6月13日

 1カ月前のジムカーナ。普段、サーキットばかりでパイロンを目印に走るジムカーナはそもそも経験が少ない。経験がない、という以上に、そもそも間瀬にあわせて作りこんである雅久号で、ジムカーナが走れるのか、というのが課題であった。

 雅久号はかなり特殊なつくり。そもそも、デフがビスカス固定になってしまうという時点で普通とは違うセッティングになっていく。いかに、ビスカスデフでトラクションを稼ぐかを考えて、リアの足に工夫を凝らしてある。コーナリング中、内側の荷重が抜けると空転する。じゃあ、抜けないようにどうするか、と考えて、足をより動くように手をかけたのが昨シーズンまでの雅久号の足。今シーズンになって、動かないようにしてみようとして、実は、こちらが当たりだったというのが現状。リアを硬くしていこうと思っている。

 じゃあ、フロントは。ロードスターってフロントのばねが12キロであれば、一般的にリアは10キロか9キロを入れるっていう具合にバランスを取る。が、こんな感じでリアにあわせて硬くしたフロントのばねでは今度は足が動かなすぎて不具合が出た。ブレーキを踏んでも縮まないから荷重がなかなか乗らない。ブレーキを踏めばすぐロックってな具合で幅がない状態で乗りにくい。ブレーキが難しいし、最終コーナーで曲がらないなどアンダーステアに悩んだ。だから、フロントは硬すぎると判断してやわらかくした。

 ようするに、間瀬での走りで、フロントはこんな動きだからこのばねレート、リアはこんな動きだからこのばねレートという具合にセットしていったから、かなり特殊なセッティングになっている。

 ジムカーナといえばパイロンをおいてコンパクトに曲がることが多いから、そんな特殊な車を持ち込んで、果たして競技になるかしら、というのが、心配だった。長い前置き。

 完熟歩行をしてコースを覚える。そんなに難しくはないのだけれど、なにせ慣れていないものだから不安で仕方がない(笑)。で、やっぱり失敗したのである。続く。