり、夏はクソ暑くて実用的ではないのである。いや、僕のクルマにいまだにノーマルの、しかも皮シートが付いている方がおかしいのかもしれないけれど。
とにかく、オヤジに無断で勝手にクラウンを乗り回しているのであるが、当のオヤジは別に不便も感じていないとみられる。だって、家をほったらかしにしてジムニーに寝泊まりして郡上八幡の長良川でアユ釣りしている釣りキチなんだもの。こんな親だから車キチのこんな息子が生まれるのであって、ロードスターに打ち込んでしまうのも、血筋であって運命とあきらめるしかない。
長い一日が終わり、ようやく帰ることができると、よろよろと路上駐車したクラウンのところまでたどり着いてびっくりした。木の上からの落下物で、白いボディーが一面、無様なことになっていたからだ。
遠回しに言うのをよそう。鳥のウンコまみれになっていたのである。
運転して帰るのでさえ、体力的にキツイのだから、鳥のウンコなんか見なかったことにして、車庫に入れておけばよいかな、と思ったのだが、さすがにただ2、3カ所についている、という程度ではなくて、車全体がウンコまみれなのだから、気が引ける。さすがのオヤジも、乗ってもいない自分の車がウンコまみれになっているのを発見したら、ショックで寝込んでしまうかもしれない。まだらウンコ模様では高級車も形無しである。それにしても、派手にやってくれたものだ。
しかたなく、洗車場に行き、高圧放水で吹き飛ばすことにした。どうも、鳥のウンコには腐食作用があるみたいで、水で飛ばしたぐらいでは、なんとなくむらが残ってしまう。きちっと水垢とともにカーシャンプーで落とし、ワックスをかけ直さないときれいにはならないのだが、そんなことまでやっていたらぶっ倒れてしまうので、水で吹っ飛ばしておしまいにしておいた。
まだ、風邪は治らない。