5月18日

 新型インフルエンザでニュースは大変な騒ぎになっている。騒ぎすぎ、という声もあるかもしれないが、仕方がないかな、という感じもある。

 国内では冬の季節性インフルエンザに毎年1500万人ぐらいが感染し、お年寄りを中心に死者が1万5000人出ている。壮健な成人ならば、39度の高熱が出ても2、3日寝ていれば回復するけれど、体力がなくなっているお年寄りには致命的。肺炎などを併発して亡くなってしまう人がいる。老人ホームなんかで集団発生した場合などは、何人も亡くなってしまうような悲惨な結果になることもしばしば。乳幼児もインフルエンザ脳症などで死んでしまうことがある。

 今回の新型インフルエンザは症状的には季節性インフルエンザと大差はないらしい。体力がある成人ならば、タミフルという薬もあるので、それほど恐れることはない。が、健康な成人では大丈夫でも、お年寄りや赤ちゃんとか、呼吸器の病気や糖尿病などで持病がある人にとっては命取りになってしまうかもしれない。さらに、季節性と違うのは、免疫がないので広がりやすく、重症化もしやすいかもしれないところ。せめてワクチンが行き渡るまで国内侵入がなければ良いな、と思っていたけれど、現実はそんなに甘いものじゃなかった。インフルエンザは学校や幼稚園が感染拡大装置になってしまうので、休校措置も対応としてはやむを得ないところ。

 「熱もあまり出ないぐらい軽い症状みたいだからから大丈夫」などと、軽い気持ちでいて感染し、自分は大した症状がなかったとしても、無責任にまきちらしたウイルスで他人の命が奪われるのかもしれないのだ。

 せき、くしゃみは遠慮しながらしましょう。