7月15日

 512MBのコンパクトフラッシュを買っちゃった話を前に書いた。これで、ウルトラマンPCことPC110がWindows95搭載の新鋭GUI機に生まれ変わるかと期待したが、なぜかうまくインストールできない。昔であれば、かなりねちっこくあれこれ調べてWindows95を動かしたに違いないのだが、最近はそこにたくさん時間を使っていられないのでさくっとあきらめた。もし、Windows95が動いたとしても、FCSSを入れてFreedomを制御した、という倒錯した満足感を満たすだけであり、たぶん1回動いたらあとは放置状態で、もとのThinkpad535を使うに決まっているのだ。それを頭で考えて計算して、作業を途中で投げ出す、投げ出せた、ということは、それだけ以前よりもパソコンに対する興味関心が薄れている、ということの現れであるかもしれない。

 さくっとあきらめて、PC DOSを動かすためだけに置いておく、という方が本当の意味で有効活用なのかもしれない。しかし、困ったことは、15000円もしたコンパクトフラッシュである。デジカメに使うにも容量がありすぎるし、やり場がなくなってしまった。

 で、買っちゃったのが、HEWLETT-PACKARD社のHandheld PC Jornada728。友人がタイミング良く売りに出したので、思わず手を挙げてしまったという寸法だ。写真左がPC110、右がJornada、真ん中が携帯のP504i。

 以前は、IBMのWorkPad c3を使っていた。SONYのCLIEと同じpalmOSを搭載して、PCとの連携が容易で素早く立ち上がって情報が引き出せるので、しばらく使っていた。パソコンで入力した情報を見る機能は優れていたのだが、情報を入力するには手書き文字の認識や画面上のキーボードを使わざるを得ず、まったく役に立たなかった。僕の用途では、テキストぐらいはがしがし打てる機能が欲しい。

 テキスト入力がある程度できる、となればやっぱりキーボードは欲しいところ。モバイルギアも持っているのだが、白黒液晶画面で自分でソフトを選ぶこともできず、いまいち感があったので、ここ数年人に貸しっぱなしになっている。

 旅先でわざわざ立ち上がるのが遅いノートパソコンを出さなくても、さっと取り出してすぐ文章が打ち込める機械が欲しかった。「書きたい」と思った瞬間に立ち上がるのでなければ意味がないのである。立ち上げるのが面倒と思った時点で、思い浮かんだ文章は、忘却の彼方にぶっ飛んでいく宿命を背負う。いや、すっと立ち上がる機械があるから、といって使うかどうか分からないのだが。とにかく、持っていないことには使わないことは確か。

 で、Jornadaである。どうも、pocketPCが主流になって、Handheldは衰退する運命にあるみたいだが、僕はこちらを選んだ。やっぱりキーボードが欲しい。すでに悲しい運命を背負っている、と知っただけでもこちらを選ぶだろう。

 やっぱり、新しい機種だけあって、マルチメディア(死語?)機能は豊富である。MP3プレイヤーとして機能しそうであるので、さっそくBeatlesのCDをMP3にして放り込んだ。これで歌詞を放り込めばビートルズバンドの練習の時に大活躍に違いない。すでに一つ、役割があるのである。

 さらに、録音機にもなるらしい。さすがにマイク端子はなく、本体に備え付けのマイクからしか録音できないが、数時間は録ることができるという。すごい。

 ここ数日、持ち歩いてはいるものの、出番はない。もしかすると、ずっと出番がないかもしれない。とにかく、ATOKとWZ-EDITORでも手に入れて、テキスト入力環境を整えることにしよう。