4番シリンダーが逝っちゃった!
4番シリンダーが逝っちゃった!
間瀬走行会へ向かう途中、松本スペシャルROMから低地ROMに差し替えるため、エンジンを停止。再びエンジンを始動したら、不吉なラッシュ音がした。3月末にサーキットへ行ったときも、エンジン始動のたびにラッシュ音がしていたのを思いだし、自分でばらしたHLA、やはりおかしくなっているんだろうか、と思った。
しばらくしたらラッシュ音もなくなったので、高速に乗る。少し仕様を変更したので、空燃比が狂っていないか見るためだ。
高回転まで回すと、少し濃くなっているようだった。サービスエリアでおもむろにパソコンをいじり、ROMを焼く。2回止まって書き換えてどうやら空燃比は決まったのだが、相変わらずラッシュ音が鳴る。少しひどい。
高速を走っていてあることに気が付いた。油圧が安定しない。油圧計の針が低すぎるところでふらふらしているのだ。考えられるのは、オイルポンプ不良、油圧計不良、オイル不足のどれか。油圧計の不良だったらいいな、と思いつつ、頭の中では以前の悪夢が思い出された。ヘッド載せ替え後、バルブシールの組み付け不良で大量の白煙を出していたにもかかわらず、オイル量を注意していなかったため(これも無茶だった)、危うくオイルが空っぽになるところだったことがあった。最近、オイル量をチェックするのをさぼっているので、もしかして、再びオイル食いエンジンになってしまったのでは…、と。
とりあえずサービスエリアで止まって、レベルゲージを見ると、見事になにもつかなかった。悪夢は現実になったのである。オイル交換をしてから、まだ2週間。レベルゲージのFよりも上まで入っていたから、2リットルぐらい消えてしまった計算になる。
これで、前日に出た不具合の原因が分かった。不具合とは、4番シリンダーのプラグがくすぶって、3気筒状態になる症状だ。このときは点火系の問題だろう、と思って、なぜか庭に転がっていた点火コイルと部屋に転がっていたプラグコードに交換し、点火プラグも新品にして一応は直った。点火が悪かったんじゃない、オイルが激しく燃焼室内に進入しているので、プラグがかぶってしまっていたのだ。不具合が出だしたのが最近ということは、徐々に症状が悪化して、最近になって目に見える症状が出るようになったのだと思われる。
サーキット走行でも加速時に白煙が出ていたと指摘された。始動直後に、かなり多めの白煙が出続ける。後ろを注意しながら加速すると、6000回転以上で煙を噴いているようである。いろんなことを総合して、どうやら、シリンダー側が傷が付いたり、偏摩耗したりして、オイルが上がっているよう。あくまで想像だけれど。ピストンリングの組み付け不良ためか、シリンダーをボーリングせずにそのまま使ったのがまずかったのか。せっかくオイルが漏れないエンジンができたと思ったのに、もうおかしくなってしまった。この3カ月ちょっとで、すでに10000キロ弱走行した。慣らしもあったから、前のサーキット走行以降に不具合が出た、と考えれば完全に動いていた時期は5000キロぐらいだった、ということになる。せめて3、4万キロは普通に動いていて欲しかったのだが。
これで再びエンジンを組むことが確定してしまったのである。実に惜しい。なぜ惜しいか、と言えば、今の状態でかなりいいトルクが出ているからである。最近の仕様変更で、フタが外れたような感じになって、エンジン本来のパワーが出たと思われる。間瀬の走行会で、ストレートで1028をぶち抜いたぐらいのポテンシャルがあるのだ(そのわりにはタイムが遅いじゃないか、という問題はこの際わきに置いておく)。これで抜けの良いマフラーを付けたらどうなるか、と考えていたのだが、それどころではなくなってしまった。
オイルをつぎ足して走れればまだましなのだが、プラグがくすぶってしまう症状がたびたび出るようならば、すぐに手を打たなければならない。今のプラグが8番だから、7番のプラグにしてもまだくるぶるようなら、とりあえず、庭に転がっているノーマルエンジンに積み替えて、ばらしてみて原因を探ることになると思う。
素人が企むエンジンチューンは一筋縄ではいかないのである。