7月14日

 午前1時すぎまで飲んでいたと思う。富山の車屋さんの家にお邪魔してビールを飲みながら語らい、とても楽しい時を過ごす。昼過ぎからだから、10時間は宴会をやっていたことになる。途中、ぶっ倒れて意識を失っていたけれど。

 ついに力つきて床に倒れて意識を失う。親切に毛布を掛けてもらったところで記憶がとぎれ、夢の中で機動戦士ガンダムのさまざまな音楽が出ては消えてゆく。同じ部屋で、徹夜でPS2のゲームをやっていた変人がいたからだ。

 午前5時に携帯のアラームで目が覚めると、変人はまだドムを操縦していた。この時点で4、5時間同じゲームをやっていたことになる。変態だ。

 松本に向かう。道はとってもすいていてかなり走りやすかったのだが、心配だったのはガソリンの量だ。富山を出発した時点で残量はメーター読みで4分の3のところを少し切っていた。残り15L前後といったところか。

 富山から松本までは130kmぐらい。富山の国道41号沿いで入れていこうと思っていたのだが、ガソリンスタンドは朝早すぎてどこも営業していない。平地なら十分足りるのだが、標高1500m付近を走る道。登りばかりなのだから、少々不安だ。

 スピードを抑えていたら、何とか松本までたどり着いた。松本インターそばのスタンドで入れると、43.5L入った。NA6CEのタンク容量は45Lである。実際はもう少し入るのだろうが、残り3Lは確実に切っていたに違いない。

 家に行き、荷物を下ろして午前8時前。女神湖ミーティングの集合時間は9時である。

 あわててビーナスライン経由で向かう。標高1600mぐらいから雲に突入し、濃い霧の中を走行することに。霧ヶ峰からは交通量も増え、時速30キロぐらいののろのろ運転。時間が迫っていたので焦るも、濃い霧のため、間違っても追い抜きはできない。あきらめて、のろのろと走って白樺湖へ。

 芝生の上に40台ほどのロードスターを円形に並べるこのミーティングはなかなか趣深い。サーキット走行後のハードな飲み会のせいで、体調が悪く、最初は立っているだけでやっとの状態。「うげ」とか「ああ」とかうめき声を上げていたら、冷たい視線を浴びてしまった。

 最初のイベントは愛車自慢である。さすがにミーティングに訪れるだけあって、さまざまな仕様のロードスターが並ぶ。そんな中だと、僕のノーマル然とした相棒は、当然目立つことはない。

 「ご自慢のポイントは?」

 「昨日ミニサーキットを走って汚れたホイールでしょうか」

 「はあ。なぜBBSのホイールキャップが付いていないんですか」

 「タイヤを良く外すので脱着が面倒くさいからです」

 「はあ。ドリフトでもされているから面倒くさいんですか」

 「いや、そんなことはないんですがね(足回りが決まっていないのサ)」

 「はあ。ほかにアピールポイントは?」

 「石井自動車のど〜だバーぐらいかな」

 「しっかりした補強ですね。ありがとうございました」

といった具合に、至極平和に終了した。事前にメールしておいたプロフィールには「手塩にかけてエンジン交換」としてあったし、参加カードには自己PRとして「メカヲタク」と書いてあったから、そこを突けば1時間ぐらい長々と変更点やら、こだわりを話したのかもしれないが、別に今の仕様はノーマルに近くておもしろくはないし、変態だとばれるのがいやだったので黙っておいた。

 寝ていないのが一番効いていたのか、とってもだるかった。本当はミーティングは出会いの場としてとっても素晴らしい機会なのだが、知らない人と話すエネルギーもわかずに、うだうだしていたら、いつの間にやら終了の時間に。少々もったいなかったかも。

 ちなみに元諏訪、現在板橋のびー氏がRoad&Ster誌の取材を受けていた。ワンオフで付けたフォグランプが目を引くこのNBである。

 フォグはファッションでなく、暗い信州の夜と、諏訪の濃いの対策のための実用部品である。なかなか良いね。