スロポジ制御でのセッティングが取れてきてとてもスムーズに回るようになったエンジン。ちょこっとだけバルタイを変えてみたくなった。4連Dジェで回していたら、バルタイをいじってしまうとセッティングが大幅に狂うのだが、スロポジ制御なら誤差の範囲内。自由自在に変えてしまってOKで、違いも分かりやすい。
4連スロットルにしたとき、カムはin272度ex288度の街乗り用を選択。んが、バルブタイミングは、一般的な数値とちと違う。吸気側と排気側の中心角の数値の差がものすごいついている。どうして、そうなっているかと言えば、特に吸気側の数値が「良い」ということを聞いたぐらいで、あまり根拠はないのだが、普通に回るのでそのままにしてある。
ロードスターではしばらくサーキットを走らないだろうと2年ぐらい前にノーマルマフラーにして、排気側が閉じるタイミングを進めてあった。2寸管時代には、暴走族よりやかましいんじゃないかしら、と心配になるぐらいの音量(エンジンの仕様で音は大幅に変わるので。ノーマルエンジン+αな仕様ならほどよい音量かと)で、4500回転から明らかに段付き加速して、速い半面、言ってしまえば乗りにくい仕様だったのだが、マフラーとバルタイをいじったおかげで、なにより静かになり、アイドリングも安定し、3000回転ぐらいのトルクも厚くなって乗りやすくなった。もちろん、排気系だけで2割弱はパワーダウンしている。
だが、カムが設計された意図とはかなり違う使い方をしているかもしれないわけなので、いろいろ試してみたくなったわけである。とりあえず、交換したばかりのVベルトは伸びて張りが弱くなっていたので増し締めをする。
排気側を以前の中心角に戻す。とはいっても、きちっと計測するのは面倒なので目分量。いちおうスライドカムプーリーの目盛りを参考にいじる。
すると、以前よりも増して乗りやすくなった。アイドリング時の負圧も高め。素晴らしい!と思ったが、よくよく考えると逆に回してしまったみたい。よりオーバーラップが少なくなったのだから、アイドルは安定するに決まっている。
気を取り直して、もう一度、セットする。明らかにアイドリングの安定が悪くなった。少し走ると、乗りづらい。いまいちである。
ここで、吸気側が開くタイミングを遅らせてみる。一般的とされるバルタイの数値に近づける形。クランク角センサーが吸気カムに付いているB6エンジンだと、点火時期も遅れてしまうので、調整しない限りは全域でいまいちになる。
そのまま乗ってみるが、なんだかやっぱりいまいち。点火時期を調整していないことを差し引いても、全体的にもっさりとした特性になった。高回転の切れもいまいち。いろいろセッティングし直すのも面倒なので、元通りのタイミングに戻してしまう。その状態でセッティングを進めてきたから当たり前なのだが、やっぱり調子が良い。
結局、元通りにして終了。根気と暇がないのが欠点か。