6月7日

 いくらなんでも、放置したままではエンジンがかわいそうだ、と昨日の夜、エンジンスタンドに固定されたまま部屋の中で宙に浮いている腰下をばらすことにした。何も音がない部屋で独り、エンジンをいじっているのも少し寂しかったので、テレビを持ってきて、フランス対ウルグアイの試合にチャンネルを合わせたら、ちょうど試合が始まったところだった。

 このテレビ、最近調子が悪い。つけていてしばらくたつと、突然チャンネルが切り替わってしまうのだ。別のチャンネルになればまだましなのだが、最近はどこにも合わずにただ砂嵐を表示することもしばしば。どうも、受信をする回路が暖まってくると、チューニングがずれてしまうらしい。

 フランス戦も、5分ほど表示して砂嵐になった。しばらく消しておき、再びつけると復活する。しかし、1分ほどで砂嵐。あきらめて消し、黙々と作業を続ける。

 腰下分解も、中古エンジンで一度やり、さらに自分の車に載っていたエンジンもやっている。3度目となると、手慣れたもので、タイミングベルトのベアリング、ウオーターポンプ、クランクの12kgfもの力で締めてあるボルト、オイルポンプと外していき、オイルパンのたくさんのボルトをやっつけて、液体パッキンで張り付いたバッフルをはがしてオイルパンをはがし、オイルストレーナーのボルトを外してバッフルごと外し、コンロッドボルトをゆるめて4つのピストンを取り出して、リアのオイルシール、クランクのメインジャーナルのボルトを順番通りにゆるめてゆき、クランクを外してしまえば、もう終わり。時計を見ると午後9時30分前。1時間弱でばらばらにしたことになる。簡単だ。

 やはり、シリンダーの壁面には縦の傷が付き、ピストンのスカート部も縦の傷がたくさんついていた。1万キロ弱の走行しかないエンジンとしては、やはり異常と言えるわけで、オイル消費もここら辺が原因だろう。すべてのシリンダーの壁面に縦傷が付き、いちばんひどいのはプラグがかぶった4番気筒。ブロック前側を12時とすると、7時の位置だから、排気側の壁面。1番のピストンリングが上死点となる地点から、下の方まで、約1センチ幅で色が変わっていた。ピストンがどんな当たり方をしたんだろう??? リングが悪いのか?

 あれこれ考えても、素人には答えが出しようがないのである。再トライあるのみ。