富山に集った仲間の一人がS2000に乗ってきた。もう、興奮状態。会ったとたんに乗せてもらった。
とってもタイトな運転席。ドライバーがフレームに包まれるような感覚で、見ただけで高剛性が予感される。シートに座って、クラッチを切る。ロードスターより若干重いぐらい。キーをひねって、スターターボタンを押す。この演出はとってもステキ。アクセルを少しあおると、びんびん回転が上がる。ロードスターだとぶおんぶおん。フライホイールが結構軽そう。シフトはとてもクイック。手首だけでシフトできる感じ。シフトの心地はロードスターの方が好きかな。
はやる心を押さえつけて、スタートさせる。エンストしそうになる。やはり、かなり軽めのフライホイールに違いない。ハンドルは軽すぎ。左右に切ってみると、すっとノーズが向きを変える。パワステ付のロードスターのようにちょっとクイック感を演出しているのかな。ちなみに、速度で切れ角が変わる仕組み(なんて言うんだか忘れてしまった)はついていないもの。剛性の高さは少し走っただけで分かる。3000回転前後のトルクも申し分なく、普通に街乗りに使える。9000回転も回るエンジンなのに、さすがVTEC。
街乗りの感覚だと、想像よりはずっとおとなしい。拍子抜けする感じ。普通の乗用車に乗っているよう。これは当たり前か。
さて、街からちょっと抜け出したところである。信号が変わり、突然フルスロットル。ぐわーっと力強く回転が上がっていき、6000回転から爆発したように一気に9000回転までふけちゃった。あわてて2速へ。ロードスターと同じ感覚でシフトできる。回転の落ち込みがほとんどないから爆発が続いている。あっという間に9000回転(何キロなんだろ?)。実に、なめらかに豪快にふけあがっていく。10000回転ぐらいまで回るんじゃないの?ぐらいの感じ。とにかく面白い。3速に入れ、そのままフルスロットルで、と考えてふと理性が戻ってきて右足の力を抜いた。かなり危険な領域で運転しているナと。コーナリングは実に安定していて安心して走っていられる。ヒールアンドトゥも、軽くあおってやるだけで回転が合う。
鼻歌を歌いながら、危険なスピードで走る。やや急なカーブから立ち上がる直線。9000回転の加速を楽しみ、ふとメーターを見たら時速ぬふわキロ以上だった。普通の農道で。まあ、新潟あたりのポルシェは「新潟の農道は設計速度が時速300キロ」と言って相当出しているらしいから、それに比べればかわいいけど。
実に速い。エンジンサウンドもロードスターに比べるべくもない。もうちょっと迫力が欲しいか。エンジンを見せてもらったら、ストラットタワーよりも後ろにちょこんとエンジンが付いていた。とてもコンパクト。B6より軽そう。SOHCぐらいのヘッドの大きさ。
それにしても冗談みたいな車。エンジンが素晴らしい。込み込みだと400万円ぐらいというから、とっても安い。
とってもいい車だからといって、買うかと言えば話は別。その話は明日書こう。