5月28日

 起きられなかったら行かなかったかもしれないのだが、3時に無理矢理起きて準備する。心配の雨は降っていない。

 ちゃちゃっと着替えをして颯爽と出発し、下道で軽井沢に向かいかけたら携帯電話を持っていないことに気が付いた。仕事の電話もかかってくるので、忘れるのは言語道断である。仕方ないから引き返す。

 戻る途中で雨も降り出し、気合いが一気に萎えてしまう。再スタート後は小牧インターから高速へ。中津川から国道19号というルートも考えたのだが、時間を考えると、激しく間に合わないことに気づく。恵那山トンネルを越えるんだったら、なるべく高速で走った方が得である。諏訪インターまで行くことにする。

 長野県に入った途端に土砂降りに遭遇。タイヤの内側の溝がない状態なので、至るところでハイドロプレーニング。轍を踏むと数センチ単位で左右に振られるので、路面を凝視して水がたまっていないところを踏むように走ったら疲れた。飛ばしすぎだという至極もっともな批判は聞かないことにする。高速代4600円。月30000円のお小遣いの実に6分の1も使ってしまった。

 諏訪で降り、霧ヶ峰経由ビーナスラインで白樺湖へ。女神湖を通り、旧望月町へ下る道を転がるように走り抜ける。1年ぶりにまともにロードスターを運転したが、デミオと比べるととっても速くて体がついていけない。

 裏道経由で軽井沢にたどり着く。予定外に高速をかなり長い区間使ったので、ゲートオープンが8時半のところ、7時30分すぎに到着してしまった。とりあえず、会場周辺でのんびりしようと思ったら、すでにゲートオープンしていて、かなりの台数が入場済みだった。みなさん、早いこと。

 「晴れ伝説」があるミーティングだから、会場の上空だけ青空じゃないかしら、などと甘い考えでいたのだが、ガスが低くたれ込めて雨というか大きな霧の粒が降っているような感じ。傘を差していても前身に霧吹きをされているような状態で服が濡れてしまうやっかいな天気。

 とここで、カメラすら持ってきてないことに気が付く。我ながらやる気のなさに苦笑する。会社の上司にばれたら、罵倒されそうなシチュエーションだが、ばれなきゃいいのだ。(上の画像は携帯電話のカメラで撮影)

 富山から一人参加した人と、一人参加者同士合流し、まずしたことと言えば会場の外に出てショッピングモールのスターバックスで朝食。雨が降っていると居場所がないから。到着した途端に会場の外に出る、この不真面目さ。

 お店が開く午前10時までうだうだと過ごし、そこからさらに足を伸ばして軽井沢駅前の腸詰屋さんでソーセージとマスタードを購入。このころには霧のような雨も上がり、時折青空すら見える天気となる。さすが、伝説があるだけはある。ようやくミーティング会場に戻り、各ショップをぶらぶらっと回ったり、個性あるロードスターを見て回ったり。

 ショップはNCの開発に焦点が移ったらしく、シートやミラー、足回りといった車好きならとりあえず替えてしまいたい部品が持ち込まれていた。

 オリーブボールのブースに車検で無理を聞いてもらったお礼を言いに行く。まず目を引くのがポルシェのシートのレプリカである。バケットなのに革張りで低反発クッションを使い、まるでソファに座っているかのようなシート。本家ポルシェよりも欲張っているのに、価格は5分の1という。なかなかの逸品。

オリーブボール

 もう一つがビルシュタインダンパー。車高調全盛時代なのにノーマル形状。アイバッハのバネとの組み合わせ。ストロークを確保するために、ケースを短く、ロッドを長くしてある。

 まだ車検制度が厳しく、足回りの交換が許されなかった時代、NAロードスターが発売された直後に流行したような組み合わせである。しかも、寸法を並べてようやく分かるぐらいに変更してある。渋い。

 猫も杓子も車高調という時代だが、バネを受けるお皿がねじ式になっていようが、サーキットでバネにプリロードをかけるセッティングを追いつめているとか、そうでもない限りはそれほど使わない機構である。車検のときだけ車高を上げたいのであればCリングで十分(車検に通らないような車高じゃ、足は全然動かないだろうけれど)。バネの選択肢が多くなるという利点はあるけれど、タイムを追い求めているわけではないのに、バネのレートを変える人もいないでしょう。

 格好だけで車高調を入れたって宝の持ち腐れ。ノーマル形状のショックで良いバネがあって良い結果が出ているのなら、必要十分なのである。しかも、価格は他の車高調の足回りの3分の2。利益や売れ行きを考えたらそれなりの車高調を作って売るのがショップとしては手っ取り早いと思うのだが、こういう渋い選択肢を作るところに良心を感じる。

 と、話がずれたが、NCの展示が熱く盛り上がっていた。

 眉毛がかっこよくなった二日酔いのSTAGEさんに皮のキーホルダーをもらったり、雑誌ROAD&STERのパンフレットと景品をもらったり。

 そして、「心の針の会」のちびTシャツを、重ね着した衣服の上から着たR-Junkieの角さんに出会う。普通の人だったら、怖くて有名すぎてちょっと声がかけられないかもしれないが、以前お会いしたことがあるので、普通に話しかける。Freedom談義を少々。Garage502さんとも会い、変態談義をする。そのほかこの世界では有名な方々と濃密な時間を過ごす。

R-Junkie怖くてGarage502

 お相手していただいた方、ありがとうございました。

 帰りは、裏道を駆使し、Junkieな人たちを岡谷インターまで先導。僕は高速代がもったいないので、塩尻経由で国道19号で帰宅。ご飯も食べて、午後11時すぎに到着。モナコグランプリを観て風呂に入ってビールを飲んだら気を失った。