ネオバって素晴らしい。
強引に代休を取って、ネオバの威力を試そうと、サーキットに行こうと企んでいた。梅雨の晴れ間であったし、月曜日ならばすいているだろうと思ったから。遠出に向け、早く寝ようと思った。
ところが、火曜日になぜか東京へ行くのだが、その準備があった。だらだらやっているうちに時間は午後11時。富山のサーキットだから、朝5時に起きないと、走り始められる9時には間に合わない。家に帰ったらルマンがやっていた。そういえば、1年前にルマンを見ながら徹夜でヘッドを組み立てたなあ、と考えつつ、布団に入るも、スタートや途中経過を見ていないし、ゴールまでまだ30分あったので、一刻も早く寝ようと、テレビを消した。
5時に携帯のアラームで起きたものの、やはり睡眠が足りないようで、体がだるい。無理して起きて、130キロぐらいの道のりを走り、サーキット走行しても、たぶん乗れないと判断し、あきらめて2度目の睡眠に入る。不完全な体調ではタイムが上がらないばかりか、車を壊してしまうかも知れない。
結局、だらだらとした休日になった。昨日買ってきたビデオ2本を見ながら洗濯。そんなビデオを見てしまったらやはり走りたくなるに決まっている。夕方から、いつもの山道へ繰り出した。
そういえば、ネオバで攻めるのは初めてであった。時間が早いと他の交通があるので、いったん、慣らしのために美ヶ原まで登る。FM901と比べて劇的にグリップが上がった感触はないものの、イン側のリアタイヤが、タイトなコーナー中に「ずさささ」と鳴くから、やはり変化があったと言って良いだろう。
洗濯板のような路面で、リアがはねてアクセルが踏めなかったので、リアのショックの減衰を弱く設定する。
下ったところで、ちょっとペースを上げてみる。はき始めた直後は、ブロックがよれるのか、表面の皮むきが終わっていないためか、ぐにゃぐにゃした感覚がつきまとい、少々怖かったが、すでに500キロほど走行して、「慣らし」も済んだのか、とっても走りやすい。ハイグリップだと、唐突に限界が訪れて怖いイメージがあったけれど、そんなことはまったくなく、流れ出したときの挙動がとってもマイルドでコントローラブル。ちょっとオーバーが強すぎてびっくりしても、その後の動きが予測の範囲だから、余計なおつりも少なくリカバリーできる。スピードメーターを見ると、ストレートエンドでの速度が若干上がっていたので、FM901よりはグリップしているんだろう。当たり前か。
とっても安心して走れるので、いろいろ試すのもへっちゃらである。ブレーキのタイミングと抜き加減をあれこれ変えてみるうちに、ちょっとつかんだものがあった気がする。新しい挙動があることを知り、それが再現できるようになると、とっても走るのが面白くなるもので、サルのように走りまくってしまった。5分の4ぐらいあったはずのガソリンが4分の1になってしまった。舵角がいつもより少なくコーナーが曲がれると、気持ちがいい。
タイヤを替えただけで、自分がうまくなった気がした。ネオバって素晴らしい。あとは、乗り心地が良くて、減りが少なくて、安ければ言うことがないんだが。すべての性能はトレードオフだから、やはり人それぞれぴったりのタイヤがあるんだろう。