東京で仕事があったので、10時20分ののぞみで向かう。東京駅から秋葉原、飯田橋。本来なら地下鉄で神楽坂駅まで行くのだが、時間の余裕があったので歩く。
東京はごみごみぎらぎらし、都会臭がしてあまりなじめないのだが、神楽坂周辺の路地は古い街並みが残っていてなかなか味があった。表通りはそう大した街並みではないが、裏側が良い。たぶん、戦災で建物自体は焼けてしまったのだろうけれど、路地や街の区画は残っているんじゃないかしら。奥まったところに老舗らしきお店があって歴史を感じさせる。石畳や神社、お寺。
仕事を終えて、飯田橋駅へ。外堀沿いに桜の並木があり、一面薄紅色で染まっていた。散りかけだが、まだまだ美しく咲き誇っていた。
飯田橋駅前の橋で呆然と外堀と桜を眺めたら、散歩をしたくなった。背広を着て歩いて、ちょっと額に汗がにじむ程度の陽気である。急いで帰る理由もないので、東京駅まで散歩することにした。中央線をまたいで、まっすぐ皇居方面へ。しばらく歩くと北の丸公園にぶち当たった。ここでも桜が咲き誇っていて、それを目当てにしてか、多くの観光客でにぎわっていた。僕もその中の一人なのだけれど。
お堀沿いに植えられた桜が歴史を感じさせる巨木で多くの人がカメラを向けていた。街中に植えられた5、6年の若木とは違う貫禄がある。お堀にスミレが咲いていて綺麗だったのでほかの観光客と同じようにカメラを向けた。
スミレと桜とお堀とビルと。
武道館が皇居北にあることを初めて知る。ああ、ビートルズも最近ではローリングストーンズもここに来たのだな、と思うと感慨深い。
お堀沿いを歩いて東京駅へ。ゆっくり歩いて1時間ちょっとの散歩であった。