6月22日

 それはそれはバカでっかい火事だった。

 昨晩家に帰り、ご飯を食べてのんびりしようと思っていたら携帯電話が鳴る。江南と一宮で火事が起き、どうも危険物みたいだから、行ってくれ、とのことだった。仕方がないから雨の中、デミオに乗って出かける。

 燃えていたのは廃タイヤ。数本が燃えているだけなら小さな消火器でいとも簡単に消せるのだが、数万本積み上げられた山が燃えているとなると話は別。夜なのに、黒々とした煙が立ち上っているのが見えるぐらいの派手な燃え方をしていた。

 現場に着くと、さらに派手だった。EOS20Dをぶら下げて走り、近づくと、火柱が立っていた。熱気を感じながら、とりあえず、現場を一周する。とりあえず、廃タイヤを扱っている産廃業者の敷地内だけで燃えている格好だったので一安心。それでも、近くに家があって延焼しないか冷や冷やものである。

 写真を撮ろうと草むらをかき分けて火に近づこうとしたら、水路にはまった。左足のひざまでが浸かったのだが、そこに流れていたのはお湯だった。

 火は収まるどころかどんどんでかくなっていったので、これは朝まで消えないなと覚悟を決める。果たして、翌日の正午まで鎮火とはならなかった。火を前に帰るわけにもいかないから、結局徹夜。次の日も普通に仕事。

 タイヤは火勢が弱まったと見えても、くすぶり続けて、気を抜いていると再び大きく燃え出す。消防もポンプ車がフル稼働で水をかけるが、内側が燃えているのでなかなか消えない。で、活躍したのが、このタイヤ屋の重機である。火を出した責任感からか、重機で火のすぐそばまで行って、タイヤを掘り起こしていた。そのパワーに圧倒。日ごろの作業とはまったく違って、ただの破壊行為だったので、操縦していた人もかなりストレス解消になったに違いない。重機は良いね。