江南市にあるすいとぴあ江南という施設に、ホタルがいる。なぜか夜、大雨が降る中、ホタルが光っているかどうか確認しに行った。最初はどこにいるか見えなかったが、目が慣れて来るに従って草むらの奥の方でほのかに光っているのが確認できた。が、雨でじっとしているらしく、どう工夫しても写真になりそうになかったので、そのまま帰ってきた。
このホタルは幼虫やえさになるカワニナを冬の間、育てておき、4月に敷地内にある人工せせらぎに放したもの。成虫になる寸前にせせらぎに放し、1カ月たって成虫になって光る。ちなみに、このせせらぎは、電動ポンプで強制循環しているしろものだ。
ホタルが飛んだ、という話題は素晴らしそうに聞こえるが、飛んだだけで喜んでいてはいけない。このホタルは人工的に造られた環境で飼育されただけであって、光って当たり前なのである。確かにホタルが光っているのを見ればきれいで、僕らの世代ならおねいちゃんとドライブついでに寄って「ホタルってきれいね(うふ)」とバカップルぶりを炸裂させ、僕より上の世代の人なら「昔は飛んでいたなあ」と、懐かしく思うのかもしれないが、それだけだ。わざわざお金をかけてまですることかを考えた方がよい。
うふ
ホタルがいなくなったのは川が汚れたから。ならば、川をきれいにする運動をすべきだ。勝手にホタルが戻ってきて、繁殖してもらうようでないと意味がない。川をきれいにした結果、ホタルが飛んだのであれば素晴らしい話なのだが、人工の環境で繁殖に成功しただけのことなら、そのホタルは自己満足であって見せ物であって動物園と変わらない。