4月8日

 昨日付の「日常」をアップしようとしたら、写真のアップで「ディスク容量オーバー」の表示が出た。「ついに」と思い、@Niftyのサポートに電話をして料金コースを変更し、容量を100MBに拡大する。

 自宅の回線を光に切り替えたのと同時にキャンペーンの関係もあって地元のプロバイダーに切り替えていた。それまでは@Niftyを使っていたからたぶん、もっと多くの容量があったんだろうけれど、光導入とともにプロバイダーとしての利用は一度やめて、メールとホームページのサービスだけを利用するつもりで月額525円の一番安いコースを選んでいた。そのコースだと、いちおうホームページは持てるけれど、容量が20MBしかない。

 そう、このサイトはすべてひっくるめて現在、20MBのデータ量しかないのだ。この前借りたNikonD3で撮影した4256×2832ピクセルの写真データが1枚、4MB前後だから、写真5枚分。テキストサイトだからこんなもの。

 それでも、写真の画質を落としたり、サイズを小さくしたりして容量の節約に努めてきた。当初、5MBか10MBが容量だった気がするが、時代の流れとともに勝手に容量が増えていって、いまや普通のプランなら100MB割り当てられる時代になった。

 そこまでけちらなくても良いじゃない、と思うかも知れないけれど、僕が初めてネット環境を得たとき、14400bpsのモデムで電話回線を使っていた。当時はインターネットがまだ普及し始めた段階で、@NiftyはNIFTYSERVEという名前でパソコン通信が全盛の時代。NECのPC-VANだとか地元の個人的なパソコン通信なんかのIDをとって、フォーラムなどと呼ばれた話題ごとの掲示版のような仕組みで情報をやりとりしていた。そのうち、PPP接続OKとかいって、専用の電話番号が設けられて、プロバイダからインターネットにつなげられるようになった。それまでは大学などの限られたコンピューターからしかネットにはつなげなかったのだ。15年ぐらい前。

 当然、パソコン通信はテキストベースの情報交換が中心で、中には2400bpsという遅いモデムでパソコン通信をしている人もいたから、やりとりは最低限にとどめて、質問があってもあちこちに同じ質問を書きまくると「マルチポストだ」とマナー違反をとがめられた。だって、電話回線をつないでいる間は普通に電話料がかかっているわけで、それぞれの負担を軽減させるためのマナーがあったわけだ。当然、今のようにつなぎっぱなしで使うんではなくて、巡回ソフトがあって、読みたいフォーラムを巡回し、メールを送受信して回線を切るまでが自動で終わり、後からその巡回したログをゆっくり読み、レスなどを書いてまた巡回する、という使い方だった。

 インターネットの普及(Windows95が後押しした)とともにパソコン通信はあっという間に駆逐されてなくなってしまったけれど、メールの返信は簡潔にとか、htmlメールはもってのほかとか、添付ファイルの容量には気をつけてとか、いろいろなマナーはしばらくは残っていた。だから、このサイトを新たにつくったとき、800×600のノートパソコンのモニターでもきちんと見られるように(もっと言えば640×480のディスプレーでも支障なく見られる)とか、写真はなるべく軽くとか、あれこれ配慮した。ただ、表紙のレイアウトに凝ったら、ちょこっと重くなったのが気になったのだけれど。最近の横幅の大きなディスプレーで見ていると、ブラウザの中央にせせこましく情報が書かれているように見えるかもしれないけれど、それは、いろいろな環境で見ている人を想定してのことなのだ。

 最近は表紙だけでものすごく重いサイトが普通だし、何よりブログが中心になっていて、自分のパソコンにはサイトのデータが入っていないことも当たり前になった。僕はせっかく書いたテキストが事業者側の都合で消えたり、変な形でバックアップを余儀なくされるのがいやなので、すべてをHTMLエディタで書いて、ローカルのハードディスクに入っているものをネットに上げるという古風な運用を続けている。今なら、パソコンすら持っていなくたって、ネットカフェなんかでブログがアップできるのだから、時代は変化するものだ。

 2001年から始めて8年で20MBなのだから、このままのペースをたどるとしたら、100MBに達するのは32年後か。32年後にやっぱりロードスターに乗っていて、こんなくだらないことを書き続けていたとしたら、自分をほめてあげよう。