6月21日

 背筋をももの裏側が激筋肉痛でよちよち歩きしかできない。やっぱり、3回もタイミングベルト回りをばらすのは素人にはきついらしい。あ、おっさんなだけか。

 駅周辺で仕事があったので、車だとかえって煩わしいのでカメラをぶら下げてよちよち歩いていく。朝までの雨がウソのような陽気で、蒸し暑い初夏の通りを汗をかきながら。駅にある地鉄ホテルの11階に上り、エアコンがばんばんに効いていたので一気に汗が引っ込んだ。

 11階から景色を見せるようにしているので、ガラス越しに富山平野が広がる形。足下にはJRと富山地鉄の線路が東西に走っていて、鉄道好きにはたまらない構図。立山連峰は残念ながら厚い雲に覆われていたけれど、黒部の辺りからぐるりと上市あたりまでの山の連なりが見えて、その手前に平野が広がる。西は呉羽山まで。富山湾側は海がちらりと見えるぐらいで、工場地帯が広がっている。日本の行く末について難しいお話をする講演会だったのだが、そっちのけで景色に見とれていた。

 富山は本当にきれいな土地。晴れていれば、3000メートル級の立山から海まで見られる富山の景観って、なかなかほかの土地では見られないものだと思う。田んぼの真ん中に屋敷林を持つ家が点在していて、富山ならではの風景がある。富山県民はそんなきれいな土地を心から愛している人たちなんだけれど、県外の人が来ると「なーん、大したことないっちゃ」(いや、それほどのものじゃないですよ)と謙遜してしまうので、なかなか良さが全国に伝わっていない。

 一気に3000メートル級の山に行ける立山アルペンルートも良いのだけれど、これからは、その土地ならではの風景や、何を作ってとって食べているか、人々の営みみたいなものに価値が出てくる時代になる。「宣伝下手」さえ、何とかすれば、富山ももっとメジャーになるのに。