引っ越しの作業が終わらない。
松本の家で荷物をまとめてみて驚いた。独りで住んでいるのに、その荷物の何と多いことか。本やパソコン類や衣類や車パーツ。そのほか雑多なものが詰まった段ボールが予想外の量積み上がって、ショックを受けた。
車パーツは、まず洗車道具、ケミカル類で1箱。4連スロットルも1箱。フリーダムや空燃比計、その他少々高級なもので1箱。ピストンやコンロッドなどエンジンの内部パーツで1箱。雑多なものを詰め込んで2箱ぐらいになった。これだけで6箱になっちゃうから、馬鹿にならない。
こんな荷物が3部屋に分散されて置かれてあったから、それほど多いとは思わなかったが、実家の1部屋にまとめられるとかなりの迫力である。ずぼらして、どの箱に何が入っているのかをろくに書いておかなかったから、必要なものを引っ張り出そうにも、積み上がった箱を前に、途方に暮れるしかない。
当然、荷物の山を何とかしろという圧力が家族からかかる。とりあえず、自分用にあてがわれている6畳の部屋の整理から取りかかることにした。
ところが、これが松本の家とまったく同じ状況なのである。狂ったような量のパソコン雑誌が積み上げられ、物置の中はソフトウエアの空き箱やら雑誌の付録についてきたCD-ROMやらで埋まっている。当然、4年以上も前のソフトだから、今となってはがらくた同然である。がしがし捨てていくことにした。
引っ張り出しては捨て、引っ張り出しては捨てを繰り返しているのだがいっこうに終わらない。4年前に松本に引っ越したときに掃除もせずに放置していったから、それまで過ごしてきた10年ぐらいの歴史が詰まっている。歴史、と言えば格好がつくが、多くが今となってはゴミだ。こんなに大量のものを自分の部屋に詰め込んでいたんだなあ、と感心してしまった。
結局、片付けるつもりが部屋をどろどろに汚すだけの結果になってしまった。部屋の至る所にゴミの山が散在し、寝る場所もない。昨日は、仕方がないから、ゴミの山をほかの場所に移すという、不毛な作業をして、ようやく寝床をつくった。
もちろん、段ボールの山はちっとも低くならない。高価なフルコンや空燃比計も、その中に埋もれている。いつになったら、我が愛車に取り付けることができるんだろう。