僕はたぶん20歳のおねいちゃんとはもはや話が合わないと思われる。それより10も下だと言葉すら通じないに違いない。
小学校に行き、4年生の児童を見物する機会があった。10歳と言えば、がきんちょである。そういう意味でも別の生き物なのだが、より世代間の違いを感じるできごとがあった。
作業している様子を写真に撮る。カメラ目線では使えないのでこっそりと撮るようにするのだが、最近のがきんちょは、カメラ慣れしていて、向けるとこっちを向いて、ピースしてにっこり笑う。そうされた時点でカメラを下げて別のグループを撮りに行くしかない。
もっとずうずうしいのが、すきを突いて写真を撮ると、フラッシュで撮られたことに気づいたがきんちょが「もう一度撮ってぇ」とせがむことだ。知らない大人が、大きなカメラを向けているのである。僕の子ども時代なら、ちょっと特別な空気を感じ取って、緊張しながら作業を続けたんじゃないだろうか。ずうずうしいというか、そういう育てられ方をしたんだろう。
緊張感がないんだなあ、と変に思うのはただ僕がおじさんになったからだろうか。