7月1日

 岐阜に行く仕事があったので、ちょうど良い時間に現地に到着するよう、家を出る時間を遅くした。大雨が降っているのに、わざわざ仕事場に顔を出す必要もない。

 玄関を出て気が付いた。仕事道具の一つが仕事場に置きっぱなしだったのである。時間ぎりぎりまでのんびりすごしてしまったのだから、仕事場に取りに行く余裕はない。仕方がないので、ロードスターで出かけることにする。

 我がロードスター、たたき壊してしまったので現在スロポジが付いていない。Freedom上ではアクセル開度は124%ぐらいを示している。もちろん、アイドリングの認識もしない。が、移動に使う分には支障がないぐらい普通に動く。マップがきちんとつくってあったから、アイドル付近の空燃比も狙い通り(それ以外は滅茶苦茶)。スロポジがないと、非同期噴射がなくなってしまうから、かなりアクセル踏み始めのレスポンスが悪くなりそうだったが、アクセルオフでも燃料カットしないので、思ったよりもレスポンスの悪化が少ない。

 困ったことと言えば、配管がスロットルリンケージに引っかかっているらしく、半分ぐらいまでしかアクセルが動かないことである。雨だから直すこともできない。

 出来町通りのバスレーンを西に暴走していたら、辺りが暗くなって、ワイパーも追いつかないぐらいの土砂降りとなった。どうも、幌回りの排水がうまくいっていないらしく、一定量以上の雨量となると、雨漏りがしてくる。雨で視界が悪くなっている中、あちこちを拭きつつよそ見運転しているのだから大変危険である。

 雨はだんだんひどくなっていき、道路に水たまりができだした。ロードスターの場合、一番怖いのが、対向車線や隣の車線を走っている車からの水しぶきである。

 冷や冷やしながら走っていたら、対向車線に路線バスがやってきやがった。わだちに豪快にたまった水たまりにぶっといタイヤが突っ込み、水しぶきと言うよりは津波のような水の固まりが押し寄せる! ばっしゃーんとかかると、反射で中に乗っている人間まで顔を背けてしまう。普通の車ならこれで終わるのだが、ロードスターだと、ばっしゃーんと、実際に顔に水がかかるのだから笑えない。

 仕事場に寄り、国道22号を岐阜へ向かう。4連スロットルの調整は大変効き目があり、1050回転に誘導してどろどろしていたアイドリングが、850回転でも普通に回っている。さすがにどろどろといった震動があるが、1050回転のときと同じぐらいの不快さ。アイドリングが安定している証拠に、がらがらとミッションから出る歯打ち音が止まっている。排気音も小さくとっても快適。900回転ぐらいに誘導すればかなり快適なアイドリングになりそう。スロポジが付いておらず、Freedomにとってはいつでも全開状態だから、学習はしてくれない。

 エアコンの作動時も快適になった。調整前は、エアコンが入るとぶわんと一度回転が大幅に上がった後、なぜかアイドリングの回転数が低くなるという症状だったのだが、まともにアイドルアップするようになった。

 エアクリーナーがついて吸気音が若干小さくなった。音質も変わった。なかったときの方がレーシーであったことは言うまでもない。たった1センチ厚ぐらいのスポンジをかぶせただけなのにけっこう変わるものだ。