6月8日

 梅雨に入ったはずなのに、今日の松本は空気のさわやかな晴天。北アルプスにはさすがに雲がかかっていたものの、松本平上空は青い空。見ていると、むらむらとドライブに行きたくなってくる。やはり、ドライブはこの時期が一番気持ちがいい。

 さらに今日は、タイヤを替えたばかり。どんな違いがあるのか、いつもの山道に繰り出して、思いっきり走ってみたい。

 もんもんと考えたら、我慢できなくなっちゃった。仕事の途中、さぼって午後4時半ごろ、ジムニーからロードスターに乗り換える。自宅から10分で行けるいつもの山道に直行である。

 まず、ハンドルが異常に軽い。再びパワステを取り付けたよう。乗り心地もよろしい。路面のギャップをやわらかく吸収してくれる感じ。最近乗り心地が悪かったのもタイヤが減っていたのが一番大きな原因かもしれない。しかし、ハンドリングはぐにゃぐにゃと曖昧さが増した気がする。組んだばかりだから空気圧は適正だと思うが、ちゃんと測っておかないと。

 さて、山道の入り口である。いつものように入り口のヘアピンを曲がったら、タイヤが悲鳴を上げた。と、同時にどアンダー。こりゃいかんと、ブレーキを掛けて体勢を立て直す。次のヘアピンでも同じ。これまでと同じ感覚で操作すると、狙ったラインに乗らない。接地感がなく、ぬるぬるした感じ。コーナーの出口でアクセルを開けると、ずるずると外側にふくらんでいく。直線以外はタイヤが鳴りっぱなし。なんというタイヤだ。

 まだ新品で一皮むけていないせいだろうと思い直し、山道を2往復した。

 ぎゃーぎゃーうるさいのは最初と変わらない。「ぎゅーん」という愛称はこの鳴きを表しているのかしら。しかし、一皮むけて本来の性能が出てきた(であろう)ことと、慣れてきたせいで、思うようにコントロールできるようになった。タイヤが鳴き出してから、限界まではかなり余裕がある。どんなコーナーだろうがいつも鳴いているので、限界が分かりやすいかも。滑り出す感じも、唐突ではなくて、つるつるっと穏やか。分かりやすい。しかし、すべての操作にぐにゃぐにゃ感がつきまとう。空気圧が低い、もしくは足回りが柔らかくなっちゃったんじゃないか、と思うぐらい。やはり、空気圧がいくつか測らないといけない。

 一番感じたのは、RE711はやはり高いだけあって優秀なタイヤだったんだな、ということ。下手な僕でもコーナリングスピードの違いが体感できる。安心感も高い。富山の車屋さんによると、RE711の後継のRE-01は縦剛性が高いらしい。とすると、RE711も普通のタイヤよりは縦剛性が高かったとみてもいいだろう。縦剛性が高い、とはどんなことを言うのか、違うタイヤを付けてみて、少し分かった気がする。

 でも、限界が高いと、滑り出しちゃったらとても怖い。ぎゅーんは滑ったところでコーナースピードがRE711よりは少し低い。時速にしたらちょっとの差なんだろうけれど。でも、実際走っていると、この少しの違いが大きい。

 限界は高くないけれど、コントロールしやすいというのが正直な印象。重ステから伝わってくるインフォメーションに耳から入るインフォメーションが加わるので分かりやすい。RE711も鳴いたけれど、このタイヤが鳴くときはかなり攻めているときだから、危険と隣り合わせ。RE711の前に付けていたダンロップのFM901は全然鳴かないタイヤだった。半ばスピン状態となるまで、鳴かない。とことん鳴かない。分かりづらかった覚えがある。

 あとはウエット性能と高速道路かな。ウエットではFM901が安心感が高かった。RE711も同じくらいは安心感があった。高速道路ではFM901が時速ぬふわキロ付近で振動が出たのであまり良いイメージを持っていない。ホイールバランスを取り直しても、改善しなかった。不良品だったのかな。

 安いし、ちゃんとスポーツ走行できるので、「今のところ」十分満足。タイムを削るような走りなら、やはり高くてそれなりのタイヤを買った方がいいのだろうけれど、走って楽しいタイヤというなら、これでいい。