奈良・京都県境は、なにやら「学研都市」とされて開発が進められたらしく、だだっ広い土地に、箱ものの巨大なコンクリートの固まりがぼんぼんと立っているような寂寞たる街であった。周りの施設を当て込んだらしいホテルなのだが、人があまりいないの。
朝、チェックアウトして街でも見てみようかと思って歩き出したのだが、まったくつまらなかったのですぐにバスに乗った。敷地と道だけ広大なのだが、人通りも車通りも多くない。建物も見るべき特徴がない。ただ、維持管理費だけが膨大にかかりそうな雰囲気を漂わせている。バブルの残骸、というべきか。
近鉄、新祝園駅から丹波橋で京阪鉄道に乗り換えて、枚方市へ。うろうろと仕事をして、再び近鉄丹波橋まで行き、京都駅へ。京都駅のビルはなんであんなに醜悪なものを造ってしまったのか、見るたびにいつも首を傾げてしまう。列車の車窓から京都の街を眺めても、まったく無秩序にビルが建ち並んで、閉口せざるを得ないのだが、京都の駅ビルはあんまりだ。
外国人が新幹線に乗って、あこがれのフジヤマを眺めて期待をふくらませ(そのうち第二東名の橋脚で風景がぐちゃぐちゃになるようだ)、魅惑の街・京都へと降り立った途端、あのビルを見せられたら、降りる駅を間違えたと思うんじゃないだろうか。あのビルを見ると、岐阜・神岡の鉱山の山に沿って建てられた工場を思い出してしまう。知らない人のために別の表現を使うと、アニメ・天空の城ラピュタで出てくる鉱山の街の趣なのである。ふざけちゃいけない。戦艦大和の大艦巨砲主義にも似た虚栄と浅はかさを感じてしまう。
行きと違ってぎりぎり座ることができた。うとうとしていたら、すぐに名古屋着。時間は午後3時すぎ。そういえば、朝から飯を喰っていなかったので、最近できたラーメン横町で博多ラーメンと餃子を喰らう。まあまあおいしい。
ホテル泊でさすがにちょいとくたびれたので早く帰ろうと思っていたら、仕事を催促されて帰れなくなった。日付が変わるごろ帰宅。