お話をするのが好きな人たちが存在する。自分たちで決めて3日間で終わらせようとした話し合いを、8日間も延長して、延々と続けた。某市議会の話である。
ある施策の是非について、けんけんがくがくの議論を戦わせているなら、それは素晴らしいことなのだが、なんのことはない、ポスト争いをだらだら続けているだけなのである。なにをやっているのかと問いただすと、もっともらしい理由を付けて正当性を主張するのだが、ただただ、猿山のボスになりたいだけだ。ボスというのは議長だとか、副議長だとかになることだけではない。「筋」を通させて、自分の思う人間をしかるべきポストに就けることに躍起になっているのである。狭い、議員の世界で通用する常識も一般大衆から見れば、ちゃんちゃらおかしい理屈なのである。
ほとほと困るのが、お山の大将を奪い合うだけでなく、行政にもちゃちゃを入れることである。議会の場、正式な手続きだけではない。非公式な形でさまざまなちゃちゃを入れるものだから、職員はやりにくくて仕方がない。市民や市のためでなく、議員の顔色ばかり見て仕事をするようになる。すると、街はどんどん寂れていく。江南なんて、その典型のような街だ。
合併だの行政改革だのが全国で進んでいるが、もっとも効果的なのは、議員を半分以下にすることだ。各地区から一人ずつ、っていうことをやっているから、視野が狭くなる。地域代表の色合い薄くするには、減らすしかない。議員が何十人でやっている仕事なんて、3人ぐらいいれば間に合うかもしれない。