御神木が江南と一宮に来た。
20年に一回、伊勢神宮の建物を建て替える式年遷宮という行事がある。次は2013年らしいのだが、すでにその準備が進んでいるのだから、気の長い話しだ。
で、建て替える建物の中の、ご神体を納める場所がこの御神木で作られるという。なんだかよく分からないが、木曽谷で切り出されたヒノキが御神木と呼ばれ、中津川、犬山、江南を通って、一宮の真清田神社で一泊するという。町はけっこう大きな騒ぎになっていた。
で、騒ぎが起きればかり出されるのが僕の仕事で、休みだったにもかかわらず、問答無用で仕事が割り振られた。江南の古知野神社に来たのを確認。長さ10メートルほどの丸太3本。何の変哲もない。
夕方から一宮に行くことに。一宮では、「お木曳き」という行事が企画された。御神木に縄をつけて、みんなで引っ張って真清田神社まで運ぼうというものだ。とはいえ、御神木をトラックから降ろすわけにはいかず、トラックに縄をつけて形だけ引っ張るというものだ。形だけなんだが、それに8000人もの人が参加するとなると、大変な騒ぎとなる。
御旅所という場所から、本町のアーケードを通って、真清田神社に至るまでの1.5キロを一緒に歩く。なにせ100メートルの縄2本に2000人の人がさわって、一緒に歩くんだから、大変な騒ぎ。僕はといえば、カメラにパソコンを持ち歩き、歩きながら仕事をする。この慌ただしさはなんだ。
最近は閑散としている本町のアーケードも、自由に歩けないほどのにぎわいになった。最近では見られない珍しい光景に、やっぱり尾張一宮という名前通り、真清田さんでもっている街なんだな、と実感した。